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『2017アライアンスフォーラムに今年も出席』


   


     11月 10th, 2017  Posted 12:30 AM

クーラーが出始めた時、ある企業では取り締まり役だけの部屋に取り付ける、
そんな話はあまりにも当然ですが、
一人の取締役が、正面切って大反対をしました。
この企業を真に支えて、暑い思いをして汗だくで働いているのは誰か?と。
クーラーはその企業の工場現場に取り付けられたという逸話があります。
その息子さんは父上の考え方を米国でしっかりと理論づけをしました。
株式資本主義は大間違い、
企業は株主のために存在しているのではありません。
企業とは公器であって、米国の企業ガバナンスが間違っている。
日本らしさとして公益資本主義を提唱した人物が原丈人氏でした。
箱根での集中三日間のセミナーで、偶然に私はこの親子に会ったのです。
このセミナーはApple本社が開催し、今の時代、スーパーハイウエイや、
土(シリコン)と空気(インターネット)とガラス(光ファイバー)、
この三つで世界が変わる。基調講演はゴードン・ムーア氏でした。
昨年、公益資本主義が阪大で語られ、阪大の招聘教授であり、
もうすでに財務省参与で「アライアンス・フォーラム」の中心人物。
2150年までへの改革を呼びかける人物になっていました。
昨年もこの会議に招待、彼の日本での事務所にも訪ねました。
私自身、すっかりと公益資本主義が、なんとしても日本から、
まずはG7を変革するこの思想をデザインに取り入れています。
今回も彼からの提案とすでに実践されている企業実績が紹介されました。
ROC(Return of Company)利益配分をまず社中にという発想と効果紹介。
ESG(Environment Social Government)構築実情を聞いてきました。
彼は、父上の博物館まで建てました。横浜にある鉄道博物館です。
そして、今、彼はアフリカに革新的な12の銀行を新設しています。
私は公益資本主義でのデザインを「コンシリエンスデザイン」として、
最先端のデザインを「KK適塾」で活動を今年度するつもりです。

#「公益」資本主義 英米型資本主義の終焉
# 増補 21世紀の国富論
# 新しい資本主義
# だれかを犠牲にする経済は、もういらない
# 21世紀の国富論

* 『2016ワールド・アライアンス・フォーラム会議に出席』
* 『行学の士ならば、基幹産業は絶対に見つけ出すべきだ』
* 『製品から商品へのデザイン投資のサインカーブ』
* 「 Media Integrationに向かってきた系譜・2 」
* 『「企」とは、つま先立ちして目標を見定めている』 


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『資本主義からの逃走』
  「『光の道』が立国具体の手法とは思えない」


   


     12月 6th, 2010  Posted 12:00 AM

Fiber To The Home
当然ながら名称を変えることが前提。
光をシンボル化するのでは20年前に戻ります。
この光は、インターネットへの通信にすぎません。
インターネットへの期待感が大きすぎます。
FTTH=Fiber To The Homeというシンプルさは納得できます。
そして、光ファイバーが全家庭にというのは、
通信ブロバイダー企業だから、ここに焦点化している提案だとしか私には思えないのです。
だから、そのFTTHで「IT立国」が日本の今後の道とは思えません。
ともかく、ITという「情報技術」の認識から解放されていないことです。
わが国は、「貿易立国」であり、「モノづくり立国」であり、
そのためにITを利用することは当たり前のことですが、そのための構想が欠落しています。
クラウドタイプ
「コンクリートの道」を「光の道」という発想や、
「教育クラウド」・「医療クラウド」程度の形式と内容が、
全世帯FTTH方式というだけの「具体技術」では、
現行のNTTやDoCoMoのようないわば官民的な企業能力ですら理解しすぎているので、
この発想に賛同をしていないことはよくわかります。
なぜ賛同もしていないのでしょうか。
その理由は、現行の制度革新への積極性など、こうした官民企業の意識には皆無だからです。
私の提案は、まず、ハードの開発です。
そのハードとソフト、ソフトからのハード開発が必至です。
もちろん、「教育クラウド」と「医療クラウド」の実現は緊急課題であることには大賛成ですが、
その上部に「行政クラウド」・「防衛クラウド」・「治安クラウド」、
つまり「日本国家グランドクラウド」が無ければなりません。
確かに、Smart-Phoneが、ケータイ以上の「社会的で多様な機能性」を経験し、
さらにはiPadの性能性、この二つの効能性を知ったからこその発想に過ぎないと思います。
もっと、重大なことは「情報」・「コミュニケーション」・「制度」をどうしていくかです。
まず、これらの分離=アフェレーシスと連合=アライアンスの同時進行です。
日本は何・立国か
こうした構想からの制度設計=新規税制の導入など、
あらためて「モノづくり立国」の基本にもどることが重大だと認識しています。
「光の道」構想が出て来た意味は、これからの日本立国のグランドデザインと、
インターネットの構造への議論が始まったことには大きな意味があるでしょう。


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