kazuo kawasaki's official blog

Posts Tagged ‘操作’


『武器も武具も「械」、だから機能美しか残らなかった』


   


     9月 21st, 2017  Posted 12:00 AM

なぜ、楽器は楽機では無かったにでしょうか?
なぜ、機能美があったのに、器能美は無かったのでしょうか?
住宅は住むための機械だと言い残されたのにも関わらず、
住宅は住むための器械にはなら無かったのでしょうか?
器具はあり、機具もあります。その差異はどこにあるのでしょうか?
私が書き残すのは器能美と機能美が歴然とあることを最期に伝えておきます。
これは、今こそとても役立つパソコン編集機です。
編集機であり編集器とまでは当時、おそらく20数年前には言えませんでした。
今、ようやく断言できます。
CDサイズを根本的に理解してその実装までを美しくまとめました。
その頃から編集機ではなくて編集器と言わなければとも思いましたが、
とても機能美に囚われているデザイン界を相手には力不足でした。
それは器械も機械も、全てが械のための創意工夫だからだったのです。
械は武器であり武具だから、機械工学でしか語られなかったのです。
器とは確実に神に捧げる器=品なのです。
「器の大きな人」と「品ある人」が並んでいます。
器とは具体的には鎧・兜が武具であり、機具であり、器具はここからスタート。
楽器は、少なからず音曲=を操作、演奏と言っても良いでしょう。
器具をまとめあげ、しかもこの器具扱いに長けなければならないのです。
楽器は誰でも使い勝手に長けるためには、
自分と道具あるいは機具を使い果たす訓練が必要だからなのです。
再度、機能美と器能美が明確にあることに気づいてほしいと思います。
情報機械はありません。情報機器があり、
ロボットは情報機器だと断言しておきます。
ロボットは人間を襲ってはならない。
それは機器だからです。
機器には武器も武具にもなってはらない宣言が必要だったのです。
ロボットは機具であり器具であるからこそ、
安全と安心があり、信頼と信用が必要なのです。
機器にこそ、機械では絶対に手に入らなかった安全・安心・信頼・信用が、
やっと手に入るようになったのです。

* 「光造形から3Dプリンター時代に来ただろうか」
* 「仮設という無能な制度設計の住宅」
*  「慈愛資本とは、優美の隠匿資本でなければならない」
* 『応量器のモノからコトへがデザインの完成形』
* 『布と衣と織りと・・・」


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『人口ピラミッド視覚化で明確な高齢社会の重石』


   


     5月 8th, 2016  Posted 12:00 AM

わが国の少子高齢化は人口ピラミッドの視覚化により、
明白な事実が確認できます。
自分自身が「団塊の世代・s22・s23・s24」の一人として、
この図解はきわめて事の重大さを納得させてくれます。
高齢化というより高齢社会は人口の巨大な重石になっています。
少なからず、1949年生まれの私には2050年はありえないでしょうが、
少子化の重大さは、いくつかの国家的危機を明確にしています。
まず、防衛的問題が政治的にはトップ問題ですが、
経済システムの大変更は
2018年大学問題・国公立私立大学は半分になるでしょう。
入学者数の無い私立大学は不要です。
そしてこの教育問題が産業経済への多大な影響になることは
すでに一般的には暗黙の理解になっていることは間違いありません。
最も重大なことは「年金問題」と「介護問題」がこの少子化の
人口ピラミッドを見れば一目瞭然となります。
18歳からの投票が可能になりますが、彼らの「不安」の中心は、
「政治に荷担しても何も変わらない」という印象から
投票しないという発言です。
しかし、この不安感の実態は「年金」問題もさることながら、
実際は「介護者不足」は2025年には250万人の介護士が必要です。
この実態は18歳には届いていませんから、
彼らの投票参加がなければ「シルバーデモクラシー」になるでしょう。
しかし、もし、投票がインターネットであれば、
18歳人口は彼らのSNSネットワークで、
マスコミ操作不要の新たなデモクラシーが出来上がります。
その時には、ネットワークによる新たなリーダーが求められるでしょう。
その時には自分は逝ってしまっているはずです。

*『日本システムが壊れた理由のひとつ』
*『災害への勇気と希望の世代間団結』
*『世界・世界観変革が始まる』
*『2018年=日本の大学制度は崩壊するかもしれない』
*『忘れた頃にを想定内に!』


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『閏年の2.26=67歳なり』


   


     3月 1st, 2016  Posted 12:00 AM

2月は奇妙な月です。
4年に一度閏年、29日まであります。
私は2月26日生まれでギリギリ良かったのかもと思います。
しかし、2.26とはなんとも危ない波乱がかった生年月日。
早生まれでした。
今年は体調も良く、ヨーシ、大学まで車で行くぞ、となり、
ガレージからワイフに車を出してもらったら、
「アレっ?エンジンがかからない」
故障か?
バッテリートラブルか?
何のことはない。運転の仕方を忘れていただけでした。
何しろ、私の車は片手でハンドル、片手でアクセル・ブレーキ操作。
気づくと、いけない、いけない、すぐに高速になってしまいます。
キャンパスに入って、車から電話、
「僕、着いてるけど、パーキングの車どかして〜」。
助教が仰天しているのを思いっきり楽しんで、
プロジェクトを一つ一つチェックして、夜は新御堂を走って帰宅。
そして目覚めたら、な、なんと風邪を引いてしまいました。
体はなんだか浮揚していてとうとう訪問ナースの方に2日も点滴。
仕事がつまってきているし、そういえば、姪っ子は受験だったし。
「師走」というのは、歳末では無くて現実は2月です。
2月は卒論や修論発表、そして入試と先生は大忙し。
僕にはバレンタインがあって、誕生プレゼント、お祝いメール。
特に、プレゼントは「なるほど・・・やっぱり才能がある」と
決定さえできます。
今回67歳にもなった僕には、メールが圧倒的でしたので、
ここで改めて御礼をしておきます。
さらに、プレゼントには「流石に」と僕をうならせてくれた
元スタッフや元教え子には絶対にそれ以上の御礼をするつもりです。


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8月8日川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     8月 8th, 2015  Posted 12:00 AM

8月8日 大安(丙辰)

情報社会化の中でのモノの体系は、
メディアで価値操作される形式と内容の形態化がデザインである、
という現代的定義が可能である。


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「最小リモコン=徹底的な黄金比の適用と実装設計」


   


     2月 6th, 2012  Posted 12:00 AM

液晶TVやその周辺機器のリモコン=リモートコマンダーは、
複雑怪奇なモノが氾濫しています。
私は、リモコンは画面上に
オン・スクリーン表示のインターフェイスがあれば、
四つのボタンSWで操作可能だと考えています。
EIZOブランドで国内初のHD(High Definition)モニター、
PCと地デジTV・FORIS.HD用のリモコンです。
マウス機能と背面には音量・チャンネルセレクト、
その他最小限機能ボタンだけのリモコン。
正円マウスは成功しないというタブーに臨みました。
発売直後は商品批評でメチャメチャに叩かれました。
それはマウスだということと実機使用無しの批評でした。
無論、視覚情報で全てのデザイン機能性が伝わることが大前提ですが、
これはリモコンの特殊解でした。
特殊解商品が売れるためには、確かな広報広告が必要です。
この造形デザインにおいては、
黄金比・黄金分割の教科書になるほどの寸法決定をしています。
造形設計で最初に意図したわけでなく、
感覚的な設計をつきつめて実装設計との合理的な合致性を求めれば、
当然の結果となる筐体デザインの造形が決定されていくのです。
したがって、プラスチック成型においても、
実装性=回路基板や電池収納などには
徹底したオリジナリティを仕組む結果になりました。
現在、国内の液晶TVメーカーの衰退は著しく、
国際的競争力低下ゆえの減益報道がありますが、
基本は、徹底した「設計思想とその実務としての具現化」に
オリジナリティが欠落しているのです。
私自身、TV大好き人間ですから、
自宅の視聴覚システムは徹底的に最高を求めています。
その限りにおいては、リモコンに象徴されるがごとく、
国内外のメーカー、すべての商品には大不満です。
造形デザインは必ず徹底したサイズ決定と実装設計が必然だと考えます。

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9月23日Staff Blog


   


     9月 23rd, 2010  Posted 8:04 PM

9月23日

初公開!
BOSS(川崎和男, Kazuo Kawasaki)の、
講演時の機材一式です。

講演の際は必ずBOSSが
1画面を自分で操作しています。

2画面並列で映写する際は、
もう一画面をスタッフが操作します。

写真の機材は昨日の
『千麗舞わない夕』の際のものです。


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『資本主義からの逃走』
  「民主主義と民衆主義を混乱混濁させるイノベーション」


   


     1月 2nd, 2010  Posted 8:00 AM

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私の民主主義への疑念は、かねてよりありました。
民主主義の基本といわれる
● 「多数決の原則」
● 「合意形成の制御」
という二つによりかかっています。
けれども私には「多数決」にしても「合意性」にしても、
技術進化による「イノベーション」と、
資本蓄積の配分での「インフレーション」の結果です。
いずれも「社会生理」の反応が、
巨大に関与していることに、
注視する時代だということです。

INNOVATION・INFLATION

私は「イノベーション」と「インフレーション」が、
まさしく「資本主義」の基底キーワードだと思います。
したがって、
現代経済社会の「資本主義」と
現代世界観の「民主主義」は
根底で連鎖しているというこになります。

情報操作による人気という合意

そこで、「イノベーション」によって、
「社会生理」が大きく影響されたのは、
「情報認識」と「情報判断」による「情報評価」です。
その「情報操作」をするのは、コンピューター技術です。
とりわけ、コンピューターはインターネットにより、
マスコミ・ジャーナリズムその表現内容を変貌しました。
その表現内容は「感覚の分別性」を混乱混濁させました。
この混乱と混濁を利用して、
民主主義の多数決や合意性は、
確実に、「権力」で「操作」が可能なわけです。
結果として、民主主権ではなく、
大衆と民衆への「合意」ではなく「人気」が作用し、
民衆の多数意見を集中させる権力構造力になっています。
哀しいかな、日本の民主主義は確実に民衆主義の反映を、
民主主義の意思決定の「場」である
「議会制民主主義」に置き換えています。
日本人は、目覚めるべきです。
少なからず、「イノベーション」の選別の偏りそのままが
国民の分別力を失わせているというのが、私の判断です。
「民主主義」は、「人気の多数決での合意」でありません。


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