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「若手デザイナーの観察眼・被災地へのまなざし」


   


     12月 7th, 2011  Posted 12:00 AM

これは東芝デザインセンターから借りました。
東芝デザインセンターの社会システムデザインチームは、
いち早く、被災地調査に入りました。
若手デザイナーのまなざしがどこに向けられていたのかを知りました。
これはマスコミや写真ジャーナリズムとは全く異なる視線です。
どこからどこを見つめてきたかということが明白でした。
この写真はその一部ですが、
大津波は二度襲いかかっていたのです。
まず、海から襲いかかってきましたが、その力よりも、
引き潮となって海に津波がもどっていくときの力の大きさです。
バス停や案内板の脚棒が海に向かってグンニャリと曲がっています。
海から襲いかかったときよりも引き潮で海に津波が戻る力の巨大さです。
こうしたことを発見するまなざし力がデザイナーにはありました。
東芝は原発の復旧と同時に「復興計画」を同時進行させています。
したがって現地調査で「何を災害力」として発見してきたかが問題です。
私は、この調査チームがどこを見てきたかを知って、
デザイナーの視線の強さを知りました。
そして、この調査から「減災」というコンセプトが加えられました。
日本列島は自然災害にはとても脆弱過ぎます。
大地震大津波や山崩れ、大洪水、火山爆発などがいつ起きるか不明です。
したがって、こうした自然災害に向かっていかなければなりません。
そこで、すでに被災した結果の十二分な調査から何を学び取るかです。
デザイナーの調査チームが災害時に何が起こっていたのか、
その災害結果へのまなざしは大変に重要です。
私も東芝デザインセンターにOBとして加わり、
「復興計画」に参画していますが、
こうした若いデザイナー達が何を発見してきたかを知りました。
大津波の引き潮についても対策を考えなければなりません。
私は、調査チームのまなざしから多くの減災対策をつかんでいます。
3.11以後、日本のデザインに課せられたテーマ、
その大きさをあらためて噛みしめています。

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