11月 20th, 2014 Posted 12:00 AM
時刻という人類が勝手に決めたいわば概念ですが、
この視覚的な測定器は、デザイナーにとって格好のテーマです。
しかし、デザインの力量を試されることは間違いありません。
私自身、このデザインに取り組み、その商品化は1989年頃でした。
思い起こせば、やはり30代でしたから、まだ無名だったメーカーと
懸命に取り組んでいました。今やこのメーカーは、
壁掛け時計では大きな存在になっていて、デザイナークロックも
相当に商品化されています。
時計は、あくまでも時刻の概念、その視覚的な測定器にすぎません。
視覚的な測定器ゆえに時空間をきっちりと12時間設定したモノです。
少なからず、私の時計は今も商品化=HOLAされていますし、
使っていただいているユーザーは沢山います。
そして、なんといっても20世紀を代表する時計=The Clockとして、
スミソニアンのデザインミュージアムであるクーパーヒューイットに
パーマネントコレクションされていることです。
そこで、この時計をiPhoneアプリにもすることができました。
このシリーズも商品化しましたが、まったく売れない時期もあり、
メーカーの負担も相当にあったと思いますが、
そのメーカーから、私のこの「HOLA」を超えるデザインには
まだ私は出会っていません。だから、結局自分の代表作です。
しかし、問題はすでに日本の技術は進化してきていますが、
いわゆる壁掛け時計を進化させるユニット化技術は皆無です。
私がそれなりの発言をすればいいのですが、私はこの作品でOKです。
よく、来訪者にいわれるのは、この時計が部屋の壁にはありません。
正直、自分の作品を室内には置きたくはないのです。
作品集のために、もっといい情報化の写真は必要だと思っています。
今、私が時刻の概念化と視覚化においては、
太陽暦と太陰暦二つがなんとしても欲しいと考え続けています。
そして、私は次世代にせめて壁掛け時計、その商品化チャンスを
あたえてくれるメーカーがあってほしいと願っています。
「iPhoneアプリ・もう一度知らせます」
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5月 15th, 2010 Posted 12:33 AM
信号・記号やりとりの手段
「のろし」を上げます。
これは、太古時代のシグナル=信号でした。
鏡面に太陽光線を当てて反射させます。
そうすると、その眩い反射光が信号になりました。
暗闇に蝋燭の灯りが点々と灯されています。
それは、道筋を教えてくれる記号でした。
さて、こうした信号、あるいは記号を人は手段にしてきました。
光線を見詰める
太陽光線はまぶしい光です。
眩しくて、見つめることができません。
月の明かりや蝋燭の灯りは、見つめることができます。
私は、単純に、
「見つめられない目映い光線」を「光・ひかり」だと思います。
それこそ、網膜を焼いてしまう「光」は存在します。
可視光線には、「色」があります。
色は見詰めることができる明かりと言うことは出来ます。
「じーっと見つめることの出来る光線」を「明かり・灯り・あかり」だと思います。
光っているからといって、眩しくなければ見詰めることが可能です。
一本の蝋燭の灯りを見詰め合っている恋人がいたとします。
それは、灯りを沈黙し合って見詰めることで、
何か、二人の間に沈黙の会話が流れているのかも知れません。
この場面には、蝋燭の灯りが二人の共有する「記号」です。
そして、その見詰めている明かりが、ひょっとすれば、
「別れ話」の「信号」になっているのかもしれません。
「ひかり」と「あかり」には、時空間が生まれているのです。
情報の時空間
今、私たちは、情報という記号or記号という情報を信号として、
「ひかり」が時空間でのコミュニケーションをしています。
「光通信」、それは、太陽光を鏡面で反射させた光速でやりとりをしていた太古から
現代に至って、鏡面が光ファイバーになったのです。
となれば、人間が時空間での情報は、「ひかり」信号の記号なのでしょう。
人間は、明かりもしくは灯りに包まれれば、気持ちは和むでしょう。
しかし、光に包まれたとき、それは「生」の瞬間だったのかもしれません。
そしてもう一度、光に包まれるのは「死」の世界に入っていくのでしょう。
私たちが時空間から消滅させられるのかもしれません。
人は、ひかり、あかり、そして、
信号と記号の情報で、生から死までの時空間に私たちは存在しているのです。
絶対にそうなんだと私は思っています。
あらためて、「ひかり・あかり・信号・記号」、
この四句分別を、現代そして未来に、私たちは求められているのです。
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12月 19th, 2009 Posted 10:00 AM
デザインは付加価値ではありません。
私は「全体価値」と言い続けてきました。
「欲望の刺激装置」=デザインを破壊するなら、
その新たな革新的な装置化を提出することになります。
上記の図解が私の提示している「装置」です。
その装置は「AparatousからDevice」に変更します。
これにも意味があります。
創出・代謝・循環・交代
おそらく、「空間」・「情報」・「エネルギー」も同じです。
そして、この対峙しあう「価値」と「存在」は、
創出・代謝・循環・交代というサイクルに配置します。
すなわち、サイクルと言ってもヘリカルなサイクルです。
実は、この背景・基盤には、
私が実体験を余儀なくされた、幾たびかの入院や手術、
それらを通して、「生」と「死」への想いがあります。
もはや人類の生存と存続が問われているという問題には、
ヘリカルなサイクルに、最も問われるのは「存在」です。
と言っても、
「実存」というやや古典的な思考からは離れた客観性に
「デザインの創出」が「存在」した「価値」だからです。
この提示した、ダイアグラムには、
明確に、「物質・情報・エネルギー」という
「時空間」性をイメージして、
感じ取ってもらいたいと望んでいます。
そのイメージを拡大してください。
世界の人口は、やがて70億人を超えるでしょう。
しかし、毎日、
10機のジャンボジェット機が墜落しています。
その機上に、
乳幼児から小児・子供たちが5000人乗っています。
地球・人間・世代交代に対して、
経済思想や資本主義では解決不可能の事態に、
「価値」と「存在」の「装置」そのものを
デザインしなければならないのです。
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