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Posts Tagged ‘判断評価’


『思考無き概念解放無きデザイン手法ありえず』


   


     2月 17th, 2016  Posted 12:00 AM

「デザイン思考」は米国のデザイン会社の商品であり、
それがそのまま大学教育に持ち込まれました。
そのまま、日本は早速、大学教育とビジネス経営論という商品化を実現。
これが今ではすっかり流行になっています。
もちろん、権威づけられたかのような「デザイン思考」も
専門家からみれば、この手法での成功例はまだありません。
私は、「コンシリエンスデザイン」という実際は歴史ある言葉から
「コンシリエンス」と「レジリエンス」を捉え直して、
看医工学の基本概念に「コンシリエンスデザイン看医工学寄附講座」を
大阪大学大学院の医学系研究科に設置しました。
この設置にあたって概念整理の中では、
これまでの大きな概念がすべからく
後退していくことを追いかけてきました。
たとえば、Concept、Communication、IoT などは
やはりまだまだ20世紀を引きずってきた言葉、用語、あるいはすでに
デザインを取り囲むラングになっていると判断評価しています。
特に、Innovationなどは、元来の原意すら押し曲げられていることに
私は明確に気づくことができます。
それは「コンシリエンス」とともに意識されてきた「レジリエンス」に
全く新たなデザイン手法が当てはまりそうです。
確かに、これはまだまだパロールかもしれませんが、
新たな次世代手法の創造になっていると確信しています。
それはいつのまにか、何でもかんでも「ストレス」ゆえに、
健全性を創出する現代性病態は不況因にもつながっています。
「ストレス」に十二分に対抗出来うる強靱さは「レジリエンス」であり、
そのデザインこそ「コンシリエンスデザイン」が果たしていくこと。
これがより明快になることを「KK塾」で一般化してきました。
「コンシリエンスデザイン」はConceptでは語らずに、
これはLineで統合的かつ学際的な概念化が可能になります。
ストレスの呪縛から解放されることはWired offの情況を配置し、
まさにMagic Balletであり、No Brainerなデザイン、
つまり、「思考」=Thinkingという浅薄さではありません。
問題解決を成し、価値=望ましさと好ましさを創出し、
そして、未来を創成していくデザインの本質を手法化することこそ
「コンシリエンスデザイン」が明確に浮かび上がってくるわけです。
少なからず、Concept、Communication、Innovationからの解放こそ、
GroovyでCoolな次世代デザイン手法であり、
それは経済を超えた文化の体系創造に直結していることです。


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「ハプティックス・アクチュエーターの実現まで」


   


     12月 16th, 2012  Posted 12:00 AM

「COOL LEAF」というキーボードを商品化しました。
まったく新素材の鏡面に静電センサーで、
LED発光の文字が浮かび上がります。
しかし、もっと目指していたことは、
キーボード打鍵の感覚が
フィードバックしてくる感覚を創り出すことでした。
それは、「ハプティックス」という概念の実現化でした。
たとえば、マウスに触るだけで、毛皮の感覚、手触り感があることです。
キーボードの開発と平行していたのが、国家プロジェクトでした。
ロボットに手術をさせるインターフェース開発をしていました。
最も、このプロジェクトは5ヶ年でしたが、
あの「仕分け」で素人的な判断評価を受けてつぶされました。
その素人評価を私は今も許せません。
脳外科・循環器外科・消化器外科などの手術にも対応できる、
手術環境と手術ロボット、手術操作卓の開発であり、
これは貿易国家として新たな輸出産業を促すきっかけになるはずでした。
たとえば、ピンセットで患部に触れた感覚が、
ピンセットにもどってきて、
患部の柔らかさや硬さもわかる開発を、
九大・阪大・名大・名工大・東大・慶応大・慈恵医科大・産技研がチーム、
医師・エンジニアにデザイナーなど、
日本では有数のメンバーが3年取り組んだことを
一人の女性議員のパフォーマンスで全否定されました。
このことを書き出すと、また、怒りが戻ってきますが、
「ハプティックス」に関して、
デザインが問題解決をどう主導するかを存分に考え、
提案を様々にすることができました。
そして、この手術用インターフェイス開発と同時進行で、
私はキーボード開発をし、発表し、商品化はwindows対応から始めました。
発表直後は大きな話題になりましたが、
私は、Mac対応では、
必ず、打鍵感覚がまったく平面なのに、
すっきりと指先に戻ってくる実装部品開発を技術部門に強く要求しました。
それが、見事に開発を終えました。
実装部品は新たなアクチュエーターとして、
特許だけでも約40件は申請できるということです。
これで、
これまでのようにキーボード打鍵スタイルは一新できると考えています。
さらに、私のなかでは、「ハプティックス」のあり方や、
フィードバック感覚は必ずしも、柔らかさがそのままではなくて、
音・振動・その他の感覚移植などが考えられると思っています。
来春、Mac用キーボードを発売することになるでしょう。
さらに、鏡面に限らず、
ハプティックス感覚を表現する新素材のあり方が見えています。


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『資本主義からの逃走』
「衡はバランス=尺度感であり、現代問題の衡とは?」


   


     5月 11th, 2010  Posted 12:01 AM


度量衡については、質量についての尺度観だと一概化できます。
そして、度も量も尺度への厳密性は尺度「観」として、
国家独自の制度に規定されています。
しかし、「衡」に関しては、この概念の具体例が、
古代パピルスに書き伝えられた「死者の書・天秤の図」が明示しています。
それは度量をもバランスでとらえる尺度「感」だと考えられるからです。
それこそ、二つの事例からも判断が可能です。
まず、パピルスに書き残された「天秤の図」には「霊魂と羽毛」が描かれています。

そして、もう一つは、弁護士資格標章である「正義と真実」も
ある意味では、バランス感覚だということになります。

尺度観と尺度感
おそらく、度量衡という尺度観と尺度感は、
このバランス性が均衡状態であることの維持、
あるいはその均衡性の破壊に対する叡智、そのあり方だと考えることができます。
資本主義経済社会のバランス=衡状況の尺度感を尺度観とすることが、
現代、もっとも希求されていることだと私は見通したいのです。
EUという欧州の通貨バランスは崩れました。
ギリシアは国家体制そのものが経済的バランスそのものを破滅してしまったのです。
つまり、ギリシアの資本主義体制バランスは、自らが粉飾の結果を露呈したのです。
果たして、EUの資本主義体制の基準衡感覚、
その通貨制度の衡状況の制度化を放任した結果だったと判断評価できます。
欧州ではドイツだけがサスティナビリティを維持していることが明白になりました。
この位置から、わが国を見れば、
明らかにギリシア的要素が日本の「衡」状況は幻想でしょう。

円と元
二つの要素が考えられます。
国内バランスを「国債依存」が分銅としてバランスを保持していることへの
政治的バランス感覚は幻想というより妄想の「天秤」だということです。
もう一つは、確かに「円」という通貨制度は、
国際的な通貨性の「信用性」も揺らいできているということです。
もう一度、通貨単位の歴史にもどる必要があるでしょう。
なぜ、わが国は、なぜ「円」に規定したのか、中国は「元」だったのか、
ということを歴史性に遡及することです。
やがて、中国が国際的な「通貨信用」を「元」に適合させることは間違いないでしょう。

しかし、今、世界的なベストセラーとなった「FREE」では、
「情報の信用性は無料」が生み出す新たなバランス社会を示唆しています。
明らかに、「衡」という尺度感は、ギリシアと中国の地の政治体制に表れています。
さらに、バランスが「霊魂と羽毛」のごとく、
この抽象性には「信用」と「FREE=無料」となる情報制御が、
「通貨制度」を破壊させていくのかもしれません。


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『資本主義からの逃走』
  「Bit資本主義の数式論「デザイン数理学」へ・2」


   


     1月 9th, 2010  Posted 9:00 AM

e-Management

AtomからBitへというのは、
パーソナルコンピュータが日常化した結果です。
そして、次のようなマネージメントの言葉、
その手法は戦略論になっていきました。
100109emanagement

すべてに「冠詞」=「e-」によって、
コンピューターをビジネスツール化したことです。
e-=electoronicsであり、
それはデジタル化という意味性を包含していました。

exponent

この「冠詞=e-」を私は、exponentという概念、
数理的な概念として理解していくことが正しいと
判断評価しています。
exponentは、数学術語では「指数」といいます。
そして、
数理論的には代表的には三つの思考算式があります。
私はこれらの思考をデザイン思考として援用する、
ということをめざしています。
「デザイン数理学」を、
大学人として提案するのが夢です。
それは、明らかに、Atom産業がBit産業として、
新たな経済イデオロギーへと向かうという予感が
あるからです。


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