8月 8th, 2012 Posted 12:00 AM
モーグがシンセサイザーを発明したのは60年代。
ミニモーグとなって市販されたのが71年でした。
私はシンセサイザーのデザインを目指していました。
美大卒業を間近にして、
「デザイナーとして、音と光をデザイン対象に」と考えていました。
だから、主任教授も
「東芝に行けばシンセサイザーが出来るだろう」と説得されたのです。
確かに東芝は「オーケストロン」という
電子ピアノ楽器を商品にしていました。
しかし、私が入社直後に、
ヤマハの「エレクトーン」との競合により撤退しました。
その研究開発のエンジニアがAurexの部隊に加わったのです。
私は退院後車椅子生活になると、
KORG MS-20とSQ-10を2台で音楽というより音響を創り始めました。
それ以来、この種のシンセサイザーには強く心惹かれています。
今では、iPadの中にiMS-20もあります。
iPhoneの中には、iKaossilatorもあります。
しかし、このKaossilator2は進化してより以前機種より小さくなりました。
iKaossilatorと比較すれば、
インターフェイスは好き嫌いが分かれるでしょう。
しかし、Kaossilator2は、
シンセサイザー音源をほとんどポケットに持ち歩いている感覚です。
ポケットからメロディラインとフレーズラインで
自分の感覚をそのまま取り出すことが出来ます。
私は、この技術には、
現在行き詰まっている音楽界、作曲界の突破口があると思っています。
その突破口は音楽領域ではなくなってきているのです。
つまり、「音楽」と「音響」が
私たちのリズム感覚とテンポ感覚にどんなインスピレーションを与えるか、
これがこれからのミュージックです。
私たちは、時代時代の音楽に
自分の生涯や思い出を重ね合わせていますが、
本来、音楽も音響も、
私たちの感覚にインスピレーションを励起するコトです。
Kaossilator2に、
私はこれからの音楽+音響=イノベーションサウンド、
そんな耳鳴りが聞こえてきそうな気がしてなりません。
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4月 24th, 2012 Posted 12:00 AM
フリーになっても、オーディオデザインで生きていく、
その気持ち、志は変わっていませんでした。
東芝Aurexでは、音響機器の工業デザインに留まらず、
イベント企画=Aurexコンサートやオーディオフェアなど、
ショールーム設計、レコード編集、量販企画まで
なんでもかんでも興味いっぱいに首をつっこんでいました。
意匠部長(現デザインセンター長)にはしばしばしかられつつも、
チーフがいつも私の自由行動を許してくれていました。
実際は意匠部長もかわいがってくれていたのです。
上司には本当に恵まれた東芝は、私を鍛えあげてくれていたのです。
音響機器デザインをより拡大したい、
この想い、デザイン領域の拡大という志は今も変わっていませんが、
オーディオにビデオアート・作曲録音・多チャンネルHi-Fi再生を
作品化しようとしていました。
30-Channelというのは、
30個のフルレンジスピーカー=ロクハンを曲に合わせて
一個一個制御しようと考え実現しました。
リレー回路でSPチェンジするプログラマブルコントローラーでした。
今ならパソコンで簡単に可能です。
しかし、この投資は発表はできませんでしたが、
現在、「アンビエントアライアンス」に繋がっています。
「興味を持ったら、徹底的に納得するまで実行する」。
これこそ「行学」の基本だと私は思い、行動を起こしてきました。
どれほど当時は無駄遣い=浪費したかしれませんが、
人生において重要なことだと考えます。
だから、このことは教育者としても、
自分で作為的に重ねてきた経験ですから、
学生、次世代デザイナーには強調主張しておきたいと思います。
そして、そのようなことを試みているデザイナーということで、
フォーライフ・レコードや
「流行通信」、PLAYBOY 誌や平凡パンチ誌にも伝わり、
フォーライフ・レコードからデジタルガレージ設立や
「流行通信」に連載を持ちました。
けれども、徹夜仕事やメチャクチャな生活習慣で、
すっかり体調を著しく悪くしてしまいました。
父や金沢美大の恩師からも「帰ってきなさい」、
常に診てもらっていたドクターから
「ふるさと」へ帰れと命じられてしまいました。
丁度、ジョン・レノンが暗殺されたこともあり、
(私の青春は終わった)との気持ちいっぱいになり、
大きな挫折感を持ちながら、56豪雪になろうとする福井に戻ったのです。
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2月 14th, 2012 Posted 12:08 AM
車椅子になってから酒はなぜか飲めなくなりました。
幸いというか、母方・父方両方とも酒は上戸でしたから、
酒は大好きでした。
ウォッカやニコラシカなどたまらなく好きでした。
ウィスキーは、父から高校に入ると教えられました。
「外でいづれ飲むようになるだろうが、
まだ駄目だから家で私と飲め」と言われて、
バランタイン17年をオンザロックで飲むようになりました。
「ウィスキーは水割りは造った人に申し訳ないから、
必ずオンザロックにしないと駄目だ」と言われました。
最初は、こんなもの、
美味いわけが無いのに・・・なぜ、って思ってました。
タバコは大阪で浪人し、帰省したとき、
母がチョコレートを帰阪するときにくれようとしたら、
「もう隠れて吸い始めているのか?」と父。
「いや、まだ吸っていない(いたづらで友人と始めたところでした)」。
「それなら、このタバコにしなさい、
ただし、これは洋モクだから、自分で買えるようになるまでは駄目だ」と。
それは、ロスマンズでした。
Aurexのデザイナーになってからは、
私が担当した機種の商品カタログには
必ずロスマンズを背景の小道具で入れてもらっていました。
心臓を悪くしてからタバコはきっぱり辞めました。
タバコも紙巻きやパイプも随分と凝っていたものですが。
老年になったら葉巻も本当に徹底したいと思っていたものです。
ウィスキーも名古屋市立大学病院時代は禁止されていましたから、
きちんと守ってきました。
阪大では「少しだけなら」とドクターに言われています。
そこで、最近は、日本酒・ワイン・ウィスキーを、
(もう人生終盤でいいだろう)と飲むように復帰しました。
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1月 23rd, 2012 Posted 12:00 AM
Aurex時代、これはほとんど私の東芝時代です。
東芝本社で企画を通すことは本当に大変でした。
しかし、上司に恵まれていて、
「これ、やりたい」と言えばディテールまで忠告を受けたり、
「絶対に実現したい!」というわがままを包んでもらいました。
ただし、やるべき業務以上の義務は果たすこと、でした。
第一家庭電器のDAMはそういう意味では、
東芝より自由に私のアイディアを実現してもらいました。
「45回転LP 」を実現したい、
そのためには、レコーディングプロセスを詳細にLP化すること、
このようなアイディアも実現できました。
午前中は磯子の音響工場のデザインルームでスケッチを描き、
昼からはほとんど東芝EMIのミキサールームに入り浸り、
そうしてミキシング技術を教わりました。
そしてジャケットデザインを赤・緑で構成。
これはやがて村上春樹著「ノルウェイの森」の装丁と同様でした。
私の具体化が先んじていたと今頃になっても言っておきたいことです。
このトラックダウンは、回転数は45回転、厚盤仕様、
そして詳細にそれぞれのトラック毎のミキシングを乗せていくことで、
レコード再現のHi-Fi性能のチェックがきめ細かく出来ました。
DAMは顧客サービスとして
おそらく2000枚近くをメンバーに配布していました。
「マニアを追い越せ!大作戦」というタイトルが必ずつけられていました。
45回転で超厚盤は、
カラヤンやアリスからも
訴えられる寸前までいくほどLPプレスが完璧でした。
だからDAMのレコードシリーズだけは、今も持っています。
その45回転LPこそマニアにはたまらない音質チェック、
そんな思いが東芝より第一家庭電器で実現していました。
こうしたシリーズは実際、10000枚以上も配布されていました。
だから、やがてこのアイディアは、東芝もやらざるをえなくなるのです。
ともかく、「思いついたことの実現」に無我夢中でした。
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1月 22nd, 2012 Posted 12:00 AM
左右両耳にそれぞれマイクをつけて録音をします。
そうすると、本当に耳元の音を再現できます。
たとえば、散髪をしてもらうときにこのスタイルで録音をすれば、
ヘッドホンで再生するとそのまま、
全く散髪されているかのように錯覚するほどです。
私がヘッドホンのデザインに夢中になっていたとき、
この録音がドイツでは、
ラジオ放送でヘッドホンで推理ドラマがあるという情報がありました。
ところが運良く東芝総研には、
そのHATS(Head & Amp Torso Simulator)という
ダミーヘッドマイク装置がありました。
そこでそれを東芝EMIに持ち込んで、様々な場所での録音をし、
LPレコード化企画したのです。東芝では賛同が得られなかったので、
それならと、当時、東京で最大の量販店・第一家庭電器に持ち込みました。
第一家庭電器は、今はありませんが、(量販店は栄枯盛衰があります)
当時はDAM=Daiichi Audio Membersというユーザークラブがありました。
そのオーディオクラブの会員向けには「マニアを追い越せ大作戦」という
DAMレコードという
独自のマニア向けの特別なLP盤を会員だけにプレス出版していました。
このDAMでLP化することができました。
それはAurexを第一家庭電器に販売ルートつくるきっかけになりました。
以後、このDAM-LPの企画案から販売企画、
そして、TV-CFのディレクターも東芝社員としてやることができました。
このバイノーラル録音は
DAMのコンテスト企画になり優秀作品もLP化しました。
バイノーラル録音の最初のディレクターとして
「レコード年鑑」に私の名前があります。
したがって、ヘッドホンで本当の音はバイノーラル録音が
最適だと今でも私は思っています。
当時は、ラジカセにもバイノーラル録音が可能な機種も流行しました。
ヘッドホンだけを再生装置とするなら、
この録音の音楽ソースが欲しいと思っています。
というより、最近の録音の質はコンピュータを介在できるためか、
それなりの装置で試聴すると、
録音技術は悪くなっていると言ってもいいでしょう。
いわゆるミキサー=録音技師名が
アルバムタイトルになっているCDは本当に少なくなりました。
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1月 13th, 2012 Posted 12:00 AM
おそらくカートリッジと言ってももう不明でしょう。
LPレコードを再生させるレコード針のことです。
写真は、東芝で最後の商品であるイコライザーアンプ用の、
エレクトレットコンデンサーのレコード針・C-400と、
フリーになって、
「ナガオカ」=レコード周辺アクセサリーメーカーの仕事です。
もう「ナガオカ」は消滅しましたが、
元社員の方々で「レコード針』販売は続いています。
「ナガオカ」の商品は今も専門店で販売されています。
「ナガオカ」は最初に私のパトロネージュになっていただいた企業。
だから、このシリーズは私にとって作品ですから、
全製品買い求めたいのですが、
おそらく100万円ぐらいになるほど高価な商品です。
もはや、レコードプレーヤーは使っていませんから、
持っていたレコード針はもうこれだけです。
ピッカリング、オルトフォン、シュアなど再現音が懐かしいです。
LPレコードファンは今なおマニアックにおられます。
私も「糸ドライブのプレーヤー」そしてその周辺機器で、
たっぷりと「アナログのレコード演奏」を聴いてみたいと思っています。
だからLPレコードもきっちりと100枚だけ残してあります。
今、CDもリッピングして整理、100枚だけ残して整理をしている最中です。
この写真の「ナガオカ」商品は、パッケージデザインでは
当時、肉厚成型で今はもう出来ないかもしれません。
Aurexはエレクトレットコンデンサータイプだけれど、
ヘッドシェル(カートリッジを取り付けている)は、
マグネシウム合金で一体成型、
よって、針先への振動を可能なだけ遮断することをめざしています。
車椅子になる直前と直後の仕事です。
つまり、性能を出来るだけ完成度を求めるために、
素材や成型加工に至るまで、本当に丁寧な仕事をしています。
パッケージ、ヘッドシェルいづれも、時々取り出して眺めていると、
現代の「モノづくり」は手抜き仕事に思えてなりません。
デザイン・生産設計・商品化まで、徹底的に性能から機能を求めました。
やはり、徹底的な「仕上げ」=フィニッシュワークはデザインの本質です。
デザイナーである限り、決して忘れたくありません。
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12月 23rd, 2011 Posted 12:00 AM
Aurex時代に、ヘッドホンを
商品アイテム追加の企画をしました。
エレクトレットコンデンサーユニットで
ヘッドホン製品化です。
と同時に、手探りでヘッドホンデザインに取り組みました。
そしてAurexでは最も成功した商品展開になりました。
私にとってはプロになって最初にもがき苦しんだ経験でした。
人間工学として身体装着性、特に、頭部や耳殻周辺を学びました。
これが眼鏡フレームデザインの基礎になっています。
耳殻周辺の血管系とリンパ系を図解的に記憶しましたが、
博士号を取得してから、人体(死体)解剖で実際に確認もしています。
だから、ヘッドホンはどうあるべきかの私見を
明確に持っていると断言できます。
ベロシティタイプ(密封型)と
オープンエアータイプ(開放型)がありました。
以後この種別は進化してハイブリッド化したと思っています。
人間工学的には、自重と側圧の関係があります。
自重とはヘッドホン自体の重量です。
側圧は両耳への装着圧です。
この関係が意外とメチャクチャな設計が出回っていると判断しています。
この関係は自重と側圧は1:1か1:0.8が局部音場を耳殻周辺空間になります。
ヘッドホン自体、高額なモノは30万から数千円までの幅がありますが、
ヘッドホンをHiFi装置として
自分のパフォーマンス性で決定すればいいと考えます。
私自身は30点余り聴き比べて、現在愛用しているのは、
B&WとB&Oとを使い分けています。
両製品の徹底批評も心には持っていますが、私はデザイナーだから、
私自身のデザインが出来ればそれを書くことが出来ます。
さて、B&Wはクラッシックとボーカル、B&O はロックとジャズ系です。
これはそれぞれの音圧能率性能の設計ポイントが商品性になっています。
具体的には75dBあたりから90dBの音圧分布が
オープンエアー性能を決定づけるのです。
耳殻装着感覚に直ウレタン系と縫製ウレタンパッドの側圧が関係します。
したがって、自分の耳殻周辺音場づくりは
ヘッドホンの選別が決め手だということです。
そして、ヘッドホン選別は店頭では
耳に押しつけて試聴していてはわかりません。
耳に押しつけるのはベロシティタイプで試聴していることになります。
ともかくヘッドホンでHiFiを楽しむポイント探しが
オーディオライフなのです。
これが私のヘッドホン選別のポイント提案です。
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12月 21st, 2011 Posted 12:00 AM
「食通」とは味覚が優れているという言い方です。
しかし、これには大きな誤解があるというのが定説です。
つまり人はその人の味覚のホメオスタシス的な定常性が、
14歳までの食習慣で決定すると言われています。
私は多分、五感覚=視覚・聴覚・味覚・触覚・臭覚も、
幼少からの環境で決定づけられると思っています。
それは「刷り込み」=imprintingと同値だと言ってもいいでしょう。
私は美大時代から本格的なオーディオマニアになっていきましたが、
当然ながら東芝総研(現・ 東芝中央研究所)の音響研究所、
そしてAurexの製品開発によって聴覚は鍛えられました。
当時市販されているほとんどの音響システムを
聴きつくすほど贅沢な期間でした。
そんな中で特に自分がイコライザーアンプ直結のパワーアンプ選びで、
あらゆるアンプを聴き比べた結果、一台のアンプが私を打ちのめしました。
それは当時GAS社の
ジェームス・ボンジョルノ氏設計のパワーアンプでした。
そして数年前大阪に来てから、彼の新作AMPZILLA2000に出会ったとき、
私の聴覚コントロール機器は決定しました。
おそらく私の生涯は彼のパワーアンプ以外は
ありえないとまで納得しました。
スピーカーシステムに送り込まれる寸前の音響を
電流・電圧による「電質」で制御するのは彼の思想表現です。
だからといって、ただ信奉するだけでなく、
冷徹に他のアンプも聴き分けを試みることにしています。
それでも、やはり彼の音響設計に戻ってしまいます。
このアンプよりはるかに高額なモノであっても、
彼のこのシンプルかつ大胆な設計思想が最高です。
単純には電圧昇圧させるトロイダルコイルスタイル、
ただしこの巻き方はJBLのスピーカーコイルにも通じています。
取説には、万一、感電事故になっても個人責任と書かれている製品です。
製品とはこうあるべきです。個人責任に使い勝手をゆだねることです。
したがって、家庭用の電流と電圧50Hz・100Vも、
定流電源装置とメディカルコードでこのアンプを支えています。
ジェームス・ボンジョルノ氏的な発想を引用すれば、
音響だけではなく、多分、映像も、
定電源装置までの気遣いが感覚を支えると判断しています。
つまり、私は電力には電流と電圧という「質」があり、
もし、これを「電質」と呼ぶならば、
これは私たちの五感にも大きく影響していると考えています。
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12月 5th, 2011 Posted 12:05 AM
当時は家電メーカー全てがHiFiブランドをもっていました。
Aurexは東芝では赤字事業部門でしたが、
黒字だったのは「エレクトレットコンデンサー技術」でした。
この技術部門は、大河内賞はじめ各種の技術賞を総締めしていました。
この時私は「重箱ミシン」という生産機器と向き合っていました。
これはヘッドホンの耳当てパッドを縫製するミシンで、
縫製とデザインが大きなテーマ。
どうしてもウレタンを包まないとウレタン劣化はまぬがれません。
そしてヘッドホン重量と耳への側圧にある関係が見え始めました。
これは以後、人間工学に向き合う姿勢を学んだ気がしています。
HR-910は最高機種でなんとしても駆動部は10mm厚で、
ヘッドホンアンプ=イコライザーがどうあるべきか等、
多くの設計要素を知り、
それが今、ヘッドホンアンプを判断する基盤になっています。
HR-710は、軽量性を目指してオールプラスチック、
これは革新的なヘッドホンの商品化でした。
弾性素材のエンジニアリングプラスチック最初の応用商品です。
現在,iPod Classic 160Gがソースですが、
絶対にヘッドホンアンプは使うべきだと考えています。
ヘッドホンアンプは相当な機器を聴き比べましたが、
現在も大変な競合状態にあります。
もちろんヘッドホンは数千円から数十万まで幅があります。
結局はコストパフォーマンス=価格と性能・機能の満足度でしょう。
ヘッドホンはあくまでも局部音場のHiFi環境です。
ほとんど私は病的ですが、
ヘッドホン、ヘッドホンアンプの新製品を見ると、
ともかく一度は聴いてみたいという衝動に私は包まれてしまいます。
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7月 16th, 2011 Posted 12:58 AM
京都国際交流会館は二度目。
以前、舞踊家。西川千麗さんと対談。
今回は、スタッフと研究室がバックアップ。
卒業生たちも駆けつけてくれました。
昨夜までMacBook-Pro15で制作してたのを
MacBook Air11に約480MBを移行したところ、
トラブルでやや不安。
もはや、講演ではなるべくMacBook Air11が、
テーブル上もシンプルになり、
これをiPod Touchでコントロールできればというのが、
私が最も話しやすい環境ということにしています。
Picture in Pictureで正面16:9の二重画面構成と、
ステージの全面天井2面に動画白黒画像を流しました。
この構成については質問をいただき、
会場構成をそれなりに見せることができたと思っています。
この会館230席もほぼ満席になって、
倉俣作品を語るためにJAZZ「How High the Moon」も、
会場のPAでかなりいいHi-Fiで流すことができました。
彼がモチーフにしていたStan Kentonの演奏から、
「How High the Moon」なら、Randy Westonと
私が好きなBud Powellをほんの少し聴き比べてもらいました。
ワイフは、「音楽の聴き比べが新鮮だった」という評価。
東芝・Aurexでまだ駆け出しデザイナーだったころは、
新製品と当時の新譜から選び抜いた音楽を再生して、
デザイナーでありながら、音楽解説もしながら、
そうしたプレゼンを全国駆け巡ってやっていました。
そんな感覚を思い出しました。
私は自分の講義でも音楽をBGMで使うこともあります。
まさに「アンビエントなプレゼン」には、
それなりの建築空間が必要だというのが私の主張です。
会場でも新刊を買っていただき、
丁寧に矢立毛筆でサインをしました。
連載7年からやっと書籍化ができて、本年倉俣史朗20周忌に、
私自身で語ることができました。
彼の作品を語ることで、一つの役割を終えた感慨があります。
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