8月 25th, 2017 Posted 12:00 AM
このところ、自宅や自宅倉庫、そして阪大研究室に収蔵している、
ともかく私の「美しいモノ」を整理し始めています。
これまで、持っていることはずーっと知っていましたが、
使ったことがありません、それはバウハウス期の「チェス・セット」です。
「チェス」については、思い出、
それは映画の「華麗なる賭け」でそれも二回、リメイクまでされた映画、
なぜなら、そこからチェスを学び、しかも相手はいつもパソコンです。
ちょうど先日から自宅でNeXT Stationを発見したら、傍らにこのセット。
本当にわくわくして開けてみたら、新品のままでした。
チェスセットは、私がApple本社で、デザインコンサルタント時には、
「Mind Top」のユーザー向けにこのセットをモデル提案までしています。
無論、プレゼでは「華麗なる賭け」でのチェス場面が余りにも美しかった、
その思い出はAppleでも通じました。
しかし、今は日本の将棋ブームに乗っていて、
私が将棋雑誌まで読んでいて、その自分にびっくりです。
ともかく、どれほど「美しいモノ」を自分が持っていたかということで、
自分デザインは常に「美しさ」でデザイン=問題解決だったことです。
となると、勿論、伝統的な駒もいいのですが、バウハウスのコレは流石です。
それでは、日本の将棋、そのモダンデザイン化は?、
一度チェスデザインしましたが、以来、自分デザインには、
将棋も私のデザインテーマになっていると告白しておきます。
しかし、将棋の駒、その基本形態では大きさと駒それぞれの格付けなど、
困難なことはとても多いようです。
それでも当分、このテーマは抱いておこうと思っています。
無論、自分デザインのゲーム盤はチェスと同じで、駒の造形テーマは?
とても困難だと実感しています。
* 「『華麗なる賭け』のように・・・とはいかず」
* 『勝てないけれどiPad上での将棋とチェスゲーム』
* 「デザインはその発祥から政治的な政策思想だった」
* 『GRiD社キーボード位置をどう乗り越えるかだった』
* 『民藝の美とデザインの美は区分分別されていた』
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5月 29th, 2016 Posted 12:00 AM
美大生時代には徹底的に「作品の暗記」をさせられました。
海外のデザイン誌に載っている作品を覚えました。
自分のデザインが決して誰かの作品に似てはならないことを
体に叩き込まれました。
あるときテーブルのデザイン依頼があり、図面化しました。
しかし、なんともどこか喉に引っかかっている気がしてならず、
ひょっとしたら、自分の記憶にある造形をしてしまったのでは?
この思いにとらわれてしまいました。
そこで、デザイン誌を積み上げて再チェック。
ほぼソックリなテーブル造形がありました。
それを見つけ出した喜びがあり、続いて、自分にがっかりしたものです。
それでクライアントにその誌面と自分の図面を持っていって、
気づいたら真似でしたと告白して締め切りを延長してもらいました。
クライアントからは
「もっと凄い造形が期待出来る」と言われ、
結局実現はできませんでしたが、信頼された思い出があります。
ところが、最近では、亡くなってしまったデザイナーの作品が
登録されていないからとか、
すっかり忘れられているからいいだろうということで、
物真似、あるいは盗作と呼ばれる事態が起こってきています。
その評判によって、日本のデザイン界全体が非難され、
デザイナーなんて、その程度、と言われてしまう状況です。
確かに、工業意匠登録は20年ということですが、
著作権となれば、それは永久に道義的な責任が問われます。
デザイナーは、知財権での権利保有とともに、
著作権としての道義的なデザイナープロ意識を毅然と持つべきです。
どういうわけか、
国際問題になりかねない盗作に対する訴えが自分に集まります。
しかも自分のモノ真似を「不細工」と発言すれば、
自分自身がSNSで非難されるそんな時代に直面しています。
*『ジェネリックデザインは模倣=犯罪である!』
*『GRiD社キーボード位置をどう乗り越えるかだった』
*『不細工なモノは不細工である』
*『物真似を超えデザイン評価をグローバル化すること』
*『知財権は意匠権によってコンシリエンスデザインとなる』
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2月 15th, 2016 Posted 12:00 AM
「KK塾」第5回目は、建築家・内藤廣氏を講師に開催。
彼は極めて温厚で交友関係においても幅広い人格者です。
しかし、国立競技場のコンペでは副審査委員長でしたから、
あの大変な審査混乱では、立場上その調整役に回されていました。
しかも東大名誉教授・元東大副学長という役回りで「体制側の代表役」、
まずこの「権力者」=友人を失ったという告白も聞いていました。
それは「権威と権力のシンボル」に彼はなっていました。
私は親友の一人として、彼が東大教授であり、
国政サイドの権力者扱いの彼個人の苦悩を身近に見てきました。
この混乱状況に追い込まれながらも非難されながらも、
彼が苦渋の決断をあえて選んだことを見てきた一人として、
周辺のアンチ派や擁護派ともどもを平準化してみてきたつもりです。
それ以上に、
彼との友情はあくまでも「デザイン才能者」関係で講師を依頼しました。
彼は「1960年に戻らねば」・・・という彼自身の問いかけから
彼の講演は多岐にわたって芸術から憲法までの展開を見せてくれました。
「もう一度日本は1960年代に戻らねば・・・」に
私は真っ向から、
「それはロマンでしかないこと」、建築家とデザイナーを対立させました。
その根幹は、
彼が大学人として、東大の土木工学・建築学・都市工学を
「デザイン」で統合化した最初の人物であり、
私がGマーク審査委員長時代に、
彼を次期審査委員長候補として意識していました。
ただし、
彼には「デザインとは何か?」があり、
私には「何がデザインか?」の対比構造化を対立させました。
彼との対談を初めて公的に見せたことでした。
その興味は確実に会場には満ちていたと思います。
それはこの講演後には、
私と彼を久々に招いてくれた世界的グラフィックデザイナー
「サイトウマコト」の存在があったからです。
すっかり国際的な画家となっている野性的なサイトウマコトは、
私にも内藤廣氏にも
「猛獣的かつ辛辣な専門主義破壊」を二人にぶつけてくれました。
「そんなことはゴミだ!クズだ!」と断言する闘いを
世界相手にサイトウマコトはしていました。
また私が3.11と向き合った最初に
土地主義・土木主義の国政問題を教えてくれた
唯一の専門家は内藤廣であったからです。
なんといっても、
彼はいつも私の闘争を受け止めてくれています。
おそらくこの友情は持ち続けていくでしょう。
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8月 17th, 2015 Posted 12:00 AM
New YorkのMoMA・現代美術館、
その一室にモンドリアンの絵画だけの部屋があります。
私はMoMAに行ったときには必ずその一室にてしばらく居ます。
モンドリアンが大好きだからです。
「プラトンのオルゴール」展は1994年に開催、2006年には再び、
金沢21世紀現代美術館にて永久収蔵されました。
12点のオルゴール作品は、モンドリアンへのオマージュどころか、
モンドリアン=絵画・サンローラン=ドレス・倉俣史郎=家具、
このすべてから私が学んで、モンドリアンの造形言語から
サンローランが形態言語とし、倉俣史郎も形態言語としたことへの
私の造形言語化をオルゴールとしての形態言語にしました。
黒・白・赤・黄・青は、それぞれが測定されたかのような、
色面から、立体化されたときには、色量の色彩重量比までを
測定しなおした言語化が必要でした。
私は正直、美大に行っても、現代絵画を見る、知るということでは
現代芸術には全く無知だったと告白しておかなければなりません。
ところが、美大生時代に宮川淳の芸術評論で、
絵画とは何か、ではなくて、「何が絵画か」というイメージ評論、
特に、鏡や色彩でようやく自分なりの絵画や彫刻などへの
接近観がつかまえられるようになりました。
だから、私にとっては「何がモンドリアンなのか」を、
サンローランでも、倉俣史郎でも、ドレスと家具から、ようやく、
「オルゴールでのモンドリアン」を鏡や色量で捕まえたと思います。
オルゴールをボックスに収めて、そのボックス上面には
鏡面をつくり、モンドリアンの正方形作品での色量を計算しました。
そのためには、サンローランのドレスと倉俣史郎の家具が必要でした。
こうした作品を熟知させられたのは宮川淳でした。
デザイナーにとって、先達であるデザイナーたちあればこそ、
リスペクトの背景を私の中に押し込めてもらうことが出来ました。
正直、私の「プラトンのオルゴール」その一点であるモンドリアンには、
もちろん、オルゴールとして、ビートルズの一曲で、
形態言語を可能なだけ纏わせることが必要でした。
これが、モンドリアンへのリスペクトを重々にしてきた経緯でした。
この経緯が敬意を構成していると私は考えていました。
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11月 13th, 2014 Posted 12:00 AM
11月13日 戊子(大安)
私にとって、「穏やかに」とは
絶対にあり得ない。
もし、穏やかにというのなら、
それはしたたかな喧嘩の作法にすぎない、と
敢えて、告白しておくことにしたい。
理由は明快である。
喧嘩は、派手派手しく、
正々堂々と
最も激しいやり方=作法こそ、
華を与えると私は確信している。
川崎和男「喧嘩道」
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8月 26th, 2012 Posted 12:00 AM
一人っ子の少年は、
兄弟のいる少年たちにしばしば「虐め」られていました。
大抵は、兄たちがその少年を虐めて苛めるのです。
少年は、とても力で対抗はできませんし、
泣くわけにもいかず、仕返しを考え抜き決意をしました。
(そうだ、よし夕食時に殴りこもう)と考え、
自宅にあった父の剣道用の木刀を夕方時に持ちだそうとしました。
母が必ず、木刀を持ってどこにいくのと聞いてくれるだろう。
そうしたら、理由を言えば、母は止めてくれるし、
いじめられていることも告白できる、と。
木刀を持ち出そうとすると、
その母は、言いました。
「木刀だと、本当に怪我をし破壊をするから竹刀にしなさい。」
そう言って、木刀を取り上げられて、竹刀を渡しました。
少年は行かなければならなくなりやむなく兄弟の家に行きました。
そして夕食時にテーブル上のお皿というお皿を割りまくりました。
大変な騒ぎになりました。
以後、その少年は、
「何を仕返しするかわからない男だ」という噂になりました。
完全な自己防衛ができる身分になってしまいました。
帰宅すると、母が言いました。
「やるだけのことはできたの、気がすんだの」
少年は「・・・・・ん」とだけ答えましたが震えていました。
当然、その家族は血相を変えて怒鳴り込んできました。
母は、
「弁償をさせていただきますが、
兄弟そろって息子をいじめるのは辞めていただきたい。」
少年は震えが止まりませんでした。
母は父にその出来事、事件を告げました。
父は、
「やっつけるにも手加減がいる。
竹刀で物だけ壊したから許してやる。人には竹刀を向けるな」と。
その少年は喧嘩のやり方の手段ということを考えるようになりました。
竹刀は柔らかい、木刀は剛過ぎる、
だから喧嘩の手段は論理的にも柔が剛を制するということでした。
やがて、その少年は「喧嘩師デザイナー」と呼ばれるので、
「デザイナーは喧嘩師であれ」までを出版しました。
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4月 15th, 2012 Posted 12:00 AM
ロケットもミサイルも形態はほとんど同じです。
どう見ても「カッコいい」存在です。
しかし、北朝鮮の「ミサイル」は見事に失敗してくれました。
大迷惑な国家が存在しています。
なんとしても同胞の拉致問題が先送りされ続けています。
これも現代日本が抱えている最大問題です。
さて、ミサイルとロケットの違いは、
一言で言えば、推進力ある存在がロケット(エンジン)であり、
衛星や爆弾を飛翔誘導させる存在がミサイルです。
だから、ミサイルがロケットを積んでいることもあれば、
単に誘導させるだけならロケットではないということでしょうか。
1970年代に、ミサイルはその「かたち」からして、
美しくて機能性があるから「グッドデザイン」という概念を満たしている。
となれば、武器であるモノはすべからくグッドデザインであり、
デザインの本質との照合性が武器には最適合することになります。
グッドデザインは兵器デザインに適合してしまうという議論です。
当時から、この議論は棚上げされてきた大問題だったと思っています。
私が一応デザイン学者という立場を
最重要視すればこの問題に対峙しますが、
学者と言うより実務家デザイナーなので、
この問題は放り出してあることを正直に告白しておきます。
ロケットは、
自身の質量を失いながら推進力というエネルギーを使う存在ですが、
ミサイルは、誘導するモノがデザイン対象に照らし合えば、
もし爆弾という武器、衛星という兵器ならば、
決してグッドデザインではありません。
しかし、もし、誘導飛翔させるモノが文化性あれば、
その搭載しているミサイルは
グッドデザインとして評価できるということになります。
この関係は、原子力と放射能の関係に重畳しています。
原子力が原爆になること=兵器・武器であり、
放射能、つまり放射線が
人体の健康保健になっていれば善としての存在です。
民衆を飢えさせる独裁国家のミサイルは、
たとえ掲載されているモノ=誘導飛翔させられる
文化的衛星であっても、
それはグッドデザインであるはずがありません。
それにもまして、
誘導飛翔する機能性が不完全な設計であったわけですから、
元来、グッドデザインになる要因=factorは無かったということです。
ミサイルも原子力も、「矛盾」という大問題を人類に投げかけています。
私たちは、ミサイルや原子力を創り出してしまった以上、
この最適解をグッドデザイン評価に求めることも
一つの解決方法だと私は思っています。
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