10月 30th, 2010 Posted 1:08 AM
空間、その定義と意味性
かって「空間」についての私の定義見解をしています。
空間という言葉が、存在・関係・構造を意識化するために、
本当に、人類が直面しながら「問題化」してきた言葉です。
だから自分なりの定義を試みました。
したがって、この言葉「空間」を意識し、
使用する様々な領域ごとに、意味性には徹底的な検証があったわけです。
しかも、この言葉が使用される領域や分野によって、
それぞれの意味性には、信頼性に最も大きな違いがありました。
会話で登場する「日常空間」は、
そのまま「生活空間」や「職場」などという認識と納得性は共有できます。
ところが、一端、この言葉が「宇宙空間」、
あるいは、数学や理学などの術語に登場する空間となれば、その専門的な思考性は格段に複雑化し、
専門家だけが納得できる意味性しかありません。
直観の形式=主観的な性質
しかし、この複雑性は、直観の形式に付着している主観的な性質にすぎないという解釈を、
私は確信をしています。
したがって、私はデザインが対象とする「空間」を、
様々な領域から引用・借用あるいは教材的な思考に利用し応用しています。
このような考察を「空間」に付加しようというのは、
デザイン発想、デザイン表現の立場にある私は、
空間という概念印象の自由性だと信頼しています。
空間←→情報
私は、あらためて今世紀には、「空間」そのものが「情報」であり、
「情報」が「空間」ではないだろうかとさえ思うことがあります。
この認識を最も刺激してくれるのは、
「建築空間」の変化が「日常空間」に大きな変容性を与えているものと判断しています。
具体的に言えば、
今、私がこの文章を提示しようとしている空間は、web空間に対してであり、
現代、このweb空間をクラウド空間と呼ぼうとしていることです。
Tags: web空間, クラウド空間, デザイン発想, デザイン表現, 主観的な性質, 問題化, 存在・関係・構造を意識化, 宇宙空間, 定義見解, 日常空間, 概念印象, 生活空間, 直観の形式, 空間, 職場
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10月 29th, 2010 Posted 12:00 AM
地勢占有という国家欲望
資本主義経済体制では、土地は資本でした。
土地=不動産、すなわち空間です。
現代、不動産は国境・領土であり、
それは地球上での文字通り地勢占有という国家欲望です。
この事態や情勢に新たな思想哲学が更新されない限り、
いわゆる平和や安全な世界情勢は生まれないでしょう。
私はとてつもなく大きな理想主義を持ち出しました。
けれども、資本論の根底にあったのも理想主義でした。
そして、デザインもまた、理想主義を具現化する手法です。
地球環境の情報ネットワーク
さて、
国境・領土についての情報は、国際関係的な地政学となっています。
私は、地政学とは地球空間・地球環境の国際関係学だと思います。
もし、こうしたことをデザイン対象とするなら、
私は「デザイン政経学」にこの「情報空間」のデザイン手法を埋め込みたいと考えています。
資本主義が発展的に次世代イデオロギーへの手続きは、「デザイン」が担うものと確信しています。
資本主義と社会主義の対立、その根底には、
領土占有をめぐる地政学的な国家諜報・国家策略という情報戦だったと解釈可能です。
資本論で論理化された「土地資本」は、
領土占有が市場占有へ投影されたものだったということも考えられます。
経済的発展による国家間の貧富格差は、
領土・人口・文化水準・教育制度を背景とした産業展開の差異性であったことは明確です。
果たして、この事実認識が今崩れようとしています。
それは、「空間」=地球環境すべてを包み込んでいる情報ネットワーク、
すなわちwebに他ならないでしょう。
「情報空間」とは、
地球環境を包み込んでいるいわゆるインターネット環境がまず存在しているということです。
Tags: web, インターネット環境, デザイン政経学, 不動産, 世界情勢, 国境, 国家欲望, 国家策略, 国家諜報, 土地, 地勢占有, 地政学, 情報ネットワーク, 情報戦, 情報空間, 理想主義, 貧富格差, 資本, 資本主義経済体制, 資本論, 領土
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10月 28th, 2010 Posted 12:00 AM
情報という資産
デザインと情報の組み合わせに言及しました。
それは、資本論が登場した時代に資本として、
まったく存在しなかった言葉の「情報」・「空間」という概念が、
今では重要な資本財だからです。
情報という資産は、人・物・金の動勢についての諜報性はありました。
それは、やがて金融資本という要因財の動因情勢に関わりはじめました。
当然、戦争による資本流動は、戦争要因となるイデオロギーと結びつき、
資本論は本来、マルクスやエンゲルスが意図しなかったイデオロギー書となってしまったことです。
私は、資本論は確かに資本主義というイデオロギーや政治経済の基本的なある種の思想書、
そして、経済システムを論理的に示したテキストということは認めています。
しかし、現代はこの資本論で、資本とされた物事に対して、
新たな資本が加わっていることを重大視しています。
資本としての情報・空間・デザイン
それが、情報・空間・デザインだと考えます。
情報という資本が時代空間・地球空間との関係=構造化があります。
この場合の空間は環境と呼び直してもいいかもしれません。
そして、この「情報」・対・「空間(環境)」を、
制御しさらにこの構造化を創出する実務的な営為をデザインと位置づけているのです。
私が「情報空間」といまさらながらこの言葉と概念に拘っているのは、
デザイン対象である資本財だからです。
そしてなおかつ、「デザイン」も資本財であることを主張する上で、
四つのデザイン領域を実務基本学・基本論としています。
Tags: ・対・「空間(環境)」, イデオロギー, エンゲルス, デザイン, デザインと情報の組み合わせ, マルクス, 人・物・金, 動因情勢, 実務基本学, 情報という資産, 情報空間, 戦争要因, 経済システム, 要因財, 諜報性, 資本主義, 資本流動, 資本論, 資本財
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10月 27th, 2010 Posted 12:23 AM
対象領域の学際化
冠詞的に「デザイン」(動詞・名詞)を使うこと、
これは、対象領域を学際化することと思っています。
デザインする対象領域の「情報」を私は、四つあげています。
それは最近、「情報デザイン」から「デザイン情報」のように、
この二つが掲げていることには、差異性があるからです。
「情報デザイン」はそのままであれば、
情報的なデザイン、情報処理によってデザインをしていく意味合いがありました。
「デザイン情報」は、デザイン的な情報ということになります。
デザイン対象である情報を様々に捉え為すという意味だと単純に捉えていいでしょう。
したがって、webデザイナーになる基礎学としては、すでに、デザイン情報学となってきました。
それは、情報デザインという時代では、HTMLがまだまだプログラミング中心でしたが、
今では、HTMLなど言語を知らずとも、アプリケーションソフトによって、
むしろ「情報内容」のデザイン性の充実が求められているということです。
四つの対象領域情報
私は、情報デザイン・対・デザイン情報は、
「デザイン理工学」と「デザイン文理学」にあらためてその詳細化が必要だと考えています。
情報工学的にハードウエアそのもののデザインから、
情報形式の技術革新を「デザイン理工学」に統合化すべきだと考えてきました。
これは、「芸術工学」ということに関わった結論でした。
「芸術工学」というのは、あらためて芸術と工学の学際化を意図していました。
文理学をデザインに取り込むということの必要性を知ったのです。
文学・哲学・社会学など情報内容を「デザイン文理学」としていく領域設定を考えました。
さらに、私にとっては、医学と工学の学際化はデザインが接着剤的な役割があると判断しています。
また、グランドデザインという詳細さをデザインから捉えなおす必要性があるとも判断しました。
政策・経済・経営・行政などを「デザイン政経学」という四つの分類から、
あらためてデザインの社会的職能性を高密度化していきたいと考えたわけです。
結局、これからのデザイン職能、専門性はこの四つの分野で、
「デザイン+情報=デザイン情報」であり、情報デザインの進化と位置づけました。
Tags: HTML, webデザイナー, グランドデザイン, デザイン情報, デザイン文理学, デザイン理工学, 冠詞的, 対象領域の学際化, 情報デザイン, 接着剤的な役割, 社会的職能性, 芸術工学, 領域設定, 高密度化
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10月 26th, 2010 Posted 12:00 AM
「デザイン工学」
私は「工業デザイン専攻」の卒業です。
「工業デザイン」は言葉となっていますが、
「デザイン工業」はありません。
変わって、「デザイン工学」という言葉は生まれています。
「工学デザイン」は日本語には見あたりません。Product Design Engineeringはあります。
「工業デザイン」はインダストリアルデザインを意味。元来は産業デザインでした。
今、工業デザインは、インダストリアルデザイン・プロダクトデザインまでを包含しています。
NHKでは、「工業デザイン」という領域がアナウンス用語になっていて、
インダストリアルデザイン・プロダクトデザインは使われません。
そこで、「工業デザイン」と「デザイン工学」とを比較すれば、
当然、これには大きな差異性があります。
「デザイン理工学」と「デザイン医工学」
「デザイン工学」に、工業デザイン・インダストリアルデザイン・プロダクトデザイン、
さらには建築デザインから新たな工学的な専門領域も含まれた言葉になっています。
私は、「デザイン工学」は領域設定があまりにも広大になるので、
「デザイン理工学」と「デザイン医工学」に分別しています。
さらに、「デザイン工学」をもっと拡大して、
「デザイン文理学」と「デザイン政経学」、
さらには「デザイン数理学」などや「デザインロボティックス」などの範疇も提案しています。
「デザイン」(動詞)+「情報」(名詞)
「デザイン」(動詞)+「情報」(名詞)というのは、
デザインする対象領域の「情報」に対して、
対象と実務営為を詳細化することと学際化を意図している言葉だと私は判断しています。
「環境デザイン」は「デザイン環境」にはまだ至らず、
「映像デザイン」が「デザイン映像」にはまだなりえていません。
同様に、「メディアデザイン」が「デザインメディア」にはなっていませんが、
環境や映像やメディアがすべて「デザイン工学」に包含されていると考えることもできます。
けれども、わたしは、あらためて「デザイン●●」を、
デザイン実務を詳細化・綿密化・統合化・学際化する呼称になりうると主張しています。
Tags: 「デザイン」(動詞)+「情報」(名詞), Product Design Engineering, インダストリアルデザイン, デザインロボティックス, デザイン医工学, デザイン工学, デザイン政経学, デザイン数理学, デザイン文理学, デザイン理工学, プロダクトデザイン, 学際化, 工業デザイン専攻, 統合化, 綿密化, 詳細化
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10月 25th, 2010 Posted 12:00 AM
形容詞的な不定法
「情報デザイン」はコンピューター登場初期の言葉、
だからあくまでもそれほど意味の深長さよりも、
形容詞的な不定法でのに決定語だったと思います。
私は「工業デザイン専攻」を卒業しています。
したがって、「工業デザイン」と同様なデザインへの形容詞的な用法用語と考えていいわけです。
ところが、同時期には、「環境デザイン」もデザインを詳細化する上で登場していました。
「映像デザイン」や「メディアデザイン」などもデザイン実務において、
さらに専門化を推し進める領域とされたのです。
環境・映像・メディアなどなどは、明確にに名詞と名詞によって新たな概念を派生させることで、
その専門的な内容の強化をめざしたものだったと評価していいでしょう。
ところが、デザイン環境・デザイン映像・デザインメディアという領域設定語は、
かりそめにも教育機関での分野表現語にはなっていません。
ここがひとつの見極めになるものと考えています。
そして、特に「環境デザイン」は、環境の定義性をデザインから追い求めると、
従来の建築領域に行き着き、さらにその拡大や焦点化には行き着いていません。
曖昧な「建築領域の拡大」にしかなっていないことは残念なことです。
「環境デザイン」ほどデザイン界でもまだその専門性は曖昧なままと断言しておきます。
情報(名詞)+デザイン(名詞・動詞)
情報(名詞)+デザイン(名詞・動詞)が、
デザイン(動詞)+情報(名詞)=デザイン情報としていく意味は、
情報をターゲットに、
デザイン営為・職能・実務の対象化とした意義に注目しなければならないと考えます。
あえて言うなら、なぜ「デザイン環境学科」なりが生まれていないのでしょうか。
これは「情報デザイン」と「デザイン情報」があるように、
情報の時代的な意味・意義の文脈変容と共時性と共有性がデザイン、
特に実務性との関係が、二つの呼称には有効性があるからでしょう。
Tags: コンピューター登場初期, メディアデザイン, 不定法, 共時性, 共有性, 分野表現語, 実務性, 工業デザイン専攻, 建築領域の拡大, 形容詞的, 情報(名詞)+デザイン(名詞・動詞), 情報デザイン, 文脈変容, 映像デザイン, 環境デザイン, 領域設定語
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10月 24th, 2010 Posted 12:00 AM
時代コンテクストが影響
「情報デザイン」と「デザイン情報」を熟考します。
以下の熟考方法を提案しました。
1■ 形容詞的に名詞(決定語)とする
2■ 名詞と名詞によって新たな概念を派生し意味内実を強化
3■ 動詞+名詞=名詞を対象とした動詞概念を明確化
4■ 名詞+動詞=対象概念への動詞目的を強調する
5■ 記号論=道元の現成公案的な新たな意味概念の象徴化
以上の考察をする前に、「情報」と「デザイン」には、
時代性、時流性、もっと大きな展望を加えると歴史的な変遷、
それは時代コンテクストが影響していることをみておきたいと思います。
無論、「情報」の意味と「デザイン」の意味が、
時代性での変容が影響し関与するわけです。
まず、デザインを時代的にデザイン意味を拡張したり、
その役割を時代性との共時性をもたせようとしたことが考えられます。
それは、「情報」を形容詞的に冠詞化することで、
デザイン本来の意味と情報を同値化しようとしました。
「情報デザイン」に限らず、「工業デザイン」とか「商業デザイン」というように、
形容詞的=冠詞的な呼び方が生まれました。
コンピューター、特にパソコンの登場や、「情報処置」・「情報工学」などと
デザイン実務を同列にしようとした時代の名残があります。
当時は類似した呼び方には、「環境デザイン」という言葉があります。
深度がなかった初期の「情報デザイン」
結局、この呼び名が利用された時期には、
「情報デザイン」に対する深度ある定義性や、
知識集約度が形容詞的に「情報」をデザインには結び付けていなかったこと、
それが事実だったということを明らかにしておくべきでしょう。
結局「デザイン環境」という言葉運用は未だに見かけることはありません。
むしろ、商業主義的な「デザイナーズマンション」という言葉がありますが、
「情報デザイン」対「デザイン情報」とは、まったくその意味の差異性はありえません。
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10月 23rd, 2010 Posted 12:00 AM
名詞と名詞の結合
日本語には名詞と名詞の結合があります。
これを英語で表現すると、英語的には誤りになります。
しかしあえて新英語によって意味の詳細化と
強調化が容認されることがあります。
不定詞的な用法と考えることができます。
英語でも、革新性をねらった概念の提案では、こうした新語を術語として登場させることで、
新たで、知識科学を進化させる手法の一つです。
私が制度用語として関与したものには、
エコロジーデザイン=ecology designというのがあります。本来ならecological designですが、
あえて名詞+名詞にしたのは、ecological design=環境的なデザインというより、
環境に対するデザイン、環境とデザインの構造化ということで、
エコロジーデザイン賞というのを設定したことがあります。
これにはもっと政策的政治的な背景(海外との関係)もありました。
いづれ書き残したいと思っています。
「情報デザイン」と「デザイン情報」
さて、「情報デザイン」と「デザイン情報」は、
デザイン=名詞・動詞+情報=名詞が前後するだけです。
しかし、私は意味の再編化があり、それは意味の変容性を恣意的にしているのだと考えています。
これは意味に明確な差異性をもたらしていると判断することができます。
名詞不定詞的な用法での意味再編
次のような5つの解釈をしておきます。
1■ 形容詞的に名詞(決定語)とする
2■ 名詞と名詞によって新たな概念を派生し意味内実を強化
3■ 動詞+名詞=名詞を対象とした動詞概念を明確化
4■ 名詞+動詞=対象概念への動詞目的を強調する
5■ 記号論=道元の現成公案的な新たな意味概念の象徴化
不定法の言葉の上乗性
私は、デザインという営為あるいは職能にとって、
デザイン価値、あるいは価値デザインでは、
この名詞の上乗性(=優れて勝っていることの証左)言葉使いは、
デザイン内容を概念的に強化していく一つの手法であると提案しておきます。
言語学的には、ヨーロッパ諸国語でのいわゆる不定詞用法や不定法に近傍しています。
前記5つの詳細から、「デザイン情報空間」と「情報デザイン空間」、
その詳細な定義性へと発展させていくことが観えてくることを読者諸兄に期待します。
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10月 22nd, 2010 Posted 12:30 AM
観える
視覚情報という言葉は正当性があります。
デザイン系教育でも、「視覚情報デザイン学科」は、
あたかもデザインを代表するメイン的な存在性が社会化されています。
しかし、私は「視覚空間」を全否定しています。
視野や視界という言葉に対しての「視覚空間」は存在していないと断言しました。
私には想像が不可能ですが、盲目という障がいのある方々にとって、
視野や視界は、根本的にはありえないのです。
ところが、盲目の方の方が「観えている」情報がはるかに大きいことがあります。
白杖だけですでに道路の段差が分かったり、頬に受ける風圧だけで歩行能力が保全されています。
「見える」というのは、現実、目というセンサーで網膜に結像される写像を認知するわけです。
ところが、目のレンズである水晶体から光を網膜の真ん中で受容すると、
中心窩と呼ばれている凹みがあって、ここで最も高精細な視知覚情報を受け取ると言われています。
視知覚情報の認知や損失はこの一点に集中されていると生理的に解釈されています。
「あの人は視野が狭い」とか、「視界をもっと拡げないといけない」というフレーズがあります。
このフレーズが意味していることは、「見える範囲」の拡大だけではありません。
「観自在」
「観えてくる」想像力を豊にすることを意味していると考えて構わないでしょう。
般若心経の冒頭には、「観自在」という言葉があります。
つまり、私たちの認知力・認識力のいうのは、
確かに英語でも「分かった=I see」という相づちになるのですが、
それは、見て=視覚的だけではなくて、もっと他の感覚=聴覚・臭覚・触覚・味覚だけではなくて、
第六感といわれる「直感」の豊富さこそ、知覚情報の受容器だということです。
したがって、デザインは「見てくれや外観づくり」を意味しているのではありません。
そういう意味では、「視覚情報デザイン学科」という枠組みは、
大きな死角=観えなくしている情報を残存させているということになります。
すでにデザイン領域での「視覚情報デザイン」は「情報空間」を対象化するには限界があります。
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10月 21st, 2010 Posted 12:00 AM
感覚空間
空間を形容すれば、何々空間という言い方は可能です。
そして、何々空間に対しての空間認識があるでしょう。
その空間認識に対して、形態認識が付随、
あるいは認識の対象性=情報認識があるということが理解可能です。
人間の五感に対応することでは、五感・感覚空間が存在しているということは認識可能です。
しかし、視覚=実際に見えるという空間は、
実は不在であり非在であることを明確にしておく必要があります。
喩えるなら、「かたちというかたちは存在していない」ということに等しいわけです。
つまり、「視覚空間」という言葉を与える空間があるのだろうか、ということです。
「視覚空間」は無いと断言していいでしょう。
次元空間
というよりは、視覚能力は無限という次元空間ですから、
この空間には「視界」という言葉が与えられます。
人間の視覚能力は、他の聴覚・触覚・臭覚・味覚にはそれぞれに対応する空間、
その設定や仮説化は、感覚空間と呼ぶことで仮設化可能です。
しかし、視覚は実際は何万光年という次元空間=宇宙を「見る」ことが出来ます。
そこで私は、「視覚空間」という言葉ではなく「視界」という
次元的な言葉があてがわれていると考えてきました。
「視界」に存在する物・モノ・ものを認識するためには次元空間の認識が必要です。
万一、「視覚空間」という表現をするとするなら、
レトリック・メタファー・アナロジーとして運用することは許容されるでしょう。
視覚の要点・要素・要因
けれども、「視界」という言葉の存在を認識することは、
空間認識とさらに形態認識を区分したり分別するために、まず、次の手続きが必要です。
視覚は、視点・視線・視座・視野・視界という空間認識の要点や要素で成立しています。
視覚構造と呼んでおきます。
視点は、必ず二つ存在します。
どこから(eye-point)=視座であり、どこを(view-point)があります。
その二つの点によって視線=まなざしができます。
そのまなざしが要因となって変動する=dolly(CGでのカメラ視線術語)軌跡や対象空間が、
視野であり視界という空間です。
この空間に形態の存在・非在・不在が具体的な形態認識です。
仮想空間
情報空間には、視覚空間はありえず「視界」となる情報空間の設定によって、
初めて空間認識、さらに形態認識ができるということです。
そこで、抽象的なあたかも視覚認識できうる形態認識は、
あくまでも仮想空間=Virtualityであって視覚空間では無いということです。
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