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Archive for 5月, 2014


『音場と音場と局部音場のためのワイヤレスヘッドホン』


   


     5月 17th, 2014  Posted 12:00 AM

本当に正直、もう辞めようといつも思っています。
ワイフには、「いくつ耳があるわけ?」と上手い質問を受けます。
私はプロとしてAurex時代には、ヘッドホンデザインに
随分と取り組んでいましたから、どうしても、
新商品であるヘッドホンとなればついつい確かめたくなります。
かつてはヘッドホンにコードが無くなればと思っていましたから、
Bluetoothのヘッドホンはどうしても音が気がかりです。
とりあえず、収集して気に入っている機種4種があります。
なぜ、4種かといえば、それには大きな理由があります。
ヘッドホンは局部音場しか確かめることができません。
私自身老齢化してきたことは、すでに左聴覚は弱くなっています。
そして、局部音場では、音像を確認することは出来ませんが、
本当に良くなってきたと思っています。
Bluetooth自体は、音響通信環境としては優れていませんが、
それをヘッドホンの音響技術が補ってくれています。
ヘッドホンをデザイン設計してきた経験では、
いわゆる人間工学的なデザインがまったく無視されています。
そのことについては仕方の無いことですがやや不満です。
それは重量と側圧の関係はすべてデタラメだと思っています。
私の音響環境は、音像はJBL4343ですが、音場はB&Oです。
私の音響哲学では、音像と音場が必ず二つは必要です。
今では技術は残っていませんが、
ヘッドホンの駆動方式は「エレクトレットコンデンサー型」、
これが最適であり、それは私の過去の作品=商品でした。
残念なことは国産のヘッドホンが海外製のモノマネは許せません。
そして、結局、ヘッドホンアンプが問題になってしまうわけです。
でも両耳だけですからこの趣味は辞めるべきだとは思っています。

「バイノーラル録音・本当の耳音」
HR-710
HR-810
HR-910


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『科学的な解明は石灰化すら解釈できていないようだ』


   


     5月 16th, 2014  Posted 12:00 AM

マグネシウム工場の火災や山火事の消火方法を知ると、
エッ!、まだその程度しか科学的な解明ができていないことなど、
本当に私はビックリしてしまいます。
ところが、web情報から、鍾乳洞や岩がなぜ出来るのだろうかを
デザイン界からの一つの解答を知って、驚愕です。
それも3D-Printerで再現できたとなると、
これこそデザイン思考とデザイン解決だと告知したくなります。
自然界の葉っぱが落葉し、二酸化炭素と水、そして土によって、
「石灰化」が起こっています。
この過程は岩や石が出来てくる段階を理解させてくれます。
新素材の開発で、「なぜ?これが可能に?」ということを
専門的な研究機関でも、化学的、物理的、論理的には、
予測という想像に過ぎませんが、新たな防災などには有効です。
しかし、問題はなぜ防災に有効かを科学的に解説必要です。
つまり分解したり解体して、結果、解釈や解説をし、
理解されなければ「商品価値」が生まれません。
すなわち、解説して理解されることで、人は解放されるのです。
問題解決の結果、解法されることが価値があるということです。
今、私は「石灰化」される重要性を感じ取っています。
それは私自身、交通被災の後遺症として、
体内の血管が石灰化していることを熟知しています。
私はこの新素材が、ある種の石灰化の中で、
セシウムやストロンチウムまでを吸着すれば、
3.11の福島原発の除染に対して本当に、
私たちは解放されると思っているからです。
とても抽象的なブログアップをしていますが、
今、私が必死で取り組んでいるのは、この新素材です。
だから、鍾乳洞や岩石での石灰化は見逃すことができません。

参考:https://medium.com/@dezainnet/bcde454bb59d


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『「水耕栽培」わが家で実験してみたら、すごい!』


   


     5月 15th, 2014  Posted 12:00 AM

小学校時代も「水耕栽培」を夏休みに研究したことがあります。
ある住宅メーカーで、システムキッチンよりも、
キッチンシステムには「若菜などの栽培」があるべきだと、
そのような提案をしていたら、
すでにこの栽培法をすでに輸出しているメーカーを知りました。
そこで、工場建設にはこの工場を隣接させることを、
最近は聞いてくれる経営者には伝えています。
それも、先般、先端的な「水耕栽培」企業の商品をいただき、
見事に美味しくて、それをワイフが小さな株を栽培したところ、
高層の自宅ベランダにはとてもふさわしくて、
水耕栽培を高層ビルの一部にすることは、
ある種の建築計画にすることが考えられます。
わが父はリタイア後は、晴耕雨読を体現していました。
だから私も人間は土や水に触れることが大事だと想っています。
残念なことに私は車倚子ゆえに土での畑作業は困難です。
そこで気づいたのは、この「水耕栽培」をデザインすることです。
水を入れる容器や水の温度管理、栄養コントロールは、
先端的な技術にすでになっているようですが、
この領域にまだデザインは入っていません。
私は、これからの職場や工場には必須なモノだと考えます。
そのような提案をしていきたいし、
私自身のためににも「水耕栽培」の部屋がほしいと思っています。
おそらく、日常の緑野菜などはキッチンシステムのデザインです。
このデザインによって、新たな自家栽培、あるいは、
企業内栽培も可能になると私は提言しておきます。
すでに、海洋養殖も海岸ではなくて、高地や山岳でも充分に、
海洋養殖は可能になっています。
「水耕栽培」を源にした新たな栽培法の先端化があるようです。

*あべのハルカスが見えています。

『水耕栽培・農業新技術を食べてみた!』


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『「母の日」をことさら想う』


   


     5月 14th, 2014  Posted 12:00 AM

日本で「母の日」が国際的に一般化したのが、
ちょうど私が生まれた1949年だと聞きます。
母の日に阪大の敬愛する教授の母上が逝去されました。
本当なら久々に約束していた日は、さすがに延期をしました。
彼に言いました、長生きされたのだから親孝行も充分ですと。
私には叶いませんでした。
しかも当時の医学では手術をして癌だと分かる程度でした。
でも、私に母が二名います。
私が21歳、母は47歳で逝ってしまいました。
けれども父が再婚したので、新しい母ができて実妹もいます。
だから姪も甥もいます。
私の血筋がかろうじて残っているわけです。
姪っ子がtwitterやfacebookをやりだしたりSkypeを始めたり、
これには最初それを平然と姪も甥もやることにとても驚きました。
私の母の運命は21年間も彼女の時間を私は独り占めにしたのです。
浪人までした私にデザイナーが似合っていると言ってくれました。
美大進学を何よりも喜び私に指輪とブレスレットを買ったのです。
そんな女々しいことは出来ない、と彼女に言いましたが、
これからの男、そして貴男はデザイナーになるのだから当然と、
指輪をしている私を見て、父は激怒しましたが、
それが母からのプレゼントというので何も言いませんでした。
だから私は今もできる限り指輪もブレスレットもし続けています。
新しい母は、今、妹と東京で暮らしています。
母の日を過ぎて、電話でともかく「長生き」だけを伝えました。
本来なら、母の日はカーネーションですが、
私はピンクのカーネーションとミニ薔薇を選んでいます。
一時期は、あの世できっと母にまた会えるはずと想っていました。
しかし、今の私はたった一回の人生だから絶対に逢えないでしょう。
あの母に育てられたことはとても幸運だったと想います。
そして私は二人の母を持ったのも幸いでした。


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『iPadのスタイラスペンは徹底的に精査しています』


   


     5月 13th, 2014  Posted 12:00 AM

iPadはPCの明らかな進化形態でした。
大きな特長は、
手書きと手描きを画面上で実現しようとしたことです。
人間が情報と向かい合う文字・図形・絵画表現を
スタイラスペンをインターフェイスにしてきたことでした。
ですから、私はまず自作で素材を様々に試してきました。
アルミ泊・導電ウレタンフォームなどでペンのあり方を理解し、
それから市販されてくるほとんどを試してきたと思っています。
理由は、スケッチやラフレンダリングが描けるだろうか、
そして書道での草書体が、筆とほとんど同様以上だろうか、
この二点に執着して選び、日常の道具にすることでした。
スタイラスチップの素材も相当に進化していますが、
まだまだの感があります。
最近は静電容量を可変するために電力供給されているようです。
これも一つの方法ですがまだ進化は認められません。
私はこれは専門的な用途ならば電力を必要としても構いませんが、
電力無しこそ、筆と鉛筆からの革新だと思っています。
いわゆるボードコンピューターのスタイラスペンは、
筆と鉛筆を乗り越えるべきだというのが私の理想です。
ともかく、私は、書く行為はキーボードでOKですが、
書道はこのスタイラスでもかなり筆タッチになってきています。
しかし、鉛筆には硬度があるように、
こうした硬度と手の感覚にはまだスタイラスは達していません。
けれども、国際的にもこの技術発見は進展していないようです。
なぜなら、私はスタイラスペンの商品はすべて検分して、
その結果、購入して使っていますから、
これは絶対に買うべきではないと評価もできます。
現在、もう当たり前になっている導電ゴムチップのモノは
使いモノにはならないと判断してください。

『ペン・ボールペン、そしてスタイラス、この進化を追う』
「スタイラスをすべてチェック後の選別」
「スタイラスペンは、まだまだ進化が必要」
「iPad Stylusを使うと分かること」
「# iPad静電スタイラス自作奮闘 ・1#」


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『OSが一定したから今度はもっとクラウド化を』


   


     5月 12th, 2014  Posted 12:00 AM

Windows XPは一応の役割を終えたことを告知しました。
Windows嫌いの私ですが、これを高く評価しています。
にも関わらずMac OS10.6で本来は停止していたにも関わらず、
現在はOS10.9.2になりながらも
詳細は未発表だったことは駄目だと私は評価しておきます。
今後のMacがiOS7に移行しようとしているのかもしれません。
結局、OSはほぼ一定化しているようですから、
私たちは今後、無線LAN=Wi-Fiが公的になっていくのに合わせて
私的なネットワークづくりを求めるべきだと思います。
相変わらず、企業LANがオープンシステムの提案は、
大企業中心に捉えられていて、中小企業や地方行政は全く、
日本国内ではその機能性を理解していないところが多すぎます。
私は企業や行政にデザイン戦略の一つとして、
企業クラウド化・行政クラウド化、それを個人運用することを
それなりにプレゼンしていますが、
正直、まだまだ理解されていませんし、それを主張することも、
私なりには決定して、この企業デザイン戦略としての、
Wi-Fiやクラウド化を主張することを辞めています。
それほど国内企業や行政機関は情報戦略デザインに無知過ぎます。
私は、個人的にはWi-Fiを運用し、個人クラウド化は、
USB対応で、最初はそのままUSB差し込みタイプでしたが、
今では2.5インチ1テラのハードディスクで携帯可能です。
そして、これからはできる限り、ノートPCを離れて、
iPadで充分に出張などに運用を図っていきたいと考えています。
とりわけ、OSの詳細な進化もブラックボックス化し、
さらにWi-Fiの整備がようやく国内でもスタートしました。
それは、スマートフォンはじめパソコン形式も格段に進化します。
しかし、わが国は遅れ始めています。
私は、理解ある企業と行政のトップにだけ伝えるつもりです。
ただし、現在の行政トップでこの理解者は皆無かもしれません。

『Wi-Fi とUSBからインフラ整備未来が見えます』
「『風景』とは天地異変のシグナルだった」


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『3D-Printingのサーキット計画をスタート!』


   


     5月 11th, 2014  Posted 12:00 AM

3D-Printerブームにあやかって産業は大革新という指摘は、
とうとう銃まで自作するという人物まで出てしまいました。
そこで、日本ではこれを徹底的に取り締まるという
公的なルール化に走っています。
「そんなの無理でしょう」という意見も取り締まるべきです。
それが欧米流の3D-Printingには断固否定するコトになります。
私がすでに準備してきたコトをこれから起こしていきます。
その流れの中では銃の製作などはあり得ません。
3D-Printerで銃マニアだからというのはとても浅はかです。
理由は、銃など18世紀のモノを再現することを追いかけている、
そんな輩に取り囲まれた3D-Printerブームは不必要なのです。
これまでのラピッドプロトタイピングを
光造形システムから、新分野開拓を追いかけてきた私には、
現在ブームでそれなりに受け入れられているモノづくり、
それ自体がすべて大失敗を連続させているだけだと思います。
彼らも銃を造ろうとした人間と同等レベルだと断言しておきます。
すでに、欧米では考えられなかった素材、
3D-Printingから新規Printerを発想することは、
わが国からしか絶対にできないでしょう。
先般、大阪インテックスでの3D-Printer見本市を観て、
私は、何も進化も進展もせず、ただモノマネの見本市に唖然です。
3D-Printerが革新を起こすのではありません。
3D-Printingを何に応用させ、何を発明していくのかが重要です。
私は、「サーキット」と呼ぶべき、
モノづくりネットワークは性能と効能を技術革新するからこそ、
「サーキット」というプロジェクトになるものと判断しています。
最初のモノづくりはこの「サーキット」から生まれるでしょう。

『欧米が未来のモノづくりとした大間違い』
「日本の倫理性が3Dプリンターの根本を変える!」
「『3D-Printer』・『3D-Printing』この風潮の大間違い」


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『Wi-Fi とUSBからインフラ整備未来が見えます』


   


     5月 10th, 2014  Posted 12:00 AM

Wi-FI=wireless fidelityがもたらしたことは大革命だったと思います。
コンピューターの登場からつぶさに付き合って来た私にとって、
最も驚異的に進化してきた情報革命は、ネットワークでも、
無線LANの進化と、それを裏付けるUSBがでてきたことだと言えます。
しかも、無線LANでもWi-Fiがもたらしたコトはとても重大でした。
最近は、出張してもWi-Fiセットというモノを持って行かなくなりました。
そして、欧州会議で決定された旅行者が電話回線を
どの国を旅してもできるだけ格安料金であることという決定が、
実は将来の電話回線事情を暗示しているものと判断しています。
日本国内の電話回線実体はとても異常だと思ってきました。
しかし、ようやく国内の電話回線が格安競争に入ってきたようです。
しかし、これが国際的な競争力を持っているとは大間違いです。
私は将来・未来は電話回線は国際的な公的インフラで
すべからく平準化するだろうと予測しています。
これほど小さな国内であっても、まだ電話回線は不整備であり、
しかも一般にとっての電話料金は不明点が多すぎると思っています。
欧州会議で「A Better Deal for roaming」というテーマは、
これからの電話事情、すなわち、Wi-Fiが公的インフラとなれば、
電話は税金で対照化されて、市民全てにとっての基盤=道路です。
かって、スーパーハイウェイと言われていた情報網整備、
その条件が整い始めてきたようです。
ところが、国内では廉価競争に入っている電話販売と電話回線各社には、
未来が見えていないようです。
東京オリンピックにむかって、三つの動きがあります。
一つは、「.tokyo」が売り出され始めました。
そして、Wi-Fi整備が始まってきました。
もうひとつは内緒にしておきます。これはその成長を見たいのです。
もし、Wi-Fiはさらに進化される技術になれば、
電話回線はまさしく、私はスマートハイウェイは二つ出来上がるでしょう。
一つは車輌と道路の革命です。
さらに、電話機器と電話回線は全て「公的租税」となり、
その国際関係論で、外交交渉の対象となって、
企業競争は終焉してしまうはずです。
これが私の予想と期待です。
今、私は、私のクラウドをWi-Fi & USBで使っています。
まだここに注目している人は数少ないでしょう。

「PC端子は進化しているだろうか?」
「記号はNetworkとServerと私たちのimageに存在する」
「現代的アートが象徴していることは企業革新テーマ」
「自宅Wifi環境の変革と自分のCloud化」


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『清水吉治レンダリング展にて』


   


     5月 9th, 2014  Posted 12:00 AM

本当に久しぶりにAXISビルに来ました。
AXISビルは日本のデザイン界のメッカですが、
最近はもう忘れられているのかもしれません。
私がここでの個展からフリーランスで出発しました。
金沢美大時代の大先輩・清水吉治氏の展覧会を観にきたのです。
大学時代の同輩から先輩後輩に沢山出逢うことができました。
清水先輩は、おそらく、工業デザインにおけるレンダリングでは、
特にアジア、そして工業デザインに力を込めてきた中国では、
彼のレンダリングを学んだ教え子はものすごく多いのです。
私自身、先輩とはいえ、
東芝時代にどれだけ参考にして学んできたでしょう。
大学人になってからも彼の著作を学生たちには必ず薦めてきました。
すべからく手描きのレンダリングは、
私は今ではデジタル化、PC化されようが、
「デザインの基本」だと思っています。
このレンダリングが描けないデザイナーは、
まず造形デザインが下手くそです。
工業製品の造形が下手なデザイナーは、
レンダリングが描けないと思っています。
展示された描かれている製品は、その時代の技術進化があっても、
造形は全く新しい。
私は思いました。レンダリングで描かれた工業製品の美しさです。
それは現代製品が
貧しく美しくないことを証明しているとさえ実感しました。
私は現代製品で欠落していることは二つあると思っています。
一つはレンダリングがPC上でソフトで描かれていても、
手から生まれるのが美しさです。
私はスタッフが、たとえPCで仕上げても手描きを要求し、
私自身手描きから造形を見つけます。
もう一つは、金型を確認することです。
PCで制作された金型であっても
ハイライトラインを確かめるべきだと考えています。
結局、ハイライトラインは手描きのレンダリングでは、
必ず明快に確認することができ、
この技法無いデザイナーが増えていることを危惧しています。
清水先輩は80歳でした。
もっとも美大卒のデザイナーはみんな若く見られているようです。
大学の同輩が会場設計デザインをこなしてくれていました。
今日、改めて私は素晴らしい大学出身者だと思いました。

『日本のレンダリング技術は先輩が切り開いてくれた』


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『3D-Printingで日本の伝統工芸を革新するサーキット』


   


     5月 8th, 2014  Posted 12:00 AM

「サーキット」というのは、
単なるネットワークではなくて、まさに回路の性能があります。
私は流行幻想となっている3Dプリンターブームを見てきました。
フォーラムもやり、国内の本物の人物たちを決めました。
ブーム、それも米国流だけをあさっている著作本には呆れ果て、
本格的に日本流のひとつは、全国各地の伝統工芸産地、
この産地に現行の3Dプリンター成果物を送って、
日本の伝統技で美学的な仕上がりのあるモノを創ること。
これは、欧米には絶対に不可能なことです。
光造形が95年当時にも騒がれました。私は85年ごろ知りました。
そのときも、絶対に生きのびないモノを一杯みました。
いま、3Dプリンターブームもそっくりなことに唖然とします。
それだけに、狙ってきました。
現在の3Dプリンターでは成果物には素材的な限界が明白です。
しかし、形態は歴然と作り手に伝えることが可能です。
私のこの「サーキット計画」も、一つの初期段階にすぎません。
しかし、日本の伝統工芸それぞれの産地で、
産地毎の伝統技が加われば、
本当に欲しい3Dプリンターは何かがわかるでしょう。
このシステムが未来の産業形態を変えるという発想が間違いです。
未来の産業形態とは、少なからず、伝統技からの発想が重大で、
金型をプリントアウトするということを言い出している無知さを
なんとしても私は否定したいと考えています。
なぜなら、日本の伝統工芸の下敷きは、
すべからく、日常生活に何が必要であり、その効能こそ、
生活に存在すべき価値の美学的表現と内容だったからです。
「3D-Printing CIRCUIT」が日本から始まるのです。

『3Dプリンターが創成する伝統工芸産地サーキット計画』


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