『宝飾品を実際に確かめていた頃を思い出す』
5月 18th, 2016 Posted 12:00 AM
オーディオデザインに懸命だった若き日に、
アンプのツマミ設計で「ガラス」素材を試行していた時代がありました。
ちょうど後輩がガラスメーカーのデザイン室にいて
いくつか試作を現場=工場につめて取り組んでいたことがあります。
ツマミと部品、ボリュームなどの取り付けに苦しんでいました。
ようやく、3個ほどの試作を持ち帰りましたが、
技術側も営業側もまだまだ入社間も無い私は両方から苛められていました。
若いときから「売られた喧嘩」と考える私は、
なんとしても実現したくて、「30代以上は口出すな」という気迫でした。
しかし、チーフに説得された生産コストで納得しました。
ガラスを使うという私の狙いが、今、私の車AMに適用されています。
なんとも、素晴らしい仕上がりであり、透明ガラスと機構とは、
透明ガラスの底にはエンブレムロゴが入っていて、
「そうか、ここまでの仕上げが出来るんだ」と思い、
この製造方法を聞くと、これは宝石加工メーカーに別注らしいのです。
その他のキーホルダーや、ジッポーライターのエンブレムも
すべてそのメーカー製ならではの仕上げが出来ています。
工業デザイナーは「高級品の仕上げを知らないから、
覚えてきなさい」と、上司に言われて、
銀座の和光に連日通ったことがあります。
そこでは、若者などがいる場所ではないために、
支配人に別室に呼ばれましたが、事情を話すと、
お店の方々に命令していただき、白い手袋をはめて、
高級時計やライター、そして宝飾品を実物で確かめました。
その支配人は、私のもう一人の師匠だったと思っています。
*『高級店での思い出・銀座で学ぶ』
*『インターラクションデザインの基本は可変抵抗器と指先』
*『物欲によるモノの美と美あるコトへの自分』
*『SZ-1000・私のオーディオ最終作だから』
*『万年筆メインテナンスから見えている現実』
Tags: 30代, AM, アンプ, エンブレム, オーディオ, ガラス, キーホルダー, ジッポー, ジッポウライター, チーフ, ツマミ, デザイン, デザイン室, ボリューム, メーカー, メーカー製, ライター, ロゴ, 上司, 両方, 事情, 仕上がり, 仕上げ, 入社, 別室, 別注, 加工メーカー, 取り付け, 命令, 和光, 喧嘩, 営業, 営業側, 場所, 売られた喧嘩, 宝石, 宝飾品, 実物, 実現, 工場, 工業デザイナー, 師匠, 底, 後輩, 懸命, 手袋, 技術, 技術側, 持ち帰り, 支配人, 時代, 時計, 機構, 気迫, 狙い, 現場, 生産コスト, 納得, 素晴らしい, 素材, 苛め, 若いとき, 若き日, 若者, 製造方法, 設計, 試作, 試行, 説得, 車, 透明, 透明ガラス, 適用, 部品, 銀座, 間も無い, 高級, 高級品, 高級時計
Posted in ConsilienceDesign, 企望を「までい」具現へ, 危機解決をめざすデザイン実務
目次を見る