9月2日
川崎和男のデザイン金言 Kazuo’s APHORISM as Design
9月 2nd, 2021 Posted 12:00 AM
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1月 18th, 2016 Posted 12:00 AM
僕が小学校4年生だった頃でした。
父から男はたわしで体を洗うべきだと言われて、
痛いのを我慢して洗っていた時期がそれこそ成人になってもでした。
ところが、それは皮膚を傷つけていると言われて辞めました。
しかし、父の皮膚は痛んでおらず、79歳で逝きましたが、
70代になっても、まだ50歳後半に見られると言っていました。
そんなこともあって、どうも束子の形態をドーナツ=トーラスにしたい、
その思いを海南市で、
海南の国際コンペの審査委員の頃、提案ができました。
いわゆる地場産業にも加わり、スポンジの素材形態を変えたり、
これ幸いとして、束子もドーナツ状の製品開発をしました。
確かに、当時は「RON」というブランドまでも開発して
その試作をしました。
が、つい最近、
シュロでそれも脱色した「ソックリ」が店頭にあってびっくりしました。
これを模倣だ、コピーだ、
やがては盗作だとかと言うことはすでに無理です。
なぜなら試作・製品開発発表しかしていません。
RONの他シリーズはデザイン賞を受賞しています。
先般も、僕のApple社提案モデルが
あるメーカーから商品発表になったときに、
「不細工」と所感を書いたら、僕がもの凄い非難を受けました。
著作権は、当然、すでに僕の作品集に図面があるわけですから、
現在は、デザイナーの盗作問題がトピックスどころか、
デザイン界の大問題になってきています。
非難する連中には、
ともかく大問題になってほしい=事件興味だけ
明らかに盗作だ=知り尽くしている人々
いや、川崎が笑い飛ばせばそれでいい=私非難、などなどですが、
僕が「不細工」といっているのは、
現実にデザイン実現した企業デザイン部門が
「MindTop」を知っていれば、もっと確かな実現ができたでしょう。
ともかく、物真似、模倣、ついには盗作ということが
SNSなどで「本質を見失う面白さと不気味さと怖さ」の問題です。
明らかに盗作には、
これも倫理上の問題から知財権という法的制度問題が重要なことです。
翻って、この束子などは、僕が提示したときには、
試作は出来ても生産的には無理だと説明を受け納得していました。
工業デザインには、提示が時代的に早すぎたり、
MindTopはもっと重層化された複雑な問題、人種問題も当時はありました。
商業的な困難さもありますから商品化されないことなど一杯あります。
例えば、生産のシステム機械などは、メーカー依頼で商品化しても、
売り先では、それを元に決して一般人には目に触れないから、
それこそソックリどころか盗作など平然とやられています。
僕がグランプリ受賞しても、ある業界では平然と真似られるどころか、
ほとんど盗作だらけの世界もあるわけです。
せめて、オリジナルをやったデザイナーが、
真似られたモノを「不細工」というのは当然です。
そういう意味では僕自身、知恵不足だと笑い飛ばしていますが、
グローバル市場では国際問題化されることが出現してきましたから、
「ハーグ協定」がやっと始動してきているのです。
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Posted in ConsilienceDesign, 企望を「までい」具現へ, 危機解決をめざすデザイン実務
6月 7th, 2013 Posted 12:00 AM
徹底的に「鏡」をテーマにしていた頃があります。
ルイス・キャロル、そして、宮川淳に最も学んだと思います。
私は次世代のデザイナーにも、「鏡」の存在と、
「鏡」の不思議さを知ってもらいたいと願っています。
もちろん、私は「プラトンのオルゴール」に、
この二人を選んでいます。
オルゴールには、I SAW HER STANDING THEREです。
この曲も、私がビートルズで最初に聴いた曲です。
このオルゴールは、ルイス・キャロルであり、
彼の著作「鏡の国のアリス」にその種明かしが一杯あります。
しかも、日本人にとって神道ではご神体でもあるのです。
「鏡の背後には冥府がつながっている」。
これほど明確なコンセプトはありません。
まして、階段そのものが鏡という素材なら、
その場に立っている自分すら分からなくなると思います。
もっと単純に考えると、「鏡面対称」はもっと複雑です。
私は、金沢21世紀現代美術館では、
展示のインスタレーションで鏡を多用しました。
それはとても怖い事も待っていました。
ところが、私のこのインスタレーションを真似る人がいました。
ところが、「鏡」を知らずに単純に映ることしか気づかず、
かえって貧しくて自分の能力までをさらけ出しているのです。
日本人にとって、「鏡面対象」の裏側には、
「天照大神」が居ます。
このことが重要です。
だから、日本の三種の神器でもあるのです。
私の個展で鏡を使ったからかもしれませんが、
私は、展覧会後に、冥府にいかされるほどの体験をしました。
刃物を鏡だけの部屋に配置しました。
その部屋には、リアルとバーチャルで、刃物が見え、
しかもバーチャルな自分も見えました。
その部屋の大きさは虚像空間となって、
物理的な大きさ感覚すら、惑わしたのです。
私は、
次世代デザイナーには、じっくりと「鏡」を知ってほしいのです。
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5月 27th, 2013 Posted 12:00 AM
確実に「自分だけを信じ込む」こと。
正直、私の想像力、直感、断言する予知は、
世界が気づくまでには10年はかかるのだろうと思っていました。
フランツ・カフカに自分が魅せられたのは、
「職業」と社会、彼らの大きな教会観はそのまま、
私には産業・企業・デザイン界が社会観と同値でした。
2004年にこの作品を発表し、
2006年には金沢市に買い上げられましたが、正解だったことを、
現在はとても強く、あらためてやっと叫ぶことができます。
わが国は、いつまでもLSIが、
産業の「米」=日本の資源だという錯覚を捨てるべきです。
もし、現代文明の諸悪の根源を上げるとするなら、
アトムとビットの関係、その根底にある集積回路=LSIです。
もし、今後も日本の「米」にするには、
マイコン発想と設計には日本人が必務だったように、
再発想と再設計をし直すモノになってきたと思います。
フランツ・カフカの有名な「変身」の書き出し、
「朝、起きると私は虫だった」、というのがありますが、
むしろ、それよりは「流刑地にて」が参考になると思います。
この物語りに登場する「図案家」をデザイナーとすれば、
なぜか、自分に覆い被さる気がします。
人間は感情に支配されればされるほど、
陰の世界に閉じ込められます。
感情=陰という中国的な解釈は見事に当てはまるのですが、
感情の陽性化=Don’t let me down!でLSIに取り組み直すことです。
私は、これまでいつも10年先を突っ走っていると自覚し、
思い切り、時代と共時できずに落ち込みますが、
実装設計の現場に問題をデザインで提示しながら、
なんとしても、わが国こそ「革新をリード」できる国だと、
思い続けてきました。
電子回路が複雑、つまり、私たちの電子への要望が強まれば、
そのままに、LSIは発熱します。
10年前の予測、自分の未来感への予知は的中していたようです。
これを解決出来る胆識が、
今の日本には、残念ながら非在だと言わざるをえません。
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Posted in 企望を「までい」具現へ, 危機解決をめざすデザイン実務, 祈望から企望へ
5月 23rd, 2013 Posted 12:00 AM
スプーンなどの単純な形態、
実際のスプーンデザインはとてもむずかしいと思っていますが、
これが3Dプリンターで造れるということで未来の工場になる、
というのが大誤解です。
これは実際にデザイナーがモックアップモデルというより、
プラスチックであれ、金属であれ、
この装置が低価格になれば、誰もがデータで自宅でも使えます。
しかし、まだ、正確なモデルや資料などは高価です。
確かに、廉価な装置を「技」ある人物なら可能です。
私のクラインボトルは、どこまで複雑なことが可能だろうか、
こんなことを試している状態です。
ところが、最近では3Dプリンターブームです。
確かに、TV報道でも「銃器」もテーブルの上の廉価な装置で、
簡単に造れるとか言われていますが、
これにはまだまだ「技」形成していく基本を知ることが大事です。
行政や大企業研究所、大学まで、ほとんど予算消化で購入。
けれどもほとんどが「動いていません」。
私は、まだいくつかの問題があると思っています。
廉価な装置にまでなりましたが、
それには、まず「光造形」を知っておくべきだと思います。
そして素材の問題もあります。
金属などは限度と知識、そしてデータ作成と造形「技」です。
確かに、デザイン部門でこの装置をモックアップ化はできます。
上部写真はヴァーチャルにイメージ造形をそのままセット。
下部では、装置が駆動=この装置はまだ個人所有は困難ですが、
3Dプリンターでスプーンが出来ています。
でも、大きな問題はまだ、サポートからモデルを外しても、
その剥離溶剤は産業廃棄物であり、
業者に廃棄をまかせることになります。
これは大きな問題ですから、
自宅使用でもまだ社会システムにはなっていません。
私は、せめてこのサポート剥離の問題は光造形でも問題です。
光造形も3Dプリンターも、確実に、未来工場では、
最高速で、サポートの自由度があり、
結局は成型後の後処理を安全で完全にしていくことが基本です。
3Dプリンターで「何をつくるか?」というよりも、
この装置が日常的な備品になっていくための社会環境、
この改変によって「新しい革新的な未来」があるでしょう。
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