11月 21st, 2017 Posted 12:00 AM
このブログ画面は一応「白」です。
が、「白」とは言えないかもしれません。
このところ「白」に拘っています。
写真ならばホワイトバランスが崩れると、とんでもなく写真カラーは変化。
今は、織物「羽二重」の繊維、繭から絹織物の白がやや光沢があって、
とても美しく、さらに「羽二重」での商品化において、
福井県勝山市の羽二重産地には、繭から生まれた石鹸「絹石鹸」、
それは絹織物の羽二重でとても泡立ちそのものと絹織物が最高です。
もう一つ、自分デザインでは、工業的な「白」では、
ペリカンの万年筆で、いわゆるこの企業の代表商品に、
「白」のスーベレンが出てきたことです。
「白」への拘りは、透明水彩では決して「白色彩」は使わないという、
そんな原則がありました。
その原則の下に、色彩論の実習では最初はポスターカラー演習でも、
ペリカンの白と、ターレンスの白は比べました。
この白に関しては、金属でのホーロー仕上げ、
ペイントでは白はかなり難しいと思っています。
したがって、車の色においても、白かもしくはメタル銀しか、
私は選んできませんでした。
羽二重織物の白とペリカン万年筆の白を比べて見ています。
デザイナーは色を満遍なく公平に見詰めていますが、
私にとって、「白」と「黒」はいつでも万年筆で見比べていますが、
最近は繭からの絹織物、さらには、繭から生まれた石鹸の泡、その「白」、
いづれも美しい「白」を確認しています。
* 『インク、インク瓶を初めて整理しました』
* 『イコン=アイコンが明解なモンブランとペリカン』
* 『商品価値のための特徴と特長のイコン=アイコン』
* 『布、なぜシルクロード、シルクボイスだったのか』
* 「芸術という技法が引用したことから」
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6月 27th, 2017 Posted 12:00 AM
自宅の近くにかなり大きな文具屋さんがあります。
そのお店で、「からすぐち(烏口)ありますか?」、と聞くと、
「エッ・・・?・・何ですか」
「T定規は知っています・・・?」
「分かりません!」
「製図器具なんですが・・・(?)・・」
「すいません、マンガ描く人のセットなら、あります!」
私こそ、それって何?、になります。
今ではすっかり3D-CADになってしまい私の教え子にも実寸は?その巾だよ、
とかを教えないといけません。
「縮小が五分の一なら、大きさわかるから・・・」、とこんな時代です。
私自身プロのデザイナーとして相当に当時高額だった烏口を持っています。
ところが全く使っていないので、現在捜索中なのです。
烏口の使い方は相当に練習してきました。
2mmピッチでの正円から、図面の清書、
そして私が最も手慣れたのは、レンダリングでのフィニッシュワークで、
ハイライトラインを銀もしくは白のポスターカラーで描き出していました。
私自身2D-CAD「クラリスワークス」の解説本は日本で最初だったはずです。
やがて3D-CADで光造形システムにてのモデリング、
その機材システムを使うために大学人になったのです。
それこそ、ベジェ曲線以前のβスプラインでした。
この原書を米国で手に入れ、名古屋市立大学芸術工学部一期生には、
「数学」の教授に教えてもらったほどでした。
当時のソフトでは4種にたどり着きました。
それらを動かしていたのはいわゆるEWSで
シリコングラフィックスとSUNだけだったはずです。
現在ではパソコンでも3D-Printerに直結している状況です。
やがて脳波とAIやHAPTICSまでが間も無くになるでしょう。
そして大問題は、身体と設計するモノの関係が失われていくことです。
人間と人工物の関係は、やはりモノ – 人間の関係こそ重大な分別なのです。
これは先般、森政弘先生からもしっかりと教えていただきました。
モノ – 人間の関係は、烏口とその手での制御という技能に
絶対に立ち戻るべきだと私は確信しています。
* 『日本で最初のCAD解説本が示していたこと』
* 「『MAKERS』・・・この書籍に誤魔化されてはいけない」
* 『電子ペンのアナログ表現から、AIでのデジタル表示へ』
* 「シリコングラフィックスを使っていた頃」
* 『今年早々、最高の講義を受ける・森政弘先生の仏教論』
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5月 19th, 2017 Posted 12:00 AM
人類が色彩を再現するためには、
いくつかの方法でいわゆる絵の具を創り出してきました。
そして絵の具とした色は人類の絵画を通して文化の基本だと思います。
私は美大時代には「色彩演習」で実際に加算混合や減算混合を学びました。
加算混合は当時はアルバイトで舞台照明で覚えることが出来ました。
減算混合はいわゆる外国製の指定されたポスターカラーで、
一年間にカラーチップを指で混ぜでパネル提出をさせられて体得しました。
同時に、教えられたことは色彩は嫌いな色はつくらないこと。
身体化する=衣類を纏うこと、肌で色の温度を知ること。
もし、外見上恥ずかしいなら下着で身につけることでした。
私は、毎日デザイン賞を受賞してから、身にける色は「青色」にしました。
青色といえば鉱物系と植物系から絵の具となる色を発見してきました。
そして、金沢にはラピスラズリを
日本で最初にインテリアとした「成巽閣」があります。
私はこのブルーを自分デザインのFORIS.TVを商品化しました。
青は売れないというタブーを破って大成功させました。
ちなみに金色は、金沢では金箔ですが
この色のコンテクストで北陸新幹線を考えるとあの青・金色は間違いです。
ところが先日、200年ぶりに「青色」を発見したという報道がありました。
オレゴン州立大学の大発見でした。
今この詳細を徹底的に知りたいと追いかけています。
なんといっても鉱物系ではラピスラズリであり、
植物系では藍色、これは日本では、
作業着があり、これは蚊や毒虫を寄せつけません。
ジーンズはこの色ゆえにガラガラ蛇を寄せ付かない話があります。
今回発見された青色はラピスラズリでは経年変化がありましたが、
この変化が決して起こらないということに私は大変興味があります。
ともかく、衣服繊維であれ、皮革染色であれ、
ブルーは顔料・染料ともに青色は限定されているだけに、
この青色がどのような顔料・染料になっていくのかと期待しています。
ともかく、色彩を身体化できないのは基本的にセンスを失うのです。
* 「モードからファッションへ、そして遡及する記号の再生産」
* 「正直な造形をめざすことは裏表無し」
* 「カラーの決定のために・HSB色空間」
* 「聴覚感覚という触覚の重大さ」
* 「やはり、持ち物はブルーが基本」
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5月 20th, 2012 Posted 12:00 AM
美大時代の色彩実習はとてもハードな作業でした。
指定されたケント用紙をチップ=正方形や長方形、
時には、2mm幅10cmなどにカットして、
外国製、かなり高価なポスターカラーを手塗り。
それをB3サイズのパネルに貼り込んで提出でした。
1年間に30数枚程度がポートフォリオになりました。
まず、手でポスターカラーも混色しました。
したがって、
「色彩学」というより「色彩論」を学びました。
この作業はいわゆる「減色混合」でした。
ところが、コンピューターの出現によって、
RGBで「加色混合」を体験することになりました。
大学人になってから、私は「色彩論」を教える立場になりました。
そこで、徹底的に議論をして「色彩実習はパソコン上」で、
基礎課題=グレースケールや色環、
応用課題としてカラーコーディネーションや配色デザインを
学生に、これもすべてパソコン上で制作させるようにしました。
名古屋市立大学芸術工学部での私の「色彩論」は、
とても厳しかったということになっています。
少なからず、入学すると1年次から必須でしたから、
芸術工学は「色彩論」から始めていました。
多分、建築志望でも色彩には馴染むことを強いました。
私自身が、コンピューターによって「色彩論」が大きく転向しました。
まだCGが開始された頃、トロントでEWS-UNIX上で、
減算混合から加算混合へと自分を転向させた体験が源でした。
もうすっかりソフトウエアでは、HLSやHSBとRGBを切り替えて、
自分なりの使い方が可能になりました。
しかし、光での色空間と色料(顔料や染料、インク)空間を
明確に区分して認識しながら使いこなしているとは思えない事が、
そのまま、印刷・映像・室内配色・ファッションなどの
カラーコーディネーションを数多く見かけます。
まずは、HSBとRGBについては、
Apple Store 銀座で、実演しながら簡単な講義もするつもりです。
ともかく、色彩は「育った環境」に影響されていると思います。
私は北陸育ちゆえに、彩度と明度は必ず度数を上げています。
「見かけの色空間」というのは、
とてもデザイン上では大きな課題だと考えています。
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3月 4th, 2011 Posted 2:07 AM
触覚感覚訓練の色彩演習
人間には五感があります。
職業柄、まず視覚は当然ながら、
聴覚と触覚には特別な私なりの想いがあります。
美大時代は、視覚と触覚が訓練されたと思っています。
視覚はともかく「見える」とか「見え方」の正確さを体感させられる実習の連続でした。
それから、触覚は色彩演習で体得させられたと思っています。
色彩演習というのは、ともかくポスターカラーといっても外国製の高価な色剤を,
筆ではなくて指先で混色することを指示されました。
徹夜で、絵の具皿にまず一色を選んで水を混ぜ、
指先でさらに色剤の粒子をつぶすかのように混ぜます。
そして二色目を混ぜると、微妙に色には温度感があるように感じるのです。
教授の意図がこの感触で色のことをマスターせよ、ということだったのでしょう。
この演習によって、私は触覚という感覚認識を大学で識ったということです。
こうしたことを基本に、私は様々な材質を触って覚える癖がついたのだと思っています。
視覚、触覚、さらに聴覚を対象としたオーディオ機器デザインの世界に入っていったわけですが、
私は聞く・聴くというのも聴覚という触覚だと思っています。
たとえば、直喩的に聴覚と触覚を同次元で統合的に感得するならば、
楽器に触れてその楽器の音とが共鳴するかのような感覚を思い起こせばいいわけです。
私にとってとりわけ親しみ深いのは、
トランペット=中学時代ブラスバンド、エレキギター、アコースティックギターなどですが、
ピアノやドラムも音=聴感と、その音響=音感が指先や耳元で感じる共鳴感のようなものです。
私は、自分がデザインを教える立場になって、
実習課題では「音具」と「動具」というテーマを与えるトレーニングメソッドを持っています。
このテーマについては別稿にしておきます。
体感経験と直感
ともかく、触覚は皮膚感覚ですが、聴覚も少なからず生理学的には耳の中での皮膚感覚です。
そして、さらに重大で重要なことは、触覚と聴覚、
この二つこそ視覚よりも正確な直感に結びついているのではないかと私は思っています。
触感と聴感の経験を重ねることが「直感」を鍛えてくれる気がします。
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Posted in 071「デザイン基礎教育」, 資本主義から逃走せよ!
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