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『理科系と文科系の分別が堕としこめたこと』


   


     6月 22nd, 2016  Posted 12:00 AM

日本の中学・高校の教育が人間の能力を堕としめたこと。
それは理科系と文科系をはっきりと分別してしまったことです。
理科系を強めれば、自ずと文科系の能力は伸びません。
文科系を強めれば、自ずと理科系は苦手になります。
数字が好きか、言葉が好きかと、
中高生の能力を選別することが、あたかも教育であり、
それは課題:Questionに回答:Answerを暗記させました。
その判定が、明らかに大学入試に反映し、
それをもっと特化させたのが私立大学に順序づけをしたのです。
あまり公にはされていませんが、日本の私立大学はトップの大学でも、
世界的な順序では、400位程度です。
それにも関わらず、
発想=クリエイティブな人間を社会も時代も求めています。
だから、大学教育では文理融合とか、
学際化とかを日本だけが喧噪しています。
この状況を自分自身も高校時代から引きずってきました。
たとえば、理科系からは医師が最高の職能と言われ、
文科系からは弁護士が最高の仕事と言われてきたわけです。
それが人間の能力を最も反映させた社会を幸福にしているのでしょうか?
この大きな疑問を明確にしていく必要を考えます。
もはや、文理融合もありえず、学際化なども不要です。
ただし、文理融合を成し遂げ、学際化が出来る人間を
果たして教育で可能かどうかが問い詰められています。
そして、理科系であれ、文科系であれ、
両方の職域での思考は「コンセプト」にいきついています。
これを破壊したいと考えています。

*『「コンシリエンスデザイン看医工学」の提案』
*『機械工学とデザインの学際化を・・・大学人としての願い』
*『2015年新学期から・コンシリエンスデザイン看医工学!』
*『話題への応答商品、課題への回答商品、問題への解決商品』
*『研究棟看板「Consilience Design Interdisciplinary Studio」』


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「想像力の尊大さをリドリー・スコットに観る」


   


     9月 6th, 2012  Posted 12:00 AM

映画の専門誌で依頼原稿を書いたことがあります。
「好きな映画監督特集」でした。
当然、私はリドリー・スコットを取り上げました。
今回、彼の新作「プロメテウス」を京都で楽しみました。
彼のテーマである「未来の地球と人間」、
さらに「人類・人間へのまなざし」がテーマでした。
彼自身がRCA(英国の有名なデザイン系大学)出身ですから、
特に、プロダクトデザイナーは観るべき映画だと思いました。
私は月に4~5本は映画を観ています。
それもわざわざ京都で観るのです。
理由は車椅子でのアクセシブルは、京都か金沢だと思っています。
それはともかくとして、
デザイナーとして、何を観ているかというと、
無論、映画のテーマとそのストーリー性から、
映画セット・背景・小道具から、
最近は3D技術やCG編集力まで総合的です。
「プロメテウス」の宇宙船からビークル、装備品などは、
時代設定から、まだそんなカバンや手袋なども注目。
未来の手術装置や、コンピューターでのホログラム表示、
ファッションの未来的イメージも対象です。
そして、リドリー・スコットのイマジネーション才能の素晴らしさ。
しばしば、デザイナーの友人が「映画監督」をやってみたいと聞きますが、
私は、職能としての「映画監督」には興味がありません。
しかし、クリエイティブな活動として、映画表現は興味がつきません。
「想像力に尊大さ」を自分の内面にある創造のための想像力と比較し、
その映画コンテでは確実に表現された装置から登場するモノの造形性など、
そうしたことに、自分の想像力と創造的な造形力照合するのです。
シド・ミード的なレンダリング世界が、
映像として、さらに3Dとしても、今回も流石だと思いました。
そこまでの手術装置は有るべきだけど、
デザインも発想力がスゴイとかを確認しました。
ブレード・ランナーからすべからく、
彼の未来への想像力は学ぶことや、再吟味すべきことを発見しました。
プロダクトデザイナーは是非、観るべき映画だと推薦しておきます。


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