1月 31st, 2012 Posted 9:30 AM
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1月 31st, 2012 Posted 12:00 AM
3.11以後、私は未だに解放されていません。
それは28歳で車椅子生活になってから、
無論解放されてはいないことを強めました。
朝目覚めると
車椅子に乗らないといけないことにいつも本当に嫌になります。
ここで毎日ブログを書いているのはそんな自分への内省表現でしょう。
さらにこの10ヶ月懸命に企画書に取り組み、
私を私ならしめるためには祈りが必要でした。
それでもこの「きもち」を保持し続けることの永遠さを
断ち切りたいとさえ思ってきました。
交通被災後、リハビリも終わって、
父から知人の宗教家の勧めですごい観音像が送られてきました。
即刻、そんな観音像を生活の傍らに置く気にもならず
送り返してえらく父の激怒を買いました。
しかし、人間はいづれたどり着くのかもしれません。
私がAppleのコンサルに入ったときに、
徹底して「曼荼羅」を背景にすべきと思いついたのです。
それが私の仏像興味、仏像知識へのアプローチであり、
仏像の意味やその美術的・歴史的・思想的・宗教的な
様々、広範囲な思考回路が私に取り憑いたようです。
今、生活の傍らにこの三つの仏様がいます。
そして京都に行くと必ず見に行く所があります。
そこにある仏像彫刻を欲しいとさえ思ってしまっています。
ワイフに「あれ自宅にどうか・・・ナンテ・・・」。
老人性鬱病にほとんど囚われていても、
(あれが在れば解決・・・)とすら思ってしまう次第です。
このブログのためにはいつも大慌てでブツ撮りをすませます。
今回も、申し訳なくも大急ぎでカメラに収めました。
仏像写真といえば故・土門拳の写真を思い出します。
そして、彼は仏像を凝視し続けること大変な時間を要したということです。
彼の著作には、確かこのような記述があったと思います。
出典は不明でうる覚えなので正確さはありませんが、
「仏様は、すごい勢いで駆け出す形相がある、
だからその瞬間が来るまで待たなければならない」と。
私はとてもそのような形相に出会ったことがありませんが、
ひょっとすると、
重篤状態で幾ばくかの仏像と対面していたという実感覚があります。
そして、日本おける「オイコノミア」的王座とは、
仏様それぞれの場、まさに曼荼羅に配置された場こそ、仏の座であり、
その座をイメージで捕らえられるかどうかが
日常の平穏さと日常呪縛されている状況での迷いと決断のサイクルです。
それが両手を縛られた「幸」なる象形ゆえに、
あらためて合掌=祈りによって、まず両手から解放させられるのでしょう。
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1月 30th, 2012 Posted 4:56 PM
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1月 30th, 2012 Posted 4:20 PM
1月30日
先日、
京阪電気鉄道株式会社様のご依頼で
「京阪グループ連絡会」で
講演を引き受けました。
BOSS(川崎和男, Kazuo KAWASAKI)
講演のタイトルは
「 3.11以後のサービス産業」でした。
サービスの原意を求め、
公共交通サービスから、
企業グループ内での「サービス」のあり方を
「オイコノミア」という
原始基督教義から、日本の「復興」と
サービス産業のこれからについて
講演させていただきました。
BOSS(川崎和男, Kazuo KAWASAKI)
講演後、
質疑応答の時間は
川崎の率直な京阪グループへの意見にも耳を傾けていただき、
より有意義な時間を持つことができました。
このような機会を実現してくださった
京阪電気鉄道株式会社の皆様、
ご参加いただいた京阪グループ連絡会の皆様
本当にありがとうございました。
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1月 30th, 2012 Posted 12:00 AM
皮革というのは、皮と革という漢字です。
皮は皮膚その物であり、皮と膚が文字通り、
皮=革、膚=布、この関係が成立しているモノとなります。
皮革と言えばいわゆる皮革製品では、
カーフ・クロコダイル・オストリッチ・リザードなど。
こうした皮革製品は大変に高額商品です。
それは狩猟から始まり加工工程での大変な時間と手作業、
その技法や流通での付加価値です。
私が心惹かれる皮革素材は、カーフ・クロコダイル・リザードがあります。
20代の頃、こうした製品の高額さに驚きました。
当時はこうした皮革製品がブランドモノであり、
まったく興味がありませんでした。
しかしオーディオに関わり、
「高級品」を学ぶためにブランドショップに何度も行きました。
その頃は、若過ぎてある店舗では、支配人から質問されたことがあります。
とても購買する客には見えなかったのでしょう。
ところが、その支配人にデザイナーであることを伝えると、
全て「手にとって見なさい」とまで指導をしていただいたことがあります。
感謝している一人です。
この方に「高級品の技術価値」を学びました。
車椅子になって退院後、
あるホテルでしばらくトレーニングも兼ねて滞在しました。
その時に高級ブランドショップで、
やはり、ブランド品に触って教わることが出来ました。
そのときクロコダイルの
いわゆる皮革模様の左右対照性が崩れ始めていることを教わりました。
確かに、年毎にクロコダイルの左右対照性が完全な物は激減しています。
つまり、自然素材として生物であるワニの
皮革模様が変化してきているのは、
地球環境でこうした生物の身体異常が格段に増加しているのです。
「もう、これほどの皮革は手に入らない」という物に
出会うこともあります。
徹底的にこうした自然素材=皮革を人工化する
フェイクレザーも大好きです。
それは工業デザインの立場から、
工業技術としての技術成果を認めるからです。
私が尊敬していたある故・経営者の別荘に招かれたことがあります。
そこで、私はリザードで覆われたその方のデスクに驚愕しました。
つまり、リザード模様の見事さとデスク仕様加工の完璧さです。
その経営者の美学観が経営手法に表れていました。
皮革製品に地球環境の現実が象徴化されています。
そしてその実際を確認するために、
私自身選び抜いて特にクロコダイルコレクションをしています。
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1月 29th, 2012 Posted 9:30 AM
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1月 29th, 2012 Posted 12:00 AM
明らかにこの和紙は越前和紙ではなかったのかもしれません。
泥土を漉き込んだ雁皮紙は、兵庫県西宮市名塩の溜漉きです。
これが越前にもあったのかもしれません。
名塩和紙は越前和紙を進化させた溜漉きの雁皮紙です。
この名塩和紙には、伝説がありました。
東山弥右衛門という名塩に越前和紙技術を持ち帰った人物の話です。
名塩には雁皮が山野に群生していました。
彼はこの雁皮が和紙になることを知り、
それを越前に出向いて修行をします。
しかし、和紙づくりは門外不出、言わば産地秘密です。
したがって、彼は養子になり結婚もし妻子を持ちます。
けれども、彼のふるさとである名塩に妻子を置いて帰ってしまいます。
心が引き裂けるゆえさらに紙漉きに没頭し
新たな技術を発見したのかもしれません。
名塩の雁皮紙が越前にも伝わったとき、
妻子は彼を名塩に訪ねていきますが、村人は会わせません。
だから、妻子ともども身を投じたという説、
妻子は癩病=ハンセン病だったゆえ殺されたという説、
四国の遍路さんになって行方不明になる説など、
悲しい話があります。
しかし、名塩千軒と呼ばれるほど、名塩村は発展し、
そのことで顕彰碑が今も残っているほどです。
でも確実に、越前の宮大工図面として
雁皮紙に泥土を漉き込んだ和紙はありました。
そして、復元を申し出たとき、
このような和紙を漉く技法は絶えてしまったこと聞きました。
同様に、漆器でも灰皿は不可能です。
これはタバコ盆に漆を塗り込む技法も絶えました。
伝統工芸の様々な素材に加工技を込めて
進化させてきた技法は随分と消滅しています。
ところが、消滅どころか元々の産地から村八分となったから、
さらに進化を遂げた技法もかなりあります。
また海外にて日本の伝統技が現代、さらに進化を遂げつつある技術、
すなわちイノベーションも多くあります。
こうした消滅した技法・技術、
まだまだ進化している技術を
なんとか確認して語り継ぎたいと思っています。
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1月 28th, 2012 Posted 9:30 AM
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1月 28th, 2012 Posted 12:00 AM
ふるさと福井へは56豪雪の時に帰りました。
毎日熱が出て、やはりもう東京でも生きられず、
ふるさとで終わるのかと思っていました。
しかし、春になって東尋坊周辺にはアザミやキンポウゲが咲き、
アザミの色、キンポウゲの色を見つめて、
そうだ、久しぶりに「色」を見たと思ったものです。
東京時代にすっかり忘れていた自然の色でした。
それから越前打刃物と越前和紙に出会っていくのです。
その頃は、絹織物をともかく触っていました。
理由は、祖先が描いた絵図面にまるで絹織物のような和紙があったのです。
やがて、越前和紙の産地にその復元をお願いすることになるのです。
そして布の歴史から見れば、絹織物というのはとても若い繊維であり、
その手触り感覚がなんともいえません。
そして調べていくと、
布には次のような感性的な評価の言葉が七つありました。
- しなやかさ
- きしみ
- ふくらみ
- しゃり
- こし
- はり
- ぬめり
しかも、この図面は「割り出し図」であって、
宮大工技法の基本のような図面、
さらに和紙は絹のような「しなやかさ」と「ぬめり」がありました。
したがって、墨のラインがにじんでいないのです。
その秘密がこの絹のような和紙にはありました。
そうして、この七つの言葉は
ファッション素材を表現するのには最も適した用語であり、
すっかり忘れられていました。
またこの図面にはいわゆる黄金比や白銀比が描かれていました。
ひょっとするとこの図面は
私が描いていたのではとすら思うことがしばしば起こりました。
この「ことば」と「比率の割り出し図」は、
私のデザイン設計要素になっていきました。
しかも、図面が描かれた和紙は、もう越前和紙産地では、
決して漉き出し出来ない泥に含まれた水が使われていること。
そして、ある伝説に出会います。
Tags: アザミ, きしみ, キンポウゲ, こし, しなやかさ, しゃり, ぬめり, はり, ふくらみ, ふるさと, 七つ, 割り出し図, 墨, 宮大工技法, 布, 春, 東京, 東尋坊, 福井, 絵図面, 絹織物, 色, 設計要素, 越前和紙, 越前和紙産地, 越前打刃物
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1月 27th, 2012 Posted 9:30 AM
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