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『羽毛は徹底して廉価商品に騙されないこと』


   


     10月 10th, 2017  Posted 12:00 AM

子どもの頃には近所に綿を打ち直すお店というか工場がありました。
ともかくその工場は綿毛だらけという印象が残っています。
そして、布団は綿を打ち直して、母がコーナーは真綿で包み、
年に一度、仕立て直していました。
そんなことはもはや遠い思い出になっています。
最近では羽毛布団が全盛期ですが、
フェザーあるいはダウンという羽毛でもこの二種があることを知りました。
羽毛布団になっていることは当然であり、
それほど興味があるわけではありませんでしたが、
今ではインテリア用品でも寝具関係は市価があまりにバラバラであり、
羽毛布団と言いながらも、これほど市価に違いが多いのはインチキ臭く、
私にはデザインでの誤魔化しが絶対にあると思っていました。
一般的にはこうした情報不足がとても気になっていたのです。
私自身、寝ることから眠ることはもっと慎重であるべきと思ってきました。
そして、最高級品はいわゆるフェザーではなくてダウンであり、
私はすべてが鳥の羽=フェザーだと思い込んでいました。
先般、羽毛布団の最高級品を初めて知りました。
もう最高級品というと値段のつけようもないほど高額らしいのです。
羽毛布団のランクも次のようだということです。
ダック→グース→マザーグース→アイダーダウン。
このアイダーダックというのはアイスランドで、
卵を温めるアイダーダックの胸の毛を卵を温めるだけの
羽毛であり、アイダーダックの巣に残されたこれを越える羽毛は無いことを
生まれて初めて、しかも本物を触って実感したのです。
羽毛はフェザーで真っ白というイメージは、深夜のTV通販程度の情報で、
私たちは間違っているのです。
私にとっては、座るというのは毎日車イスなので、
そのシートデザインにはもう40年も拘ってきました。
そしてただウレタンフォームで包まれているだけのソファーが、
その製品性能が根本的に間違っていること、
ウレタンフォームは経年変化があって廉価なモノづくりではこうしたモノが
氾濫し過ぎていると思います。
こうしたことを特にデザイナーは要注意すべきです。
そうした意味でもアイダーダックの羽毛を触って実感したことは、
デザイナーにとって大変な経験でした。

* 『泡=うたかたの機能性には確約がある』
* 『経年変化無し素材開発と道具使用を次世代に』
* 『枕革新をねらう羽二重からの新素材デザイン』
* 『ブランドならばスター商品=カネのなる木商品です』
* 『ツバメの巣、それが福祉の象徴です』


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『ツバメの巣、それが福祉の象徴です』


   


     6月 4th, 2016  Posted 12:00 AM

忘れていた自然界の素晴らしさを美大時代の同期から
写真がFBにアップされていました。
写真掲載OKをもらって、しみじみと思い出しています。
この季節、渡り鳥がやって来て、巣を造ってくれます。
すっかり、この風情を忘れていました。
ツバメがやってきて巣を造ってくれるのは良いことが起こるという
こんな話が今ではすっかり忘れられていますが、確かに同期は金沢。
福井にいたときに、あんな所に巣を造っている、と驚いて、
そうか、ツバメも新素材の接着剤を見つけたんだ。
でなければ、出来るワケがないと思い出してしまいました。
本当に今では見ることができないどころか、
ツバメの巣造りを嫌うことが出てきたとすら聞きます。
とんでもないと思います。
ツバメは毎年やって来て、巣造りをしてもらえる家には
福をもたらすと言われていますが、
これは真実です。
祖母から聞かされていた話は、ツバメがこの季節にやってきて、
彼らは最高の居場所だからこそ巣を造るのです。
自然の摂理を家に当てはめているのです。
巣は安全で安心できる場所を見つけているからです。
もし、ツバメの巣があれば、その家には「福」が舞い込んでくるのです。
母の実家、父の実家にもありました。
福井に戻った私が見たのは、全く新しい建築資材がその巣にあったとき、
アレは新しい巣を造る素材と方法を編み出したと思ったものでした。
自然が見いだす最高の居場所は、もう都会にはありません。
しかし、ツバメの巣こそ、豊かさの象徴だと思っています。
北陸には、「福」がやってくるその豊かさがまだまだ残っていると、
とても安心した風情を美大時代の同期が思い起こしてくれました。
連日、仕事に追いまくられていますが、
そうだ、やっぱり日本には自然からの「福」があるのです。
それこそ、福祉とは、神様が富を壺に詰め込んでやってきた、
その証に、膨らんだ「福」と
その足跡=祉を残すことです。
福祉とは、まさに、ツバメの巣こそ、その象徴だと思います。

*『日本が貧乏になっていく、と思うのは・・・』
*『金沢美術工芸大学の大阪での大学大同窓会』
*『端午の節句だが、かつての日本の田舎が豊かだった』
*『「福祉車両」とは決して言ってはいけない車』
*『安全と安心・デザインの不在か非在か』


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