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Posts Tagged ‘レコード演奏家’


『音響空間には「音像」と「音場」がとても大事だ』


   


     4月 15th, 2019  Posted 12:00 AM

音響には「音像」と「音場」があります。
そして、菅野先生が提唱された「レコード演奏家」として
CDもあれば、LPレコードも、カセットも、
そして、カートリッジやコードから様々なオーディオ機器を
通して、今では体感し確かめられるのです。
私は「音像」はJBL4343をステレオで確認出来ます。
それはボーカル曲だと、音像で虚像的なボーカリストが
センターに立って歌っていると明確に感じます。
さらに、「音場」をつくる二つのスピーカーシステムには、
コンピュータで室内の家具や人数に合わせてどこでも、
最適な音響を鳴らすことが可能になります。
これはB&Oの低音=ウーハー・中音=スコーカー,
高音=ツィターが、360度の床・天井までを
空間的に、音場を創り出します。
これが私の人生の半分を占めて居るとさえ覚えます。
私は音響では、「音像」と「音場」での空間使い分けが
とっても非常に大事だと思っています。
残念ながら建築学では、この肝心さが抜けています。


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『もう一度、とっても会いたい菅野沖彦先生』


   


     3月 27th, 2019  Posted 12:00 AM

昨年、10月13日にダンディズムとしてのオーディオ評論家、
その道を極められた菅野沖彦先生があの世に逝かれてしまったのです。
私は好き嫌いがはっきりとしています。
たくさんの評論家の中でも特に先生に傾倒していました。
東芝時代、若手のデザイナーとして私のデザインを、自社の営業より
評価、理解していただいた先生の期待に応えたいと通っていました。
オーディオ評論家という枠を超えて、
パイプ、西洋人形などの世界観を教えてもらいました。
菅野先生が提唱された「レコード演奏家」は必ず残っていくでしょう。
コンピューター雑誌に私は連載を2つ持っていました。
あるときに、新進のスピーカー企業に行きました。
前日には菅野先生からもアイディアをもらったことを聞き、
「S先生」とエッセイで、菅野先生との東芝時代の想い出を書いたところ、
「S先生」とは菅野先生のことではないかと、オーディオ雑誌の編集者、
M氏が、交通事故と東芝退社で、途切れていたご縁をつないでくれました。
先生の自宅にお邪魔しました。
懐かしい空間と、選び抜かれたオーディオから、
音響を何十年かぶりに体感しました。
ワイフは、息が出来ないという音質を感じ取りました。
そして、先生から、「レコード演奏家」として、
私を取り上げていただくことになりやはり部屋を改装し準備しました。
今では、この程度で?と、
残念なオーディオでありビジュアルの評論家が多いのです。
東芝時代には、まずは先生に試作を持っていき
なかなか通らない私のデザインを
東芝の偉いさんに先生から説得してもらいました。
無神論者である私ですが、
先生とこちらで再度会いたいと思っています。

先生との対談


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『今年のTVドラマ=学芸会ではありません』


   


     5月 21st, 2017  Posted 12:00 AM

私はTVが大好きな人間です。
だから4KTVでおそらWiFiでサラウンド環境は最高だと自負しています。
7.1chをワイヤレス環境にしてから、特に洋画・音楽視聴は満足しています。
民放TVドラマディレクターには金沢美大後輩がディレクターが各局にいます。
脚本がマンガの場合もマンガ家が後輩にいます。
おそらく、現在、今年のTVドラマは
輸出も出来ないモノが格段に増えていていると判断しています。
大手のアイドル事務所からの主役などは学芸会にすぎません。
日本のTVドラマがつまらないのは歌舞伎や宝塚出身でも、
脇役が確実であっても歌舞伎役者も宝塚出身者の演技が劣化しています。
最もプロではないので極めてアマチュア的な判断評価ですが、
たとえば、これまでNHK-Eテレで、誰も見ていないだろう舞台にしても
TVメディア表現者の能力は落ちていると思います。
折角4Kというほど液晶技術にありながら、無論、液晶TVそのもの、
これは私デザインもありますがもはや売られていないのですが、
現状のTVデザインも最悪になっています。
売られていないオーストラリアのTVデザインで凄いのが登場しています。
オーディオ環境では、
私のオーディオの恩師は「レコード演奏家」と名辞したのです。
だから「TVドラマ視聴家」存在があってもいいわけです。
ともかくTVドラマは面白くありません。
私のデザイン領域で判断出来るのは、ドラマタイトルのレタリング構成です。
つまり、タイトルロゴがドラマ内容を決定づけています。
確実にロゴタイプ・カリグラフィー表現を見比べると
正直、まともなのは2点で「上手い」というのは1点です。
どれかということを明言はしません。が、それは書籍タイトルも、
最近は出版産業が駄目になるにも関わらず残念。
4Kがやがて8K液晶技術と有機大画面も出てきますが、
ソフトであるTVドラマの劣化は、
見事にわが国の輸出産業や、マスコミメディアに衰退と比例しています。
ともかく、TVドラマのデザイン価値は
主幹産業化には無関心な表れだと言わざるをえません。
海外ドラマの親展は確実に「輸出産業」になっています。

* 『技術革新以前の問題解決=デザインがある!』
* 『対決が明白なTVドラマの効能性の評価』
* 『サラウンド形式ゆえに3.3chと呼びます』
* 『私のJBL4343はフリーになってからの私を見てきた』
* 『整理したTVオーディオ環境のスピーカーシステム』


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『これで最期のメインテナンス・JBL4343』


   


     4月 6th, 2015  Posted 12:00 AM

私がJBL4343について学んだのは東芝と故瀬川冬樹先生からでした。
東芝時代には、コーンケープと言って、スピーカーユニットの
コーン紙の構成は逆円錐形を遵守させられていました。
その形式は、JBLのスコーカー形式でした。
しかし、私が最もJBL製の凄さはボイスコイルの巻き線、
この緻密な美しさは、何故良い音がするかを立証していました。
そして、瀬川先生の自宅では、音のバランスの組み合わせを
数枚のレコードで教えられました。
まず、なんといっても人の声=ボーカルとピアノ協奏曲であり、
ピアノ協奏曲は、東芝総研では徹底的にスコアで教えられました。
したがって、ピアノ曲、ヴァイオリン曲、コントラバスで
音のバランス、その良さはスピーカーシステム全体を決定します。
だから私がフリーのデザイナーになって、なんとしても絶対に、
と思って最初に手に入れた製品でありそれは1980年でした。
だから、私のデザイン活動をずーっと側で見てきたモノです。
名古屋では、オーディオ評論家の菅野沖彦先生にも聴いていただき、
それは専門誌「レコード演奏家」シリーズで取り上げられました。
そして、もうこれが最期のメインテナンスだけに、
それが出来る人も限定されています。
今回も、自分でもJBL4343のユーザーの方でしたし、専門家。
こうした人物はもう数人しかいません。
スピーカーはウーハー(低音)もスコーカーもウレタンエッジは、
おそらくメーカーでも部品供給はこれが最期になると思います。
JBL4343はそれこそ全てを一新しました。スピーカーネットは、
編み地で最もいいB&Oを選択して張り直してもらいました。
これから、ウーハーはじっくりとエージングをしていきます。
おそらく、半年、そして一年後には思い通りの音と音質に
私の音がもどってくると確信しています。
こうなれば、最後はスピーカー背面の壁面だけが気がかりであり、
これはある素材にペイント素材を試したみたいと考えています。
オーディオで音を聴くには、それほどモノへの世界観が大切です。
私はデザイナーとしてオーディオからスタートできたこと、
それは最高に幸運なことでした。
今、自宅にはとても美しいJBL4343が鎮座してくれています。


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『私のJBL4343はフリーになってからの私を見てきた』


   


     1月 14th, 2015  Posted 12:00 AM

車イス生活となって、まだ東芝に籍を置きながら、
私は赤坂でフリーランスデザイナーにならざるを得ませんでした。
しかし、フリーになっても、オーディオ機器のデザインは、
契約上出来ないことになっていましたが、
何としても手に入れたかったのはJBL4343でした。
ユニットのコイルの巻き方は圧倒的に美しいからこその音なのです。
通常の4343は前面バッフルがブルーでしたが、
私はあえてブラック仕様を探し求めました。そして、筐体には、
私自身が開発していたコンクリート表皮ギミックの素材を貼りました。
それはオーディオ用に私が開発したシートでした。
スピーカーユニットはどうしてもエッジ部位がゴム製のために、
これまで4回リペアをし、それからスピーカー内部や配線も
メインテナンスをして、名古屋時代はあまり使用しませんでした。
ところが、オーディオ評論家でオーディオの師匠S氏が、
「レコード演奏家」シリーズの取材で私の音を聴きたいと言われ、
私はとてもビビりました。
なぜなら、部屋の定在波すら見えてしまう先生ですから、
メインテナンスしたいわばまっさらなスピーカーに、
ホワイトノイズ、ピンクノイズ、低音、ピアノ音、ヴァイオリン音を
1ヶ月かけて鳴らし運転をしながら、部屋のドアから、
壁面までをリニュアルしたほどでした。
取材の日には、サン=サーンスやボロディンを聴いてもらいました。
取材前夜は、まだ駄目かなと思っていましたが、取材当日は、
見事な音を鳴らしてくれたのを覚えています。
先生が帰られてから、私は4343にお礼を言ったぐらいでした。
スピーカーシステムには大事な扱いが通じるものです。
私は優れた機器は裏切らないと信じています。
おそらく、またすべてのメインテナンスは私の人生最期になります。
私がフリーになって以来このスピーカーは私を見てきてくれました。
名機をデザインすれば、決してそうしたモノたちは裏切りません。
だから、私はモノのデザインを確信しているのです。
ただし、それらは名機になる必要があると思っています。


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