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Posts Tagged ‘教科書’


「負けて当然・企業のロゴタイプだけでは勝てない」


   


     11月 2nd, 2012  Posted 12:00 AM

日本の家電メーカーが国際戦略に負けるのは当然です。
経営者たちには、まったくデザインセンスが大欠落しています。
黙秘しようと思っていましたが、
教え子たちがこうしたメーカーで苦しんでいるのをみると
経営者たちに告げざるをえません。
経営者は「自社ブロンドのCI」を「戦略として凝視」したでしょうか?
私もある企業で、強く強くうるさくこのことを具申しました。
結果、「うるさいヤツはいらない」、ということになりました。
日本のこの企業はすべてロゴタイプと、センス無きコピー。
企業イメージに「マーク」が大欠落しているのです。
勝てる訳がありません。
このロゴタイプたちをじっくりと見つめて下さい。
ロゴタイプにすら、
「夢」も「希望」も「期待」も浮かんでくるわけがありません。
これらすべてのメーカーのインハウスデザイナーは、
気づいているでしょうが、
企業マークを創ろう、なんて発言する環境も権限も無いのです。
外部から、真剣に企画提案しても「たかがデザイナー扱い」です。
このような経営者が日本経済を引導できるわけがありません。
業績発表の数字をこのロゴタイプの下にレイアウトしてごらんなさい。
如何に海外メーカーが「マーク+ロゴタイプ」だけで、
企業イメージを見事に商品展開していることに気づいて下さい。
「マーク+ロゴタイプ」をバカにしてはいけません。
「マーク+ロゴタイプが経常利益」を生み出しているのです。
経常利益の本質的な利益構造に「マーク」がある、
そんなことは経営学の教科書にも全く理論化されていません。
知っているのは、デザインやアートの価値を知っている経営者だけですが、
日本では絶滅種になったのでしょうか。
40余年も日本のモノづくり現場と流通、
国内外との利益構造とデザインを見つめてきた私は断言できます。
ロゴタイプをマーク化するには相当のデザインセンスが必要ですが、
そこに投資する経営者はいるのでしょうか。
眺めてみて下さい。
なんと企業ロゴに付け足してあるコピーの未来無き展望は無念の限りです。
インハウスデザイナーよ、
センス無き大企業に将来はやってこないでしょう。
家電商品アイテムから、TVもスマホも台所機器も、もう捨てるべきです。
日本の技術がやるべき「商品アイテム」を緊急に発明すべきです。


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「かたちの意味・造形言語と形態言語」


   


     10月 29th, 2012  Posted 12:00 AM

ようやく、私は「教科書」を書こうかと思っています。
それにはひとつ大きな理由があります。
1985年当時から、「製品記号論」Product Semioticsを追いかけてきました。
そして、最終的にはこの結論を書き残しておきたいと思っていました。
博士号学位論文で、このテーマを一人の学生が追いかけてくれました。
彼の論文指導にあたって、
あらためて自分が考えそして実務でも基盤としてきた作品もあります。
このところ、
このブログではあえて「拳銃」の言語性と記号性を取り上げてきました。
デザイン分野では、
デザインジャーナリズムがまったく国際的にも進歩していませんし、
また、「製品記号論」をもって、
その実務展開をしているデザイナーを見かけなくなりました。
それならなおさら、デザイナーであり大学人としても、
この論理はまとめておく必要を使命として感じています。
果たして、年内に書き上げられるかどうか、
ここで約束を確実にはできませんが、幾つかの論文誌からの依頼や、
海外論文誌への概要投稿では投稿OKをもらっていますから、
そこに向けて自分を奮い立たせています。
これまで、
言語論や記号論などは随分とその手の定本は熟読もしメモも残しています。
「意味すること」対「意味されること」
それはそのまま、
「デザインすること」対「デザインされたこと」に当てはまります。
 ● デザインする形=造形言語=designing language
 ● デザインされた形=形態言語=designed language
この関係、つまり構造は、
まさしく記号論的な考察ができるものと考えています。
後期授業は、ここに焦点を当てて講義を展開しています。
私は、拳銃が分かりやすいと思って取り上げてきました。
今、ある論文誌からの依頼原稿は、「カーデザイン」です。
ちょうど、車に関しても、これからの日本の車メーカーは、
もっともっと革新的なデザイン手法が必要だと思っています。
その手法の思考論理に、
「製品記号論」を再構築すべきだというのが私なりの動機になっています。
もし、年内に無理であったとしても、
この「教科書」は置き土産にしておくつもりでいます。


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「スタートレックの時代が、現代すでに重なってきた」


   


     9月 13th, 2012  Posted 12:00 AM

SF-TV番組「スタートレック」は1966年の想像力表現です。
映画化もされてきました。
ほぼ、半世紀前からの作品にもかかわらず、
世界中に多くのファンがいますが、私もその一人です。
これらは、「フェイザー」と呼ばれている、
この物語りに登場する「位相変換型エネルギー兵器」。
Phased Energy Rectification武器と言っていいでしょう。
Phased Energy Rectificationというのは、
指向性ある位相エネルギーの整流ビームという設定兵器です。
現実的には「フェイザー」は、
電気ギター音の位相をずらせば音の干渉効果で、
周期的な音色づくり=エフェクターが存在します。
手前(右)は、その形態をガジェットとして、
レーザーポインターという玩具であり、
上は、TVリモコンになっています。
この「フェイザー」は、
2260年代後に進化していくことがストーリーになっています。
モデルチェンジしていく形態デザインが確認できます。
そういう意味では、半世紀前にこうした発想があったことを、
特に、デザイナーは知っておくべきことだと思っています。
最近、デジタルTVは峡額縁ゆえに、
新しい造形デザインなどもう存在しないなんて話を聞くと、
日本の家電、デジタルTVが貿易産品にはなりえない
貧しい発想が企業に漂っていると批判しておきます。
まだまだ、真に想像力を強化すれば、
革新的なTVなどいくらでもデザインが可能です。
ともかく、次世代デザイナー、インハウスデザイナーは、
「スタートレック」を教科書にするべきでしょう。


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「ふるさと偉人の「ち」の系譜を再興したい」


   


     6月 1st, 2012  Posted 12:00 AM

現在、私は大阪大学にいて幸運なこと、
それは、阪大が適塾からの歴史をもっていることです。
適塾には、最も尊敬する橋本左内が適塾で学び、
緒方洪庵は、
「後世、適塾有りと語り継がれるならば、
橋本左内をもって他無し」とまで、
橋本左内の能力を評価していました。
その橋本左内は福井藩の侍医家系であり、
日本の医学史においては、
麻酔薬による外科手術を成し遂げた華岡清州に、
橋本家は学び、その弟子筋に藤野家がつながります。
藤野厳九朗は仙台医学専門学校の教授でした。
彼の存在は、
中国近代文学の祖と言われる魯迅よって明らかになります。
魯迅は仙台で学んだ師と仰ぎ、
恩師との関係は中国の教科書に載るほどでした。
藤野厳九朗の甥には、藤野恒三郎がいます。
彼は大阪大学教授として集団食中毒の腸炎ビブリオの発見者。
私が彼の存在を知ったのは、
適塾で使用されていた道具類を骨董的価値としてではなく、
近代医学史の資料として買い集め、
そのまま阪大に寄贈していました。
そして、彼の近代医学史の著作があります。
「医学史話・杉田玄白から福沢諭吉」です。
そして、この本こそ、日本の近代医学史の原典と考えます。
ところがすでにこの本は絶版になっていました。
この著作は、杉田玄白も福井県出身であり、
橋本左内についても詳細に語られていることです。
そこで、この復刊をと想い続けてきましたが、
復刊出版社が見つかり、復刊が決定しました。
本来の出版社はもう存在せず、
問題は、藤野恒三郎の末裔の方々の了解が必要です。
福井の友人達にも調査を依頼しました。
あらためて、三国町を中心とする藤野一族、
そして藤野恒三郎家筋の方々の情報、
さらに了解を求めたいと思っていますので、
心当たりの方はご連絡ください。
「ち」、まさに「知」と「血」、
その系譜を連続させたいと願っています。


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「最小リモコン=徹底的な黄金比の適用と実装設計」


   


     2月 6th, 2012  Posted 12:00 AM

液晶TVやその周辺機器のリモコン=リモートコマンダーは、
複雑怪奇なモノが氾濫しています。
私は、リモコンは画面上に
オン・スクリーン表示のインターフェイスがあれば、
四つのボタンSWで操作可能だと考えています。
EIZOブランドで国内初のHD(High Definition)モニター、
PCと地デジTV・FORIS.HD用のリモコンです。
マウス機能と背面には音量・チャンネルセレクト、
その他最小限機能ボタンだけのリモコン。
正円マウスは成功しないというタブーに臨みました。
発売直後は商品批評でメチャメチャに叩かれました。
それはマウスだということと実機使用無しの批評でした。
無論、視覚情報で全てのデザイン機能性が伝わることが大前提ですが、
これはリモコンの特殊解でした。
特殊解商品が売れるためには、確かな広報広告が必要です。
この造形デザインにおいては、
黄金比・黄金分割の教科書になるほどの寸法決定をしています。
造形設計で最初に意図したわけでなく、
感覚的な設計をつきつめて実装設計との合理的な合致性を求めれば、
当然の結果となる筐体デザインの造形が決定されていくのです。
したがって、プラスチック成型においても、
実装性=回路基板や電池収納などには
徹底したオリジナリティを仕組む結果になりました。
現在、国内の液晶TVメーカーの衰退は著しく、
国際的競争力低下ゆえの減益報道がありますが、
基本は、徹底した「設計思想とその実務としての具現化」に
オリジナリティが欠落しているのです。
私自身、TV大好き人間ですから、
自宅の視聴覚システムは徹底的に最高を求めています。
その限りにおいては、リモコンに象徴されるがごとく、
国内外のメーカー、すべての商品には大不満です。
造形デザインは必ず徹底したサイズ決定と実装設計が必然だと考えます。

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