2月 4th, 2011 Posted 1:52 AM
進化・進歩
進化と進歩には違いがあります。
進化とはevolutionであり、
進歩とはadvanced、progress、improvementです。
和英を対照化すれば違いのニュアンスがわかると思います。
音源は、エジソンの蓄音機からスタートしました。
これは円筒形に刻まれた振動を再現する装置でした。
これがEPやLPというレコード盤に進化しました。
テープに音源が記録と再生のテープレコダーは、
カセットテープに進歩します。
CDも登場します。これは進化でした。
ところで、CDが直径11.5cmは、カセットテープの対角線と同じです。
これは人間が親指と人差し指で挟める幅の長さになっています。
ここで、最初のエジソンの「円筒形」を基本に見ていくと、
次のようなことが「形態発生論」的に見つけることができます。
円筒形を細幅テープ状にしたものが、テープ、カセットテープに進歩しました。
円筒形の断面が円盤です。
この円盤に溝があるのがレコード盤に進歩し、
円盤にデジタル信号が配列されたのがCDという進化でした。
そして、音源はこの形態発生的に大革新が起こりました。
これがシリコンメモリーです。
音源の進化と進歩は、物質形体の円筒形・テープ・円盤に、
アナログとデジタルの配列で、決定されてきたことになります。
見えなくなる・かたち
これらの形態的な配列は物質上で進化と進歩が、
歴史的に連鎖してきたわけです。
そうして、デジタル配列が物質を離れて、「情報化」されたとき、
音源は、すでに「見えない存在」になってしまったということです。
私が、あらためて、進化と進歩をもう一度確認する事例を「音源」の系譜で再確認しました。
物質・情報・エネルギー、
それぞれに「可視化」と「見えなくなるかたち」を追いかけてみたいと考えています。
Tags: advanced, CD, EP, evolution, improvement, LP, progress, アナログ, エジソンの蓄音機, カセットテープ, テープレコダー, デジタル, デジタル信号, レコード盤, 円筒形, 可視化, 形態発生論, 情報化, 見えない存在, 見えなくなるかたち, 進化, 進歩, 音源
Posted in 068 「音響と映像」, 資本主義から逃走せよ!
目次を見る
2月 3rd, 2011 Posted 10:00 AM
2月3日 先勝(己丑)
自分を追い込みに追い込むことで
故倉俣史朗氏の創造した
「かたち」から
「ことば」を紡ぎ出している。
連載開始を決心した時点で、
第一回の内容は固まっていた。
彼の製作した、
まさに機械仕掛けの
キューピー人形の話である。
『デザイナーは喧嘩師であれ』辺福修飾
目次を見る
2月 3rd, 2011 Posted 12:19 AM
地デジとN.1ch
間もなく「地デジ」が施行されます。
以前から、2011年7月からとTV告知盛んでした。
あと半年になりました。
私自身は、TV映像からHD映像のモニターデザインをしてきました。
私自身の日常生活でも、アナログとデジタルを取り入れてきました。
年末には、いわゆるホームシアターを5.1chから7.1chに組み直しました。
スタッフが手伝ってくれました。
スタッフもデザイナーであり、HD機器デザインの経験があります。
ところが現在、市販されているTV各社の設置、コネクションからネットワーク化はとても難しく、
一般ユーザーに可能だろうか、と思うほどでした。
ホームシアター専門店の日本ではトップクラスのオーナーと半日、
国内外のメーカーのこうした対応について話し合いました。
結論は、まず、これまでのようにただTVを電源とアンテナだけでは設置は終わらず、
ネットワーク知識やオーディオ知識が相当に求められること。
しかも、販売店でもこれに長けている所は限られているということでした。
そして、各社それぞれが自社だけのリンキングしか考えていないために、
その共有化としての本格的なネットワークは不備過ぎるということに’なりました。
私自身自宅内のWiFi環境でいくつかのメーカーをシステム化することは不可能だと思っています。
さらにオーディオでの7.1chは根本的に間違っていると判断しています。
海外・国内すべてのメーカーにおいて、
私は新たなホームシアターにとどまらないホームオートメーションのコンセプトが
本当に必要な時代になってきたと考えています。
目次を見る
2月 2nd, 2011 Posted 9:30 AM
2月2日大安(戊子)
実際の人間はもっともっと
生々しいものだ。
知性へとたどり着くためには、
自分を相当冷静に保つ必要があり、
さらに知識的な判断能力も
しっかりとトレーニングされて
いなければならない。
『デザインの極道論』好奇
目次を見る
2月 2nd, 2011 Posted 4:25 AM
目次を見る
2月 2nd, 2011 Posted 2:19 AM
ファッションアイテムのデジタル化
身につけるハードウエアの変貌。
私たちが身体化し携帯してきたモノ。
まず、腕時計があります。
さらに、メガネ、ブレスレット、指輪などです。
私はブレスレットも指輪も大好きですが、
ブレスレットも金属や貴石や新たな仕掛けがある健康バンドなどファッションアイテムは、
ある種の流行があります。
この流行感覚を観て、私は自分が取り入れることには何の抵抗もありません。
メガネは私のデザイン対象としてもう20数年以上「商品化デザイン」してきました。
さらに、iPodやiPhoneの周辺では、
ヘッドホンやイヤーホンは収集もすれば性能確認も私の趣味にもなっています。
とりわけ、ヘッドホンは東芝時代に相当の想いで製品開発や商品展開をしてきたので、
専門知識も評価判断力もあると自負しています。
ヘッドセットは、まだ日本ではビジネス現場ではファッション化していません。
おそらく私はこれから、
TVドラマで使用されてくれば流行ファッション化していくと確信しています。
ヘッドセットとブレスレットバイブレータは
これから必需品になるのではないかとさえ思っています。
ケータイはやはり着信音よりもブレスレットバイブレータがマナーになってほしいのです。
私はこの数年、メガネもどうやってレンズから解放されるべきかと
アドバンスデザインを開発してきました。
瞬きで、デジタルカメラを携帯しないで日常化させたい想いがあります。
私は、こうした身体化・携帯する・身に付ける、
そんなファッションが「デジタル化」されることをデザイナーとして望んでいます。
これは、Ambient Allianceをデザイナー意図として目論んでいることです。
倉俣史朗作品「クピド」の予知
さらにこうしたことはロボティックス・サイボーグ化していくことを
私自身もきっと望んでいるのでしょう。
倉俣史朗先生の作品に、キューピー人形「クピド」というゼンマイ仕掛けの作品、
それもレントゲン写真でも表現したモノがあります。
これは、夭逝したデザイナーの想像力が、
実は現代を予知していたアドバンスデザイン作品だったと私は考えてきました。
しかも彼のモノローグに「不発かもしれない・・・」という言葉を思い出します。
かってのデザイン評論連載は、最初がこの「クピド」評論から書き始めています。
今、明確に、倉俣先生の命日に私の評論は重なっていたことを確かめている次第です。
Tags: Ambient-Alliance, iPodやiPhoneの周辺, イヤーホン, クピド, サイボーグ, ファッションアイテム, ブレスレットバイブレータ, ヘッドセット, ヘッドホン, マナー, メガネ、ブレスレット, ロボティックス, 不発かもしれない・・・, 倉俣先生の命日, 倉俣史朗, 指輪, 腕時計, 身につけるハードウエア
Posted in 067 「夢の形見に」, 資本主義から逃走せよ!
目次を見る
2月 1st, 2011 Posted 9:30 AM
2月1日仏滅(丁亥)
これだけ
情報が高密度化した現代において、
自分と対象との関係を照合的に
測定するという行為は、
もはや知性の領域に入る。
『デザインの極道論』好奇
目次を見る
2月 1st, 2011 Posted 12:36 AM
『夢の形見に』
20年、あっという間でした。
世界的インテリアデザイナー・故倉俣史朗先生の20周忌です。
1991年2月1日夭逝されました。
「倉俣という者ですが・・・」と電話を受けました。
「倉俣・・・・さんですか、どちらの・・?」
「倉俣史朗と申します」
「・・・!、エッ、ぁの、倉俣・・・・先生ですか?」
私は本当にもうとてもびっくりしました。
私を毎日デザイン賞の候補に選んだので、
いくつかの写真を送ってほしいという電話を受けたのです。
その年、候補になってそのまま受賞が内定しました。
私は、正式な発表を受けた夜に毛筆でしっかりと手紙を書き、喜びと感謝を述べて送付しました。
今度は、倉俣夫人から電話を受けました。
確かに手紙を受け取りました。
しかし、倉俣は昨日亡くなり、手紙は棺に納めたとのことでした。
おそらく、私の生涯でこれほどまた驚いたことはありませんでした。
私は授賞式で、倉俣先生への感謝を伝えようとしたら、もう胸がいっぱいで大泣き寸前でした。
倉俣夫人から、1本のビデオテープとともに評論を書いてほしいと依頼されました。
デザイン誌「AXIS」にて、20回連載をしました。
正直、3ヶ月かけて準備をしての連載は、
先生の作品から自分が何を学びデザインと結びつける作業は、
全身全霊、肉体と精神をとことん絞りきる作業は20回が限界でした。
『夢の形見に』と題したこの連載をなんとか上梓しようとしましたが、
デザイン評論を引き受けてもらえる出版社はありませんでした。
ところが、昨年、ある出版社から引き受けたいという申し出を受けました。
20年間という啓示
私は20年が必要だったのだと思っています。
あらためて、校正をし直して20周忌に出版できることは、大きな啓示かもしれません。
スタッフ追記
2011年6月4日より、「倉俣史朗のデザイン 夢の形見に」として
ミネルヴァ書房より出版いたしました。
7月15日には出版記念講演を予定しております。
詳しくはこちらよりどうぞ。
目次を見る