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『ジェームス・ボンジョルノのAMPZiLLA2000修理』


   


     6月 21st, 2020  Posted 9:09 PM

私の「音像」づくりは、音響機器システムの1つの世界観です。
B&O Controller・JBL4343・AMPZiLLA2000・LINNに、
整流器から電流を流し、Pinコード・医療用配線器具、
アメリカンサウンドを実現するスピーカーケーブルでつなぐ
おそらくこれらが最高の音響システムです。
要のひとつは、故ジェームス・ボンジョルノの
最後のパワーアンプがAMPZiLLA2000です。
オーディオに関わってから、いつかの日に彼と会えると思っていました。
多分、彼と私は同世代で、東芝にGASのGODZiLLA= AMPZiLLAがあり、
それが私デザインのAurex SR-350と
イコライザーSZ-1000との組み合わせで、
めちゃくちゃいい音を実現していたのです。今も数台イコライザーが存在。
それから実際に手に入れたのは、大阪に来てからなので10年程前です。
ついに、AMPZiLLA2000の一台が故障しました。
この修理には2ヶ月が必要というのです。
アナログのエレクトレット・コンデンサーカートリッジの
「NAGAOKA」も80周年なのですが、
40年前にデザインしたモノが今も東根市のふるさと返礼品です。
オーディオの世界に踏み込むと、
時間軸もお金や手間暇も、まったく次元が違います。
早く自宅で「音像」を確かめたいと思っているのですが、
すべてに余裕が必要です。
でも、「音場」で楽しめる、もう一つのシステムがあるので
しばらくは、ちょっと安心です。


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『すいません、二重否定論理のために音は確認しなければ!』


   


     1月 25th, 2015  Posted 12:00 AM

「耳っていくつあるの?」とワイフから言われました。
しまった!、やっぱり届いてしまったのか!
耳は二つで、最近は左耳が老化しているようなんで・・・・
とても言い訳になりませんでしたが、
私の情報力で、随分と確かめてきましたが、このメーカーの進展は、
相当に並大抵ではないようです。
オーディオの世界は、絶対に自分の身体的な能力と機器との一致性。
50代後半あたりから、私の聴覚で左耳は右耳とのバランスが
やはり老齢化で明確に衰えてきたと判断しています。
なにしろ、社会人としてオーディオの専門家だったときは、
右耳・左耳を常に聴覚診察していましたが、
はっきりとバランスが一定であり、それは珍しいことでした。
しかし、最近はどうしても左スピーカー前に移動してしまいます。
無論、イコライザーで中心設定出来ますが、
音源のバランスを考えれば左右チャンネルが一定のままがいいのです。
また、ようやくモバイルのヘッドホンアンプも、
人一倍確認をして、ここまできたかと満足していただけに、
そうなると、最も進化したのはどれだ?と探し求めてて、
その評価を読み比べてきたのです。
確かにこの前のモデルはワイヤレスでは私は一番だったと思います。
先般も、「偽物」という指摘をしたら、その真意のない知性を
私は明確に知りました。
「本物とは二重否定の論理」見識です。
そう簡単には理解不可能であり、基本的な知性理解力が必要です。
私には、ヘッドホンで音、それも正確な再現性は、
本物:偽物を身体的に手に入れるやり方ですから、
このヘッドホンの音をワイフにも納得させればOKかも知れません。
私の耳は多重であって、それは「二重否定の論理」を
身体的に断定評価するからこそ、この技術変化は見逃せません。

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「ここまで粘り、あきらめないこと・・・」


   


     1月 24th, 2012  Posted 12:00 AM

オーディオの話ばかりで申し訳ありません。
やはり、私なりの根性の話は、
東芝時代から育まれたのだと思います。
インハウスデザイナーは、アノニマスでなければなりません。
これが嫌だったのです。
それは金沢美大入学直後に言われたことにつながります。
「君たちは芸大に入ったわけではない。だから無名で、
雑草のごときデザイナーになれ」
即刻、反論しました。
「昭和天皇は、雑草という草は無い、
雑木林というのも間違っている。すべてに “名前がある”」と。
結局、この反撃で4年間にらまれました。
だからインハウスデザイナーだけれど、
「自分の発想、オリジナリティは必ず実現!」。
したがって、バイノーラルLP、45回転LPを、
第一家庭電器で実現させたところ大ヒットしました。
したがって結局は、私のデザインしたSZ-1000、
エレクトレットコンデンサーのイコライザーAMPやカートリッジPRに、
45回転でバイノーラルLPは、東芝から出されることになりました。
車椅子になって、「諦めて=resign 生きる」=「諦観」を知りましたが、
自分の発想で、必ずオリジナリティを込めたことは、
絶対に「あきらめ=abandom」ないことです。
特に、次世代のデザイナー、
インハウスデザイナーには強調して伝えておきたいことです。
日本人には「あきらめる」美学があります。
それは「諦観」であり、
もう一つのあきらめは、投げ捨ててしまう怠惰さにすぎません。
この怠惰=なまけ心は、デザインを完成させません。
怠惰心でデザインに向かう性分があるなら、
デザイナーになってはいけない、
私が学んだのは、
この怠惰心からどれだけ距離を取るだけの真剣さを身につけることです。
と言いつつも、やはり怠惰心と諦観が、
私の精神の中ではまだまだこの闘争が続いています。
「喧嘩師であれ」とは、
自分自身に喧嘩を売ることです。
「やる!」と決めたら、
絶対に自分の怠惰心に
まず勝つことだと死ぬまで言い聞かせているでしょう。

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「ヘッドホンにはヘッドホンアンプ必要なり」


   


     12月 5th, 2011  Posted 12:05 AM

当時は家電メーカー全てがHiFiブランドをもっていました。
Aurexは東芝では赤字事業部門でしたが、
黒字だったのは「エレクトレットコンデンサー技術」でした。
この技術部門は、大河内賞はじめ各種の技術賞を総締めしていました。
この時私は「重箱ミシン」という生産機器と向き合っていました。
これはヘッドホンの耳当てパッドを縫製するミシンで、
縫製とデザインが大きなテーマ。
どうしてもウレタンを包まないとウレタン劣化はまぬがれません。
そしてヘッドホン重量と耳への側圧にある関係が見え始めました。
これは以後、人間工学に向き合う姿勢を学んだ気がしています。
HR-910は最高機種でなんとしても駆動部は10mm厚で、
ヘッドホンアンプ=イコライザーがどうあるべきか等、
多くの設計要素を知り、
それが今、ヘッドホンアンプを判断する基盤になっています。
HR-710は、軽量性を目指してオールプラスチック、
これは革新的なヘッドホンの商品化でした。
弾性素材のエンジニアリングプラスチック最初の応用商品です。
現在,iPod Classic 160Gがソースですが、
絶対にヘッドホンアンプは使うべきだと考えています。
ヘッドホンアンプは相当な機器を聴き比べましたが、
現在も大変な競合状態にあります。
もちろんヘッドホンは数千円から数十万まで幅があります。
結局はコストパフォーマンス=価格と性能・機能の満足度でしょう。
ヘッドホンはあくまでも局部音場のHiFi環境です。
ほとんど私は病的ですが、
ヘッドホン、ヘッドホンアンプの新製品を見ると、
ともかく一度は聴いてみたいという衝動に私は包まれてしまいます。

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