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Posts Tagged ‘概念記法’


『資本主義からの逃走』
「 Media Integrationは「述語論理」だという確信・6 」


   


     4月 27th, 2010  Posted 12:01 AM

オブジェクト指向
「概念記法」が書かれた時、
日本はようやく明治維新への時代だろうと思います。
これは、おそらく「オブジェクト指向」を示唆した最初の記述であり、
なおかつこの記述が、
100年後には、コンピューター言語が生まれ始めるわけです。
私が、コンピューターに出会って初めて
機械との「対話」に言語が必要だと知りました。
対話
それはMacintosh128Kで、
「bit map」と「object oriented」に触れるのです。
そして、これが「絵」を描く対話と「図」を描く対話になります。
ソフト的に言えば、MacPaintとMacDrawというアプリケーションでした。
そして、確実にMacDrawが「図解」というオブジェクトであり、
円、四角形や多角形というオブジェクトは、
それをパレットツールから選べば、
その大きさを自由に変化させるという「対話」でした。
つまり、「対話」という手法は、
モノと自分との関係で何なんだということです。
モノに語りかけ、モノが語る=アフォーダンスにつながっていくのです。
パソコンの画面との「対話」感覚は、
ストレートにデザインによっての構造化=関係化です。
さて、「概念記法」にもどれば、二つのことが明解になっていきます。
ゴットロープ・フレーゲが提言した「命題論理」と「述語論理」です。
しかし、この「述語論理」を理解することは、
とても困難だと考えます。
この困難さが数多くのデザイン造形には顕著に出ています。
どんなにヒットしようが、造形的な破綻を見抜くのは才能に他なりません。
述語
「述語」というのは、「AはBである」=命題に対して、
Aというのはどんなこと、何なんだ。
BというのはAに対してどうなんだ。
この「どうなんだ」・「何なんだ」ということです。
簡単に言えば、デザイナーの能力は「述語論理」が制御できない場合、
デザインという職能には不適切だと言い切っていいでしょう。
私はデザインを教える立場にになって、
「述語世界」に入れないデザイン学生を不憫に思うのです。
このきわめて抽象的な論理は、
中村雄二郎著「術語的世界と制度」を読んでいただくことが賢明でしょう。

結局、Integration=秩序性のある統合というのは、
「対話」の決定的な「述語」の使い方に終始するのです。
オブジェクト指向とIntegrationは、
「述語論理」を「対話性」にどのように配置するのかということです。
そして、この決定が可能である手法は、
唯一、「デザイン」だけでしょう。


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『資本主義からの逃走』
「 Media Integrationはオブジェクト指向という勝手・5」


   


     4月 25th, 2010  Posted 11:55 PM

モノ=ハード
私はデザイナーだから、常に「モノ」中心主義です。
したがって、ハードウエアとソフトウエアということになれば、
ハードウエア=「モノ」を優先的に考えます。
ハードがあってのソフトという考え方です。
私がコンピューターをデザインツールとしてきたのも、
コンピューターという「モノ」の形態と使い勝手でした。
しかし、使い勝手は二通りありました。

コト=ソフト
「モノ」の性能・効能・機能=使い勝手がありますが、
その「モノ」としてコンピューターを制御するソフトの使い勝手です。
人類は、「モノ」という人工物を創り、さらに、
その「モノ」を使う「コト」=ソフトまでを手に入れたのでしょう。
デザインは、また「モノづくり」と「コトづくり」でもあります。
ただし、モノがあってコトだと私は考えてきました。

使い勝手
そして、モノのデザインもコトのデザインも、
「使い勝手」=ユーザビリティの自由度という考え方もできます。
私はこの二つの「使い勝手」というのは、「勝手」の問題です。
最も「勝手口」というのは、台所に直結している入り口です。
さらに、様子や状況など広範囲な意味を日本語は持っています。
「モノ」=ハード・対・「コト」=ソフトとしての、
共通項は、オブジェクトとユーザビリティです。
そこで、デザイン対象は、この「モノ」と「コト」だと定義すれば、
オブジェクト+ユーザビリティ=オブジェクト指向というコンセプトが生まれます。

概念記法
私は、このコンセプトを
「概念記法」=ゴットロープ・フレーゲに戻るのはどうかということに終着しています。
フレーゲを対象にすれば、
多分、私の予感は、
「デザイン数理学」論が必要なのだと思うに至ったわけです。
私が言い続けてきたMedia Integrationは、
端的に断言すれば、「勝手」概念の具体化です。
もっと勝手な言い方を重ねておきます。
「モノとコト」がデザイン対象だとすれば、
オブジェクト指向がMedia Integrationの目標かと考えています。
しかし、まだ、この結論には至っていません。


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