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Posts Tagged ‘サンプル’


『私自分自身で循環器系や血液さらに心電図も確認できる』


   


     5月 30th, 2019  Posted 12:00 AM

私は身体障害者、さらには心臓障害者です。
けれども、阪大では4名から5名の医師がついていて、
いつも決まった時間には定期検診を受けています。
しかも私自身が、循環器系、血液、さらには呼吸器系が一応は専門です。
それで、私自身の循環器系や血液では、
自分自身で自分のことをサンプルに、
医師たちと話し合って、なるほどそうなんだと納得出来るのです。
すでに私の循環器ではICD(埋め込み型除細動器)3代目が入っています。
それで、ICDの11年間の進化を見ているのです。
本日は、心電図での図形を自分のもので確かめることができました。
血液については安心とは言えませんが、安全範囲でした。
今日は英国からのインターンもいて、多少の会話をしました。
フランスでは英国でのどこの大学で研修をした
医師の名前が思い出し出来ませんでした。
そういえば、採血検査は、
(そうじゃないだろうという角度)針が入っていました。
今日の定期検診では、血液も大丈夫でした。
それが終わって、アストンマーチンで帰るところでした。


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『「手」は最高のデッサン対象であった』


   


     5月 20th, 2019  Posted 12:00 AM

大学入試で「手」のデッサンの実技試験問題を出しました。
これだと、実技のサンプルがいりませんでした。
またその実技試験にいくつかの入試合格条件を大学側はつけました。
まず、配布された鉛筆を、持参したカッターで削ること。
それゆえに、削り方とその処理方法がわかること。
このため、手の怪我などの対応として医師の同席も必要でした。
入試番号を書くところから、削った鉛筆が必要でした。
これは名古屋市立大学 芸術工学部の実技試験、その最初40倍でした。
削るという作業から削り方からその始末で、
やっぱり手の器用さと手順、整理や整頓までがわかり、
その結果削り糟を床面に落とすことなど実技にも反映していました。
手の基本的なデッサン力、描写力を見るためなのですが、
構図、構想力も必要ではないのかと膨らませて、
様々な動きや仕掛けを考えて描く受験生も多くいました。
その後は毎年違うモチーフ、例えば持参した辞書とかを題材に指定なのに、
受験生は試験対策で「手」のデッサンに取り組んでいるので
みんながモチーフと手を描くようになっていました。
実技の試験では、この子は凄いと思う子たちは、
残念ながらほぼ一人も入学出来ませんでした。
この大学では、学科試験に点数配分を重く置いていたためです。
自分の手を描くというのは、今でもデッサンの基本です。
私も金沢美大で、いつも描かされていた常時の課題は「手」でした。


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『小口金箔押しの最後の「名刺」は美しい』


   


     3月 30th, 2019  Posted 12:00 AM

名刺を更新しました。
こまめに紙やフォントや印刷を試しています。
今回は、徹底的にレイアウトを調整するために
うってつけの元スタッフが手掛けて印刷に出し、
それを「小口金箔押し」の加工で仕上げました。
これが「人生最後」の名刺になるでしょう。
名刺はこれまでも随分と作成してきたため、
これでは駄目だなという名刺や、すごいこだわりだなとも分かります。
たとえば、デザイン界では最高の人の名刺で、和風紙=半草を見て
本当の雁皮紙をプレゼントしたこともあります。
阪大に来て、大阪で必要に迫られ、肩書を入れた名刺を見せたら
親友の今は画家(日本の代表的グラッフィクデザイナー)から、
君には、肩書きなんか絶対に入れるなよ、と叱られました。
個人の力で勝負し、社会で懸命に仕事で生きてきた私と彼です。
今回は、195kg=0.25厚でスノウホワイト紙、
小口には「金箔押し」なのです。
この加工は、サンプル確認を十分にしないと
各社で金色とその技術が全く違います。
とても繊細でこれだけの小口金箔押しが、全てを語っています。
それなら、海外用を準備しないと思います。
春からの新年度、新元号にむけてのコト始め、
これぞ、私のとても綺麗な名刺だと自負しています。


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『アップサイクリングの真のリサイクルとは!』


   


     6月 9th, 2016  Posted 12:00 AM

「アップサイクル」が一つの話題になりつつあります。
大阪大学の私の研究室にも、社学連携課経由で、
ある行政と企画企業から依頼が持ち込まれました。
幾たびかの打ち合わせ後、この企画はデザイン職能団体に、
企画・運営・ワークショップ・コンペの開催などを一任しました。
ワークショップはデザイン学生などを巻き込んで開催され、
その報告書などを読みました。しかしどうも違和感が残っていました。
論理的な内容を時系列的に再確認をしました。
まず、「アップサイクリング」という新たな産業形式の創案は正当でした。
しかし、根本的な過ちを発見しました。
この発見をリサイクルに照合して実際のデザイン実務との結びつきを、
あらためて検討し始めています。
まず、大きな過ちはリサイクルがサスティナブル思想であるという、
経済理念の間違いがありました。
従来のサスティナブル(持続可能)は
欧州の酸性雨対策を起源としています。
よって、リサイクルとは本当は無関係です。
このことにより、
工業生産しかも大量生産時で発生した素材廃棄物を再利用することで、
大量生産されたモノ以下の製造物に落ち着いてしまいます。
アップサイクリング(up cycling)ならば、リサイクルされた生産物は、
リサイクルされる前以上の性能性・効能性によって
新たな機能性を獲得する必要があります。
この発想が根本的に欠落しているという、
新規デザイン実務上では最も希求されている
現実生産を知ることができました。
ただ単に廃棄される素材=端材を利用する
製造システムでは無いという、この再確認が必要です。
そのサンプルとなるプロジェクトを開始します。

*『サービスの勘違い・地球に『優しい』?』
*『石畳の街、その文明と文化』
*『カーボン素材の3D-Printing開発をめざすことは・・・』
*『陽子加速器での核変換デザインによる復興』
*『デザイン史の講義を語るにはロシア・アヴァンギャルドから』


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『体内音が解説してくれる、聴診器にもっとデザインを』


   


     5月 24th, 2016  Posted 12:00 AM

「衣・食・住」に対して「医・職・趣」を提案しましたが、
この提案の図解ブログは人気がありませんでした。
ブログのユーザーアクセスを読み解くことで世情人気を
明確に把握と理解することができます。
同様なこととして、身体の内部には様々な音が存在します。
それぞれの臓器や血管・呼吸の音を
いわゆる聴診器で聴きだして、
身体内部での異変を読み解くことが出来ます。
米国の医学書籍の書店では「聴診器」での判断根拠となる
その音のサンプルが
商品として売られていましたが、
国内の書店ではそういう経験はありません。
聴診器という発明は文明の利器でした。
昔はチェストベース(患部へ当てる)と
イヤーピース(耳に挿入する)が象牙であって、
それだけで診断をする名医がいたものです。
ヘッドホンをデザイン対象にしていたこと、医学系を学んだこともあり、
聴診器はほとんど触って聴いて見てきました。
それこそヒューレットパッカードが製造していた聴診器があったこと、
これはほとんど知られていませんが、
ゴム管が二本のモノはなるほどと思います。
しかし、最近では電子式が出てきていますがそれを使用しているドクター、
それほどのドクターは居ません。
また徹底したデザインが採用されているとは言いがたく、
カラフルな聴診器を指して、
デザインされているというセンスは大間違いです。
人体内部の音は、臓器、骨格への刺激、血管中の流動音など、
もう一度デザインによる問題解決が必要な分野です。
電子式聴診器では、とても精密な音が身体から聴こえてきます。
今や、聴診器は死を確認するだけの道具、
医師と判断するシンボルにすぎません。
ドクターはオーディオマニアであってほしいと思います。

*『書店の存亡・バーンズアンドノーブル』
*『災害時の衣・食・住・医・職・趣その不便と不安の解決』
*『看医工学としての介護のコンシリエンスデザイン』
*『ゴジラというアンプ思想はアンプジラ2000に継承』
*『講演テーマで最近もっとも多い医学とデザインの「範」』


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『オーディオの世界観は「感世界」で激しく動いている』


   


     1月 13th, 2015  Posted 12:00 AM

確かに私はオーディオ界からデザイナーになりました。
それだから、今なおオーディオ中心主義が私のデザイン中核です。
デザイン中核というのは単なる自然なことだと言明しておきます。
昨年末、もう20年近く相談をしているオーディオでは、
JBL4343のメインテナンス性を相談してきました。
フリーランスデザイナーになってやっと手に入れたスピーカーでは
名機中の名機です。けれども、4.5回メインテナンスをしましたが、
そろそろおそらく最後のメインテナンスをすべきかどうかです。
プリアンプはLINNであり、メインアンプはアンプジラですが、
もはや全てをLINNでもいいのかとさえ最近は考えてしまいます。
私はジェームス・ボンジョルノこそ最大の偉人だと思ってきました。
しかし2013年、彼はアンプジラ設計を最後に逝ってしまいました。
オーディオに関しては、もう決定的なブランドは10社程度です。
その中で、圧倒的にLINNのオーディオシステム観は優れています。
そのLINN から40周年記念誌サンプルが届きました。
無念なことは、私が連載を辞めた出版社ゆえ製本技能は最悪です。
しかし、40年の企業誌をまとめるに至ったデザイン理念表現でした。
おそらく、今、これだけのことをまとめられる企業は無いでしょう。
ちょうど私はある企業理念の再構築を監修させられているだけに、
これがプロの世界であり、日本企業が失ってきたコトだと思います。
最近はプロフェッショナルの仕事とはと明確な答えが見えています。
それは確実に感動を与え感激を思い出とし感謝を要請しています。
しかもその世界観の根底には義があり、情があり、善がありました。
情と善に囲まれた理の世界が義理の営みであるからこそ、
その義理環境に「美」が存在したことは確かでした。
この世界観を壊したいい加減さと曖昧さにプロフェッショナル性は
決して育成はされません。
育成されるどころか18世紀からの武器=銃弾が破壊してしまいます。
私は、40年の企業見本誌から聴こえてくるオーディオに、
プロフェッショナル観が見えてくる気がしてなりません。
正直、プロは確実に減少しています。

「アンプジラ・パワーアンプ(電質)の音響聴覚」
「わが家PCオーディオのセンターは、まず音像」


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「3Dプリンターは自己増殖する起点を修正する」


   


     4月 30th, 2013  Posted 12:00 AM

光造形システムが落ち着き始めた頃に、
手の上の温度で融解する程度だったサンプルが、
3Dプリンターとなって、
その将来性が云々されるようになりました。
「RepRap Project」が米国で一躍注目されて、
簡単に単純な構成の装置でプリントアウト出来るようになりました。
しかし、あくまでも素材は0.6mmの素材が
まさにソリッドワイヤーのままですから、
トポロジー形態を作成するには、
ここでもサポートとノズルへのプログラム化が必要です。
国内でも早速3Dプリンターを取り入れたカフェや団体が登場しています。
私は、あくまでもサポートと素材に拘っています。
日本流のアレンジメントを創出し、
新素材やその供給方法を一般化しなければなりません。
3Dプリンターは「パンドラの箱」とまで大仰な表現が登場し、
この装置での商売が始まってきましたが、
欠落していることがあり過ぎるようです。
まず、これを本当に使いこなす「技」は、
本当に限定された人物だけしか使えないことや、
肝心のネットワークでのバーチャルシステムも出来てはいません。
米国流は必ず破綻する時間が早いはずです。
光造形システムのアイディアも、
元来は日本人だったのです。
大統領が3Dプリンターの実際も分からずに
声明するのは選挙のためにすぎません。
やはり、これが「自己増殖するシステム」であり、
そのための「新素材」であり、
供給さえも自己増殖させるサーバーも、
すべからくこの日本で完成させる必要があるでしょう。
とりあえず、米国でのアイディアを日本で根本の改革を成し遂げ、
3Dプリンターで革新させる「技術」そのものを、
「Made in Japan」の確実性と信頼性を築くべきでしょう。
私はそのことを可能にする少数の人たちを結びつけます。
その進展に期待をしてください。


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11月4日Staff Blog 2/2


   


     11月 4th, 2009  Posted 3:41 PM

11月4日

BOSS(川崎和男)宅で
実際に使用中の包丁は、
越前打刃物 タケフナイフビレッジ
とつくりあげた製品の試作品です。
何度も試作を繰り返されたそうです。

当時、柄まで金属一体で仕上げた刃物は、
ありませんでした。
これは、クレウスシリーズ
試作のため、刃部分の切込みが異なり
試行錯誤がうかがえます。
25年前の試作品!!!
091104_2


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