11月 10th, 2011 Posted 10:57 AM
11月10日 赤口(己巳)
デザイン手法、
プロダクトデザイン・
インダストリアルデザインでの
表現内容をアートとして、
永久収蔵されるのは
本当に心からうれしい。
デザインそのものを変容し
革新できないかと苦しんできたが、
それは報われたことになる。
『デザインという先手』あとがき
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11月 10th, 2011 Posted 12:00 AM
資本主義社会の終焉は、
民主主義構造を脆弱にして、これをも破壊するだろう。
この予感を大学人になって以来持ち続けてきました。
その兆候というより、現実化・現前というより
事件が取り巻き始めてきました。
東日本大震災も原電事故、そしてこれから起こりうること、
すべてに、「仮面」ある人と策略が見え隠れしています。
「やっぱり、あの企業は」とか、
日和見的な企業人=経営者とか大学人が出てきています。
彼らや彼らの組織は仮面を被っていたにすぎないのです。
企業がブランドと呼ぶものは仮面だったのかもしれません。
ペルソナとはパーソナリティの原意であり、
マスカレードとは実体を化粧し隠匿させる美的手法です。
いづれも、日本的伝統、伝統的美学・倫理性の前では、
「剥ぎ取られるべき」ものにすぎません。
「能面」の表情には、陰影でその能面という仮面下の
実体をさらけ出す美学的手段があります。
資本主義を手段化し、経営トップだけが「経営=自己利益獲得」、
技術者は知的使い捨て労働者にしていただけです。
民主主義こそ、人類の最高理想主義とかに、
そろそれその仮面=マスカレードとペルソナを
剥ぎ取る時期が到来してきたのでしょう。
それは、さらに仮面を被った国際関係の中にこそ、
巨大で太刀打ち困難な「国家危機」すらまちうけています。
私は、日本の伝統芸「能」の根本に、
仮面、ペルソナか、マスカレードか、
この分別を見極める日本民族の美的智恵があると通告しておきます。
本来、社会的リーダーたる人のが、
もし仮面だけならば、剥ぎ取るべきでしょう。
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11月 9th, 2011 Posted 9:30 AM
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11月 9th, 2011 Posted 12:00 AM
「喪中につき・・・」、
このはがきが届いてしみじみともう歳末か、
こんな想いになりました。
母の親友だった小母様が逝かれた報でした。
91歳ですが無念でありながらもならば大往生でしょうが、
子供の時から、そして金沢での個展にも来ていただき、
お小遣いをもらってしまい、
断る私を親友が「もらっとけよ」と声をかけてくれました。
「母が生きていたら」と時折電話をくれる大切な小母様でした。
また私にとって大事な人が逝ってしまいました。
ことさらに自分の年齢と遺された時間を思います。
雑誌やwebsiteでも、「手帳やカレンダー」の広告、
そして先日は金沢で「干支・龍」の九谷焼置物をいっぱい観ました。
来年は「辰年」です。
あらためて、大好きな龍のブレスレットを出して、
磨こうかと想い始めています。
昨日、手術後最初のICDチェックをしてもらいました。
無論ながら順調ですが、
ドクターと、留学から一時帰国のドクターと
「日本人のためのペースメーカーやICDが当然必要」、
そんな会話をしました。
人工臓器学会からは「補助人工心臓について」の案内が
届いていました。日本製ICD開発は国内生産困難です。
なぜ?誰が駄目にしているのだろう?
そんな連中に「ご政道」はありえません。
今、私の生命を監視し、万一の場合の緊急処理機器には、
デザイナーとしてものすごく不満があります。
私にとって、先般2台目となったICDも守り神ですが、
来年は「辰年」なら、
龍のブレスレットも大事な守り神になるでしょう。
3.11で私たちは多くの同胞を失いました。
哀しみいっぱいの年でした。
もう歳末に入りますが、オーロラがあったりの異常性、
タイでの大洪水などとんでもなく自然驚異に包囲です。
おそらく来年への備えに今年は早く入るべきでしょう。
母の親友の逝去の報にあらためて歳末の感があります。
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11月 8th, 2011 Posted 6:58 PM
11月8日 丁卯(仏滅)
ご時勢は、
あまりにもめまぐるしい。
このめまぐるしさに
振り回されていると、
見えるべきことも見えないままに、
ある日突然、
とてつもない事件を目にする
ことになってしまうこともあるものだ。
『デザインの極道論』めまぐるしい
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11月 8th, 2011 Posted 12:00 AM
メガネフレームのデザイン、
懸命に取り組んでもう25年以上になります。
インダストリアルデザインでの設計が、
産地に受け入れられてもらえたのは、
メガネフレームメーカー・増永眼鏡の指導と支援、
これがあったからだと思っています。
増永眼鏡は、フレームメーカーとして100年以上の歴史、
日本での眼鏡枠製造老舗、海外にはKOKIブランドとして、
最も信頼のある企業であり、技術力ではトップメーカーです。
メガネフレームは、ファッションであり流行に左右されます。
しかし、ファッション=自分演出のおしゃれ道具ですが、
根本的には視力支援器具、
いわば医療器具であることは免れません。
したがって、3プライスと言われるビジネスモデルでの
低価格商品は常にファッションというより、
「流行」だけをテコにした市場でありますが、
これは日本独特の市場展開なのです。
なぜなら、海外では度数の無いサングラスは、
どこでも買い求めることができますが、
医療器具としては、眼科医の処方箋が必要です。
眼科医というよりは、
「オプトメトリスト」=6年の大学専門教育と国家資格と、
「オプティシャン」というフレームとレンズの加工技師資格、
この二つの資格がなければ眼鏡ショップは経営できません。
日本だけがこうした資格無しでメガネが販売されているのです。
単なる広告宣伝でファッション性だけで語られる眼鏡は未完成です。
メガネフレームそのものがレンズが無ければ、
それはキーホルダーのようなモノにすぎません。
最近は、素材・重量(レンズ無し10g)・形態、
この形態がデザインだと受け取られていますが、
顔の形、耳、鼻などとのフィッティング=かけごこちは、
「性能デザイン」になっていなければなりません。
安易なデザイナーブランドや建築家が片手間デザインは、
「遊びのデザイン」として楽しめますが、
これをファッションとしてのメガネフレームだというのは、
生理的、倫理的、美学的には、私は認められません。
私は、いわゆるブランドフレームでも、いい加減なモノは、
それを着用しているユーザーの社会的存在性を自らが貶めています。
フレームの形態は、造形性能と造形機能が、
ある意味での「形態言語」になっていなければなりません。
私の提示した「アンチテンションスタイル」=レンズに応力無しは、
すでに「不易流行」のフレームデザインの一つの様式になりました。
メガネを着用している人、コンタクトレンズの人、
レーシックをしてしまった人、その手術を考えている人、
あらためて「視力」と「メガネ」、
この「造形言語」を読み直してください。
メガネフレームは「自助具としての性能・機能」が、
「効能」として、視力を支援し目を保護するモノです。
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11月 7th, 2011 Posted 6:45 PM
11月7日 丙寅(先負)
もっとも大きい問題は、
体力の維持である。
多忙さに押し潰えされないだけの体力を
保持し続けることがいちばん難しい。
『デザインの極道論』あわただしい
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11月 7th, 2011 Posted 12:00 AM
フリーのデザイナーになって以来、
国内でのデザイン契約は大きな悩みになっています。
「契約」そのものへの抵抗は未だに大きく残っています。
Apple社や海外メーカーは、
英文での取り決めは詳細細部にまで及んでいますが明快。
市場調査時の交通事故や、ワークスペースの施錠までが
契約条件でした。
最近ようやく日本では「知的財産権」が重要視されてきました。
しかし日本では「以心伝心」が強く、「契約社会」への抵抗があり、
契約風習が無かっただけに混乱しています。
大企業の法務部は、ようやく大学院卒が、
この知識、特に国際的なルールとして「知識だけ」があります。
特に、「意匠権」となると私が上図でまとめたように、
このような構造図式に、実務的に位置していることや、
現状商習慣にはまだまだ「制度設計」しているとは思えません。
昨年は、「知財年報2010」にて、
早稲田大学での講演をまとめ直すことになり、
あらためてデザインと意匠権を再考することができました。
まして、大学人としては、大学での利益相反関係も、
まとまった制度にはなっていないのが現実です。
にも関わらず、兼業との関係や利益相反は不完全なままです。
今、日本を二分しているTPPにおいても、
「知財権」と「関税」の関係などは条件記載があるのでしょうか。
今や、「意匠権」など中国はほとんど無視しつつも、
日本の「商標」をどんどん国際的な「商標権登録」をしています。
これは貿易国家・日本の大問題だと認識すべきでしょう。
私はとりわけ「意匠権」と「知財権」について、
特に注目と提言をしていくつもりです。
「知財年報2010」でも「アプロプリエーション」について、
デザイナーは無知過ぎることを指摘しています。
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11月 6th, 2011 Posted 9:30 AM
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11月 6th, 2011 Posted 12:00 AM
北陸育ちの子供の頃から、陶磁器は九谷焼。
高校時代、故徳田正彦氏(金沢美大先輩)の
九谷焼には感動していました。
父は彼の作品収集家でしたが、
私も一輪挿しは彼のモノが大好きでわずかに持っています。
ワシントンの在米日本大使館入り口正面には、
三代目徳田八十吉作(正彦)の大皿が出迎えてくれます。
日本各地の焼き物に心惹かれるようになったのは、
50代になってからでした。
モダンデザイン一辺倒だった私にとって、
特に九谷焼の絢爛さに興味はありませんでした。
最近、有田焼産地で陶磁器に向かい合うようになって、
あらためて国内外の陶磁器をじっくりと観ています。
日本各地ではいわゆる作家モノでも、
伝統のはき違えや伝統技が衰退していると判断しています。
今年発表されたエルメスの新作陶磁器の「ブルー」は秀逸です。
加色が青系や赤系は、日本は負けているとさえ最近思っています。
洞爺湖サミットでは陶磁器の万年筆が記念品でしたが、
私は伝統技が残っているモノとは評価していません。
先般、「長谷川等伯・狩野派展」(出光美術館)で、
「古九谷」を観ました。そのまま金沢に行ったので、
あらためて「古九谷写し」が欲しくなり、
それなら日常食器はすべからく、
九谷焼にしようと思い買い込みました。
おそらく年齢がその考えを引き込んだのでしょう。
九谷焼は日本の最初の貿易品でした。
当時貿易されていた九谷陶磁器は、
まるでガラスのような半透明の薄さと、
その緻密な加飾技術は再現できるのでしょうか。
私自身、伝統工芸(打刃物・和紙・漆)に関わり、
デザインでの産地活性化を目指してきました。
今、陶磁器に関わりながら、
「絢爛豪華さ」を日本の美学から学び直したいのです。
日本の伝統工芸産地のあり方を、再度、
デザインが加担する事は熟考を要するでしょう。
伝統工芸産地で、デザイナーが加担しているのか、
デザイナー自らの存在性で産地を踏み台にしているのか、
これは「作品」=「商品」で明確に、自分の美学性で見極め、
駄目なモノは全否定批評しようと思っています。
なぜなら、そんな作家やデザイナーを見かけるからです。
私なりの「絢爛豪華さ」はやはり、日本の伝統工芸産地、
この文脈に回帰し、そして創造することになります。
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