7月 11th, 2015 Posted 12:00 AM
「DESIGN TOKYO」展は出品商品を書類審査によって、
審査委員が決定することになっています。
私は審査委員長をしていますから、審査は勿論のこと、
審査委員の審査も詳細に見なければなりません。
今回の審査では、スピーカーやスマホ関連、アロマ関連などから、
伝統産業なども出品が数多くありました。
書類審査ゆえに、写真や文章、商品企画書や掲載誌など、
あるいは受賞経緯など克明なものから大雑把な書類と
4ヶ月間毎月選別していました。
受賞経緯などでは、インチキなデザイン審査を再確認できました。
スピーカーについては私の専門性もあって、
単なる拡大器を商品にされると、正直いい加減過ぎると思います。
スピーカーの性能表こそとても重要ですが、
周波数特性図が無いモノを商品とする企業は駄目です。
アロマや石鹸なども、OEM生産での商品化も駄目でしょう。
そんな中で、これは南部鉄の鋳物ですが、
鋳物でありながらこの正確な面出し=表面をダイヤモンドカット仕上げは、
伝統産業の技術進化を見ました。
しかし審査委員にとってここまで読み取れないことは分かっていましたが、
受賞作になる仕上がりでした。
受賞作候補には模倣もありそれを審査委員に伝えれば即刻理解されました。
商品には、話題への応答商品・これはすぐに売れなくなるでしょう。
課題への回答商品はあふれかえるほどありました。
この商品企画・計画はもう時代遅れだと私は思っています。
OEMでも商品化出来てもさらに工夫と改善が必要です。
日本の産業全体が駄目になってきているのは、
課題−回答=Qestion & Answer商品づくりに安住している結果です。
そうしたなかで、この商品には、
鋳物ゆえに最終切削でのダイヤモンドカット面の実現は
伝統産業を進化させた問題解決商品になっていました。
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Posted in ConsilienceDesign, 企望を「までい」具現へ, 危機解決をめざすデザイン実務
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12月 10th, 2011 Posted 12:00 AM
「小さな部屋」を語源とするcamera。
やがて「暗室」を意味する呼び方になります。
1970年、ローマ賢人会議では、
地球資源として壊滅してしまう物質、
そのシンボルがフィルム感光剤の銀塩でした。
したがって現在、デジタルカメラになったのは、
人類の技術進化、文明の革新であったと思います。
当然ながら、35mmフィルムのカメラから、
デジタルカメラになりました。正解を出したわけです。
そして私は、いくつかのいわゆるコンパクトカメラを
いわば衝動買いしてきましたが、
結局は「応答商品」でしかないカメラ選びを辞めました。
また今ではiPhone4Sで十分な写真記録が可能です。
しかし、決定的な「問題解決商品=解答商品」として、
LeicaのD-LUX4とM8ベースからM8.2を使っています。
(ただ最近はD-LUX5にやや心惹かれていますが)
Leicaはとても高額商品です。
なにしろライカのカメラが日本に輸入されたのは、
1926年で870円だったと言われています。
当時の貨幣価値では、住宅一軒の建設費だったそうです。
だから当時に比べれば、M8・M9は大変安価になりました。
それにしたところでも、M8もボディとレンズとなれば、
もう極めつけ的な高額商品ですからワイフ説得大変な代物。
それゆえいわゆるコンパクトカメラを発明したブランド性は
徹底的な造り込みが最終仕上げになっていますから、
もう流行的な「応答商品」に私の物欲は決して向かいません。
デザイナーの習性として、
カー・カメラ・オーディオ・オートバイと言われるほど、
デザイナーの趣味性、専門性的な物欲は、
こうした商品にはとめどなく欲望が激しく燃えます。
さて、camera知識とcamera撮影技術は、
デザイナーはセミプロであるべきです。
ところが、最近はデジタルカメラ任せで、
いわゆる「写真情報化手段」が見失われています。
Social Network、特に、Facebookでデザイナーは、
ほとんど職能的カメラマンと思える人たちがいっぱいいます。
けれども、これからデザイナーを目指している学生は、
余りにも、カメラ任せへの傾向が強まっています。
私は、デジタルカメラの使いこなしは、
三つだけをしっかりと守ることを教えています。
作品集を安易にデジタルカメラ任せでは、
いわゆる「写真」情報表現するポイントを失ってしまいます。
私は美大時代に自学し訓練しましたが、
プロになってから、プロのカメラマンの撮影技術を見て、
自分で改めて訓練してきたつもりです。
そんなことをまた紹介していきたいと思っています。
ちなみに、私のM8.2のストラップは、
江戸組紐を選び抜いて、自分で自作したモノにしています。
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Posted in 祈望から企望へ
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