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Posts Tagged ‘media integration’


『資本主義からの逃走』
「 Media Integrationへのプレゼンテーションツール・4」


   


     4月 25th, 2010  Posted 12:01 AM

Idea Processorからはじまる!
Macintosh128kからパソコンの歴史が始まったといえるでしょう。
私はそれまでApple?をながめつつ、
シンクレアZX81でBASICにふれていました。

Macの登場以来、パソコンはデザインツールだと言い続けてきました。
しかし、もう一方では、
プレゼンテーションツールに惹かれてきました。

プレゼン・ツール
そのきっかけは、アイディアプロセッサーでした。
ThinkTank512はMOREとなり、
その図形発想は後の私の「図形」でコンセプトやコンテクスト、
その思考をまとめていく発想手法になりました。
プレゼツールは次のようなソフトから、
やがて二つのアプリケーションに分かれていったと私は考えています。

統合ソフト
文章作成と表計算、図解とプレゼンテーション、
そしてこれらが統合ソフトになるわけです。
そのスタートがJaZZだったと評価しています。

なぜならこのJaZZソフトは、マニュアルからすべてがデザインでは最も評価できました。
しかし残念ながら、当時、これは一般受けしませんでした。
この流れがロータス123になっていったのです。

PowerPoint
さて、プレゼンテーションソフトの決め手は、
PowerPointの登場でした。私は驚喜しました。
MacWorldの会場で、
回路基板をMacintosh SE(後にSE/30)に組み込んでもらいました。
当時、日本では「演算星組のMac書道」が絶賛されていました。
が、日本のソフトベンダーはここだけだったのです。
帰国して、福山市のデザイン会議で、
PowerPoint・B/Wを使ったのが日本で最初のプレゼだったと思います。
このソフトの未来性をマイクロソフトは見逃していませんでした。

PowerPoint V2.0はカラー判となってマイクロソフトから発売されました。
私がPowerPointを評価しないのは、
この時点から、まったく進化していないことです。
すなわち、Integrationという概念は、
「進化」というプロセスを内包し内在していることが不可欠だからです。
プレゼンテーションソフトは、以後、NeXT STEP上での
LightShowを経て、Keynoteが登場するまで、
数年、進化はストップしていました。
そして、この進化は、VJソフトに引き継がれていくのです。
そのVJソフトが日本からだったことは、筆目に値します。
「motion dive」が登場してくるのです。


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『資本主義からの逃走』
「 Media Integrationに向かってきた系譜・2 」


   


     4月 23rd, 2010  Posted 12:00 AM

Multimedia & Art Festival 1992
「マルチメディア」と喧伝されていた時期は長かったと思います。
1990年代であり、ちょうど「バブル時代真っ盛り」でした。
私は東京の「変な浮かれ様子」を北陸・福井から、
極めて冷静に眺めることができたのです。
東京からはいっぱい展覧会や仕事も殺到して舞い込んできましたが、
私の直感は、「これは変!、おかしい」と思ったので、
断れるものはすべて断っていました。
今になると、この判断は正しかったと思います。
当時、マスコミの寵児と言われたスター達は、
名前も思い出すことができません。
デザインに関わったコンサルタントとかコーディネーターは、
消えてしまっています。
私自身、仕事は、Apple本社とのProjectに関わっていたので、
日々充実していました。
1992年夏、箱根で「マルチメディア国際会議」が開催されました。

この国際会議には海外から600名、国内は企業トップ達200名でした。
これだけの国際会議は以後も経験したことが無い大規模なものでした。
民間人はたった4名で、3日間ともに参加していたのは、
松岡正剛氏と私だけでした。他の著名な方は会議内容がわからなかったから、
すぐに帰ってしまったのだと思っています。
この時から、松岡氏との交流が始まったのです。
主催しているApple社には、会議中にも関わらず、
途中、途中でプレゼンテーションを当時会長だった
ジョン・スカーリー氏にしていた。
この会議をすべて統率していたのは、現・マクドナルドの原田社長であった。
そして、この時の基調講演は、以後、私の「情報」への視点を大きく変えた。
そして「的中」していることでした。
Dr. Gordon Moore
基調講演のキーノートスピーカーはDr. Gordon E. Moore氏?でした。 
「ムーアの法則」を提言し、時代は彼の法則を実証しました。
彼の講演では三つのことを語ったのでした。
土・ガラス・空気
これからの時代、コンピューター・パソコンは、
● 「土」・・・これはシリコンを意味していました。
● 「ガラス」・・・これは光ケーブル=光通信です。
● 「空気」・・・これはインターネット・空中に情報です。
そして、私はこの会議で、スカーリー会長が、
「マルチメディアは意味が拡散するだけだから、
Media Integrationへと収束する方向を創ろう」と
プレゼ会議での発言に感動し、
今日まで、私は「何がMedia Integrationか」を、
デザイン領域の中で追いかけてきたと考えています。


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『資本主義からの逃走』
「 Media Integrationに向かってきた系譜・1」


   


     4月 22nd, 2010  Posted 1:48 AM

古い話から始めます。
Mac以前からコンピュータに関わり、自分の手元に、
いわゆる「パソコン」が日常生活に入ってきました。
そして、パソコン同士がつながったことから、
新たな社会構造が変貌し変容してきたのです。
おそらく、「BBS」という言葉がわかるでしょうか?
BBS=Bulletin Board System=電子掲示板でした。
その最初の市販ソフトがこれでした。

その後に、パブリックドメイン=無料ソフトが出ました。

ここから現在までに25年かかったと思います。
しかし、この掲示板が、誹謗中傷する掲示板を生み出してしまったのです。
人間が匿名で発言するある種の自由性を解放したのでしょう。
「性悪説」に存在している自己認識をしつつも、
ここへの「書き込み」は、ネットワーク社会の裏面を形成しました。
この「裏面形成」があってこそ、
「性善説」たるネットワークまでやはり四半世紀もかかってしまったのです。
E-mailが生まれ、ケータイ、SNSということで、
「マルチメディア」が、情報企業のタイトルとなっていきました。
その直前には、「ハイパーメディア」ということが掲げられましたが、
ハイパーは差別用語だったので、この言葉はほとんど瞬間的に消滅しました。
今、Social Networkの登場は確実にこれまでのマスメディアを消滅させます。
それは、明らかに「資本主義で防御された大衆情報操作」が終わるのです。
だからと言って、「バラ色の社会」が広がるというのは幻想です。
ともかく、願わくば、コンピュータとネットワーク上に、
「健全な」=綺麗事社会の形成が必要です。
綺麗事が幻想であるなら、その幻想に身を置く必要を
私は容認する立場にありたいと思いますし、決意します。
もし、このネットワーク破壊が行われるとするなら、
私はこのネットワーク社会の基盤であるハードウエア、
そのデザインで防御し、綺麗事を成し遂げるのです。
それが職能家としての義務でしょう。
私は、この新たなネットワーク社会を
Media Integration=メディアインテグレーション
そして、学者としての研究テーマをここに定めて15余年になります。


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