kazuo kawasaki's official blog

Posts Tagged ‘経験’


「ヘッドホン選別の私のポイント提案です」


   


     12月 23rd, 2011  Posted 12:00 AM

Aurex時代に、ヘッドホンを
商品アイテム追加の企画をしました。
エレクトレットコンデンサーユニットで
ヘッドホン製品化です。
と同時に、手探りでヘッドホンデザインに取り組みました。
そしてAurexでは最も成功した商品展開になりました。
私にとってはプロになって最初にもがき苦しんだ経験でした。
人間工学として身体装着性、特に、頭部や耳殻周辺を学びました。
これが眼鏡フレームデザインの基礎になっています。
耳殻周辺の血管系とリンパ系を図解的に記憶しましたが、
博士号を取得してから、人体(死体)解剖で実際に確認もしています。
だから、ヘッドホンはどうあるべきかの私見を
明確に持っていると断言できます。
ベロシティタイプ(密封型)と
オープンエアータイプ(開放型)がありました。
以後この種別は進化してハイブリッド化したと思っています。
人間工学的には、自重と側圧の関係があります。
自重とはヘッドホン自体の重量です。
側圧は両耳への装着圧です。
この関係が意外とメチャクチャな設計が出回っていると判断しています。
この関係は自重と側圧は1:1か1:0.8が局部音場を耳殻周辺空間になります。
ヘッドホン自体、高額なモノは30万から数千円までの幅がありますが、
ヘッドホンをHiFi装置として
自分のパフォーマンス性で決定すればいいと考えます。
私自身は30点余り聴き比べて、現在愛用しているのは、
B&WとB&Oとを使い分けています。
両製品の徹底批評も心には持っていますが、私はデザイナーだから、
私自身のデザインが出来ればそれを書くことが出来ます。
さて、B&Wはクラッシックとボーカル、B&O はロックとジャズ系です。
これはそれぞれの音圧能率性能の設計ポイントが商品性になっています。
具体的には75dBあたりから90dBの音圧分布が
オープンエアー性能を決定づけるのです。
耳殻装着感覚に直ウレタン系と縫製ウレタンパッドの側圧が関係します。
したがって、自分の耳殻周辺音場づくりは
ヘッドホンの選別が決め手だということです。
そして、ヘッドホン選別は店頭では
耳に押しつけて試聴していてはわかりません。
耳に押しつけるのはベロシティタイプで試聴していることになります。
ともかくヘッドホンでHiFiを楽しむポイント探しが
オーディオライフなのです。
これが私のヘッドホン選別のポイント提案です。

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「SZ-1000・私のオーディオ最終作だから」


   


     12月 18th, 2011  Posted 12:00 AM

エレクトレット・コンデンサーカートリッジのイコライザーアンプです。
と言っても、分かる人は超オーディオファイルの人だけでしょう。
カートリッジは、レコードのピックアップ針であり、
その形式が静電容量タイプで駆動させるモノです。
その微少な電流をパワーアンプに送り込むための
プリアンプと考えていいでしょう。
30年前、東芝時代の最終商品となりました。
つまりこの商品を最後に車椅子になったために退職しました。
ところが今もオークションで
35000円(当時10万円)程度で取引されています。
実際にはエレクトレットコンデンサーの
カートリッジが無ければ不必要です。
このデザインは回路基板まで私自身が版下をデザインしています。
そして部品もすべてデザインし、
なおかつ実装内装までほぼデザイン意図を完全にさせたデザインです。
したがって、今も一部のマニアに収集されているのでしょう。
そこで、ここから何を読み取ってもらいたいかということになります。
それはオーディオだから、特に、電源や回路やコンデンサーまで、
すべてにデザインされていることによる
性能性と機能性があるということです。
このデザイン設計から、
たとえばヘッドホンアンプのあり方の基本が見えてきます。
私は自分自身がこのアンプデザインの経験から、
いかに製品デザインの部品とそのレイアウト、
そして部品設計の完成度を批評することが出来ると自負しています。
電源はグリーン・大地のエネルギーを表現し、
左右チャンネルアンプは、ホワイトで無色透明の音質感、
ボリュームによって、人間と機器とのつながり感を表出させています。
東芝でのこのデザイン設計が、現在私のデザイン原点になっています。

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9月2日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     9月 2nd, 2010  Posted 11:50 PM

9月2日 赤口(乙卯)

好奇対象から
自分を見失うほどの刺激を受ける。

その瞬間、世間的で一般的な判断、
すなわち常識が存在しない関係が
対象との間に生じ、
自分はその狭間に放り出される。
そこでドギマギし不安になる。

こうした経験を積み上げていくことが
最も大切だと確信している。

『デザインは言語道断』好奇


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『資本主義からの逃走』
    「話し合う、この実体験から文脈へ」


   


     8月 29th, 2010  Posted 12:00 AM

文脈の身体化
人間は「ことば」を持っています。
初めに「ことば」ありき、ということは、
自分が母親から「ことば」を身体化していきながら、
体験・経験でその「ことば」の内容と質をさらに「身体化」していくわけです。
私は、交通被災というとんでもない状況の実体験の中で、
その事件・事象・状況の中での「ことば」を「身体化」してきたのだと考えます。
そして、見つけ出しているのは「文脈」という「ことば」の脈絡性やその順列性で、
それらの意味を獲得することを、自分なりに創りだしたり制御できるということです。
しかも、この言葉の脈略性=文脈をさらに深く詳細にしていくこと、
それはそのままデザイン=造形による問題解決までを体験から決着させたいという意志と意欲です。
そこで、次のことばを並記してみます。
●「会話・会談・談話・対談・対話」です。
つまり、ひとまとめで言えば、言葉がこうした中で、
どのような脈略=文脈を持っているかを確認しておこうということです。
「会話という談話」対「対談という対話」は、
デザインという問題解決の中で、コンテクスト=contextが必ず常駐しているということです。
私が車イスという、いわば「不幸な事態」が、実際はその逆転であって、
「コンテクストへのまなざしを得る」=幸運さにつながっているということです。
私がデザイナーであったことは、
「問題解決」にコンテクストからの解答を造形化できるという自信を「身体化」できたことです。
それは「会話:対話」に、
コンテクストを必ず位置決めをして配置しておくことが必要十分条件だということを
車イスの「身体」・「身体の精神性」体験から教えられて知ったという幸運だったのです。


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5月16日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     5月 16th, 2010  Posted 9:00 AM

5月16日 赤口(丙寅)

考えるとは、
老人が杖をついて
たたずんでいる形象である。

老人のごとく経験や知識に身を任せて、
ともかくたたずむことである。

『プラトンのオルゴール』
あとがき


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5月5日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     5月 5th, 2010  Posted 9:00 AM

5月5日 赤口(乙卯)

視覚=見る、あるいは見つめるだけでも
経験や体験の一部にはなる。

しかし、
視覚による体験をベースに
体感までに到達するには、
聴覚・嗅覚・触覚・味覚で
置換できるパラメーターを
決定する必要があると思う。

『プラトンのオルゴール』
体感する為に、音楽と造形の相対化


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4月18日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     4月 18th, 2010  Posted 11:25 AM

4月18日 先勝(戊戌)

モノへの欲望を満足させることは、
ただモノで体験することや
経験することだけではない。

モノを媒介にして
何事かを体感することが、
私のデザインの目標である。

『プラトンのオルゴール』
体感する為に、音楽と造形の相対化


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4月5日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     4月 5th, 2010  Posted 9:01 PM

4月5日 仏滅(乙酉)

身体的に、肉体的に、
官能にまで突き刺さってくる経験や体験を、
私は体感と定義づけることにしている。

『プラトンのオルゴール』
体感する為に、音楽と造形の相対化


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4月4日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     4月 4th, 2010  Posted 9:00 AM

4月4日 先負(甲申)

時間的な経過などがない
瞬間的な肉体的な経験であっても、
体験は可能である。

『プラトンのオルゴール』
体感する為に、音楽と造形の相対化


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4月2日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design


   


     4月 2nd, 2010  Posted 11:19 PM

4月2日 先勝(壬午)

知能や技能や
最終的には知恵までが身に付くこと、
それが経験の成果である。

『プラトンのオルゴール』
体感する為に、音楽と造形の相対化


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