8月 17th, 2015 Posted 12:00 AM
New YorkのMoMA・現代美術館、
その一室にモンドリアンの絵画だけの部屋があります。
私はMoMAに行ったときには必ずその一室にてしばらく居ます。
モンドリアンが大好きだからです。
「プラトンのオルゴール」展は1994年に開催、2006年には再び、
金沢21世紀現代美術館にて永久収蔵されました。
12点のオルゴール作品は、モンドリアンへのオマージュどころか、
モンドリアン=絵画・サンローラン=ドレス・倉俣史郎=家具、
このすべてから私が学んで、モンドリアンの造形言語から
サンローランが形態言語とし、倉俣史郎も形態言語としたことへの
私の造形言語化をオルゴールとしての形態言語にしました。
黒・白・赤・黄・青は、それぞれが測定されたかのような、
色面から、立体化されたときには、色量の色彩重量比までを
測定しなおした言語化が必要でした。
私は正直、美大に行っても、現代絵画を見る、知るということでは
現代芸術には全く無知だったと告白しておかなければなりません。
ところが、美大生時代に宮川淳の芸術評論で、
絵画とは何か、ではなくて、「何が絵画か」というイメージ評論、
特に、鏡や色彩でようやく自分なりの絵画や彫刻などへの
接近観がつかまえられるようになりました。
だから、私にとっては「何がモンドリアンなのか」を、
サンローランでも、倉俣史郎でも、ドレスと家具から、ようやく、
「オルゴールでのモンドリアン」を鏡や色量で捕まえたと思います。
オルゴールをボックスに収めて、そのボックス上面には
鏡面をつくり、モンドリアンの正方形作品での色量を計算しました。
そのためには、サンローランのドレスと倉俣史郎の家具が必要でした。
こうした作品を熟知させられたのは宮川淳でした。
デザイナーにとって、先達であるデザイナーたちあればこそ、
リスペクトの背景を私の中に押し込めてもらうことが出来ました。
正直、私の「プラトンのオルゴール」その一点であるモンドリアンには、
もちろん、オルゴールとして、ビートルズの一曲で、
形態言語を可能なだけ纏わせることが必要でした。
これが、モンドリアンへのリスペクトを重々にしてきた経緯でした。
この経緯が敬意を構成していると私は考えていました。
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12月 27th, 2014 Posted 12:00 AM
デザイナーとしての根本はスケッチ能力とその技能だと思います。
私は、まず紙と鉛筆とは40余年格闘して、スケッチを身体化し、
ともかく、夢の中でスケッチが出来上がるのは幾度も見ました。
そして、iPadの登場とともに、スタイラスは自作から、
これまで市販されてそれなりの評価あるスタイラスはほとんど、
自分の指先感覚をトレーニングしてきました。
iPadの中の色彩については、AppleStore銀座でも講演をして、
意外と知識無くみんなが使っていると思ってきました。
さて、スタイラスはすでに静電容量との対応が進化してきていますが
紙と鉛筆との関係は変質していると判断しています。
ということは、iPad上で清書ができるわけではなく、あくまでも、
私はスケッチにこだわろうと考えています。
ともかく、ペンは最低この中の2本でいいと言う段階にはきました。
iPad Airは、随分と軽くなっていますから、
願わくば、もうMacBook or MacBook Airから解放を熱望しています。
アプリケーションも、SketchBook Pro・Adobe各種・Paper-53で
ほぼいいようになってきたと思います。
私は特に次世代には、iPadとの身体化をうるさく言っています。
私の世代は、紙と鉛筆の感覚があまりにも身につき過ぎていますが、
次世代は「道具感覚」を早く身に付けるべきだと主張しています。
ところがiPadどころか未だにWindowsがデザインツールだというのは
デザイナーは本当に辞めるべきだと宣言しておきます。
Adobeのアプリが各種あることには納得していませんが、
iPad上で直線からカーブ定規まで使えるのは一つの進化と評価。
Evernoteからのスタイラスは電池駆動であることが好みです。
今はまだiPad Air上ですが、ASUSの18インチだと、
A3サイズ大のスケッチまでが可能になってきています。
ともかく、私にはまだまだ、紙表皮と液晶表皮と鉛筆:スタイラス、
この組み合わせ感覚を来年には、ほとんど同じにすることが
デザイン発想の定着ツールになってくれるものと期待しています。
「カラーの決定のために・HSB色空間」
「iPad-SkechBookPro カラーマネージメント」
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2月 12th, 2014 Posted 12:00 AM
生きている実感は「光」を視るからかもしれません。
それは私には三つの体験からの一つの結論です。
日常は全く「光」には何の興味も持っていないものですが、
私は幾たびか入院し、しかも生命が危ないという体験もあります。
そして思い起こすのは大抵、その時は眠っているのでしょうが、
自分の記憶の中では、暗闇に「光」があるという、
これこそ「光景」の中に放り出されている実体験が残っています。
だから、私は明らかに「光」が太陽から雲から出ている写真、
この写真を集め、またこれまでの画家達がこの光景を描いたことに
とめどない興味があります。
色彩が光の物理的現象ということも、単なる知識にすぎません。
むしろ私はこの物理現象よりも、幻想にある光景にこそ、
これまでのあらゆる思考の学や論が意識に沈殿しているのです。
したがって、私が「色」を体感する以上に「光」があります。
物理的・科学的なことよりも考え抜くことは、
「まず、光あり」という宣言に心惹かれています。
こうした自分の体験や幻想、それらは全て私の想像力ですが、
この想像力をいつも整理するためにこのブログだけは、
できる限り書き残そうとしているのかもしれません。
端的に言えば、私の欲望はほとんど光のごとく在るのでしょう。
できる限り私のデザイン、その効用と効果も光のごとくなのです。
私たちが光を具体的に印象化しているのは、
太陽を視ること無くても、雲があって、差し込んでくるものです。
差し込んでくるからこそ、これを自分の実体験にまでするには、
相当の想像力と光を同根にまでしなければなりません。
なぜなら、せめて「光」のあるところには行きたいと思うのです。
それは決まって、私が暗闇に放り出されて苦しんでいるその時、
私は必ず、この一点=差し込む光を求めてきました。
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「想像力の尊大さをリドリー・スコットに観る」
「暗闇に光をというのは・・・」
「『痛み』・・・辛いことはこの世に戻るとき」
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6月 6th, 2013 Posted 12:00 AM
多分、私はこのままだとこの画家のことを書いていくだろう。
ニコラ・ド・スタールの人物ゆえに、彼の作品のことです。
忘れたように引っ張り出しますが、
有名になる直前に自死を選んだ性格が見いだしたことです。
彼は何を、見たのでしょうか?
観てしまったのでしょうか?
このことに惹かれる生涯を選んだということかも知れません。
もちろん、私の「プラトンのオルゴール」作品の一つです。
ビートルズの曲は「JULIA」です。
5年ぶりに前回パリに行ったときも彼の作品集を探し求めました。
私は、画家という職能とその作品を、
なぜ、人間は知性と感性の最高感覚として、
知性が選ぶ才能として、絶対に受け止めない人物は貧しいのです。
しかし、最近では、
「デザイン」は、あたかも知性ある人間として、
安易にその指導者ぶりや商業を押し隠している人物を多数、
私は知り尽くしてきました。
アートではないけれど、これがデザインだという、
最も貧弱な知性ぶった人間を蔑んでいます。
高校時代だったら殴っていたでしょう。
それ以上の価値などはありませんから、
命を奪うことはありません。そんな価値も当然無いからです。
先般、現政権の「COOL JAPAN」が海外で受け止められている、
その商業主義の浅はかさを聞かされました。
デザインの職能団体が、
時代と共に衰退していく事を目の当たりにしました。
つまらないイベントに、日常から逃げ出している輩を見ました。
これが「人間界」だというなら、
生涯にその最も汚濁した部位を表現の一つにすること、
それは画家という職能の最大重要点だと断言しておきます。
なぜ、JULIAという音楽が彼の作品と同調するのでしょうか?
なぜ、彼の作品は、最期には色彩が無彩色=まるで墨絵、
白と黒の絵画世界観に達していくのでしょうか?
私は生涯、この気持ちを下敷きにして、
自分のデザインを、日常の汚濁には決して配置しないと思います。
彼の最期の作品(左)は私のPCの壁紙にしています。
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4月 19th, 2013 Posted 12:00 AM
色彩論は40余年前に美大で強力に仕込まれました。
しかし、本当に「色・色彩」を全身で感じられるようになったのは、
車倚子の身になり、ふるさと福井の自然・田畑・空の利休鼠色でした。
グリーンと言えば、まさに現代色であり、商売色になっていますから、
グリーンは、私にとって軽薄極まりない色彩です。
ところが、緑・碧・翠はまさに自然そのものと、
エメラルドや翡翠の冷感があります。
だから、
緑と金色の伝統的な日本の組み合わせはまったく身体化しています。
ふるさと福井でどれだけの緑で視力を鍛えたでしょう。
名古屋時代は、
自宅間近に隼人池周辺の四季の緑を眼底に焼き付けていました。
大阪では、大阪大学の吹田キャンパスは日本でも巨大であるばかりでなく、
様々な植物があり、その緑の季節変化は見逃すことができません。
この画像は阪大病院入り口の緑ですが、多様な緑があります。
この色覚えてほしい、とスタッフや学生に伝えることがあります。
私にとって、色彩は「色彩論」というデザインの基礎学問であるとともに、
私の眼前で、その色彩の詳細を常に気遣って見ている色です。
私の持ちものはブルー系ですが、
このブルーと緑は常に対比する一番の色かもしれません。
したがって、パソコンでの文章作成は、薄緑系に青色の文字です。
そういえば、パソコンメガネでブルー色反応が取りざたされ、
あたかもブルー低減レンズが最適とか言われていますが、
確かに、モニター再現色でのブルー色云々より大事なコトがあります。
それは「ドライアイ」を防止することが最も肝要だということです。
さて、私は8割はブルー系のネクタイですが、
緑系はたった1 本しかありません。
まったく私に緑系のネクタイやマフラーは似合いません。
これが60 年生きてきた緑と身体の関係かもしれません。
それだけに、あの利休鼠色は確実に「緑系」であると私は思っています。
私がワイフに最初にそろえたバックや小物は、
すべて緑からスタートさせました。
その理由?
それは私なりの目論見がありました。
女性にとってのバーキンでは緑系は本当に少ないのです。
そこに私の色の計算があるのです。
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4月 9th, 2013 Posted 12:00 AM
地球環境の存続はローマ会議1970年頃に大懸念になりました。
その兆候とともに、「エコロジー」という概念が重大視され始めました。
商品世界において、
それは「エコ商品」とか「エコスタイル」や「エコプロダクト」として、
私も当時には、
「地球にやさしい賞」を「エコロジー商品賞」を決めた一人でした。
ブームの火付け役だったかもしれません。
しかし正式なエコ・マークは、企業の商品開発に結びつき、
当然ながら、商業主義的な「エコ・マーク」がデザインされました。
基調の色彩はグリーンであり、
対比色にオレンジ系、補助色にブルー系になりました。
ECOというアルファベットの造形要因は円形ですから、
この展開も見事に応用されました。
それだからこそ私から見れば、このマークで補完された企業商品には、
それこそ小学生ですら大懸念を持つほど、
商業主義の卑近さがたっぷりと宿っている気がしてなりません。
もちろん、デザインとしての完成度は最低レベルが多発頻発しています。
正眼の構えで「地球環境保全」に関わるなら、
あえてこのマークは使わなないからこそ、
ローマ会議以来の懸念を最も重要視しているそんな企業表現が必至です。
万一使ったとしても、もっと知性あふれるモノになっているでしょう。
正直、地方行政の多少ほほえましい程度の
「ゆるキャラ」ほどにも昇華もされていません。
つまりこのマークをさらに深度ある知性で、
まとめ直すという理知識・見識・胆識が欠落しているのを凝視します。
かえって、このマークと企業マークを合わせ見るほどに、
商業主義での「売らんかな主義」が目障りだということです。
日本企業のモノづくりで、企業マークしかなく、
さらにこの「エコ・マーク」添付商品戦略そのものが、
わが国のモノづくりを最低にならしめている、
元凶だと私は断言しておきます。
私は、もう一度、「エコロジー」についての正当で歴史ある学識的な知識を
企業や行政そのものが再確認して、
このマークのあり方を新鮮化してほしいと思うのです。
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4月 7th, 2013 Posted 12:00 AM
私は北陸人ゆえに、
色彩感覚についてはとても厳しく自分自身を見てきました。
理由は三つあります。
美大時代には「色彩論は実技で徹底的に教え込まれ」ていました。
私は金沢美大当時、
山岸教授からの「色彩との格闘」と塗装実習の中谷教授の授業は、
私の「色彩」への徹底的な改造が出来上がり、
デザイナーから大学人になるまで、
まず、色彩関連の書籍収集から現物でのカラーモノ収集によって、
自分の日常に寄り添っています。
だから、私は親友のデザイナーやアーティストには、
しつこく彼らの色彩感覚をよく聴き出します。
ただ、デザイナーで私に色彩のことで質問は、
学生と親友の数少ないデザイナー・建築家・アーティストだけです。
そして、私が気づいているのは、
車倚子になってふるさと福井で「色について」、自分を確認したのは、
秋から冬に向かう頃、寒さが厳しくなり、雨かも知れない、
雪かも、
そんなときに「利休鼠色」ってこの色、
本物の金色は、実った稲穂と麦の色が太陽に照らし出された感覚です。
春先の稲穂の緑、竹林の緑です。
しかし、北陸人の特長は、「色彩彩度が平均よりやや暗め」になる、
そんな傾向があることです。
だから北陸出身で同じ業界の後輩には、
よく色の「彩度感」の話をしています。
この写真はきまって海外では道端でカフェがあります。
日本の「軒先文化」との一論をまとめることができるでしょうが、
いつも、倚子・テーブルなどやその配置が気がかりです。
そんな中で、パリで白いテーブルと赤い灰皿が気になりました。
おそらく、赤い灰皿はパリだからだと思いますし、
きっともうすぐ人間から喫煙文化は消滅すると思います。
ただ、気づいたのは、白と赤です。
日本人にとって、「国旗のごとく日の丸カラー」も、
私の肉体感覚の色彩だと思っています。
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5月 20th, 2012 Posted 12:00 AM
美大時代の色彩実習はとてもハードな作業でした。
指定されたケント用紙をチップ=正方形や長方形、
時には、2mm幅10cmなどにカットして、
外国製、かなり高価なポスターカラーを手塗り。
それをB3サイズのパネルに貼り込んで提出でした。
1年間に30数枚程度がポートフォリオになりました。
まず、手でポスターカラーも混色しました。
したがって、
「色彩学」というより「色彩論」を学びました。
この作業はいわゆる「減色混合」でした。
ところが、コンピューターの出現によって、
RGBで「加色混合」を体験することになりました。
大学人になってから、私は「色彩論」を教える立場になりました。
そこで、徹底的に議論をして「色彩実習はパソコン上」で、
基礎課題=グレースケールや色環、
応用課題としてカラーコーディネーションや配色デザインを
学生に、これもすべてパソコン上で制作させるようにしました。
名古屋市立大学芸術工学部での私の「色彩論」は、
とても厳しかったということになっています。
少なからず、入学すると1年次から必須でしたから、
芸術工学は「色彩論」から始めていました。
多分、建築志望でも色彩には馴染むことを強いました。
私自身が、コンピューターによって「色彩論」が大きく転向しました。
まだCGが開始された頃、トロントでEWS-UNIX上で、
減算混合から加算混合へと自分を転向させた体験が源でした。
もうすっかりソフトウエアでは、HLSやHSBとRGBを切り替えて、
自分なりの使い方が可能になりました。
しかし、光での色空間と色料(顔料や染料、インク)空間を
明確に区分して認識しながら使いこなしているとは思えない事が、
そのまま、印刷・映像・室内配色・ファッションなどの
カラーコーディネーションを数多く見かけます。
まずは、HSBとRGBについては、
Apple Store 銀座で、実演しながら簡単な講義もするつもりです。
ともかく、色彩は「育った環境」に影響されていると思います。
私は北陸育ちゆえに、彩度と明度は必ず度数を上げています。
「見かけの色空間」というのは、
とてもデザイン上では大きな課題だと考えています。
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2月 19th, 2012 Posted 12:00 AM
マーカースケッチはこれだけが最小限。
アイディアスケッチしか今はもう描きません。
レンダリングを描く根気はもう無いというのが正直な告白です。
さて、デザイナーにとって「スピードライマーカー」は、
それなりの技術をトレーニングにしなければなりません。
美大時代から東芝時代に自分を鍛え、また鍛えられました。
素材感や材質表現もマーカーテクニックで描き分けができます。
ところが、もうすでにこのマーカーは商品として消滅しました。
だから、灰色(クールグレー・ウォームグレー)と、
残っているカラーマーカーも買い占めました。
しかし、もう私の在庫も限度になってしまいました。
今は「コピック」になりその色数から種類も膨大で随分進化しています。
「コピック」の種類がこれだけ多彩で多様にありますが、
最小限だけの色彩とペン先チップも最小限、
これを自分の手になじませることが重要です。
ただ、私の手は「マーカー」で鍛えてきたので、
「コピック」は再度訓練が必要だから、
また私の手にその感覚をと最近思っています。
もうMacやiPadで十分にスケッチが描ける時代ですが、
それも教育者としては、マスターしています。
30度・60度三角定規は、指先で回せるぐらいが最適。
「ぺんてるのサインペン」これ一本で、0.6、0.3、0.1を描き分け、
そしてマスキングテープとカッターナイフは必需品。
グレーは、クールグレイC1・C3、ウォームグレイ W1・W3
そしてブラックB100。
背景ブラックは油性のマジックインクマーカーであるべきです。
これが私の最小限なアイディアスケッチ用具です。
このところ、若いデザイナーはPCで3Dスケッチを描いていますが、
やはり、スピードライマーカーは、
紙の上で速度感をコントロールできれば発想も立体化し、
3D造形形態を描き出すことが出来るのです。
ともかく、マーカーを走らせ、
スタイラスペンまでのテクニックが
デザイナーであることの最小限の条件です。
結局、最小限のツールがデザイナーの存在性証明につながっているのです。
このスケッチ技法を実演しながら、学生やスタッフだけでなく、
企業内のデザイナーたちにも会議が終われば教えています。
ともかく、マーカーテクニックもすべからく教え、
伝え残しておきたいと思っています。
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1月 12th, 2012 Posted 12:00 AM
28歳交通被災で車椅子生活。
交通被災時に心臓も直撃されたために心臓障害。
これが私の宿命でした。
絶望だけはせずに、自分を諦観の中で生きてきました。
ところが、幸運だったのは大学人になってさらに、
名古屋市立大、大阪大でもそろぞれの附属病院で、
詳細に体調管理されていることです。
入退院、手術は幾たびも、しかも敗血症まで、
こんな重篤も乗りこえることができました。
これは幸運なことだと思っています。
だから、「幸不幸」はコインの裏表みたいなものです。
「幸不幸」から幸運や幸福をつかみとらなければなりません。
毎月病院で診察を受けます。
これは体調が良いときです。
体調が悪いと診察にも行けないのです。
敗血症から生還してきたとき、
病院の待合室で大勢の患者さんを見ていてこう思いました。
「病苦で自死を選ぶ」というきもちがつくづくわかりました。
毎月毎月、死ぬまで病院通いなんていうのは耐えられないし、
常時食前食後就寝前に服用しなければならない薬を見ると、
きもちはすこぶる落ち込みます。
ICDを入れる前に比べると、格段に薬の種別も激減しましたが、
それでも常に万一を考えると、薬づけの生活です。
だからこそ、「薬」の形態や色彩のデザインが不可欠です。
そして薬の形式をもデザインで変えてしまうべきと考えています。
なんとしても「ドライパウダー化」して経肺吸引が目標です。
現在は、ワクチンをミスト吸引するシステム開発が進行しています。
機能食品という名の「健康維持のサプリメント」ブームです。
しかし、サプリメントととの最適性などは、
もっと確実にしていく必要があると考えています。
いづれ、私の常備薬がドライパウダーになってくれたらと思っています。
自分のための造形された、デザインされた薬が必要です。
デザイナーとして、
こんなことに気づかせてくれたのは「幸運」だったと思ってきました。
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