11月 28th, 2012 Posted 12:00 AM
24年前のプロジェクトは、
この画面から始まりました。
当時はスライドでした。Musical chairs=椅子取りゲームです。
つまり、椅子はいくつもありますが、自分が座るべき椅子を明確に定め、
そして、自分が座った椅子にスポットライトが当たるのです。
これは、いまなおマーケティングをゲーム化したとき、
「時代が、社会が、注目したモノづくり」です。
しかし、もはや、
「モノ(商品)づくり」+「コト(情報)づくり」が必要であり、
これだけでも産業経済を活性化して、
理想的で確約された日常生活を存続させていくことは不可能です。
24年前に、このMusical chairsをスライドで見せて、
製品開発に入りました。
しかし、商品化まではたどり着くことはできませんでした。
それは、私の大きな悔恨になっていますが、
再度、私にその主導役が回ってきました。
今、このMusical chairsは相変わらず、世界の経済活動の根本的原則です。
そして、注目されてこの椅子取りゲームの勝者は
その性質や存在感の変異が求められているのです。
いつまでも一つの椅子に座り続けられるわけにはいかないのです。
椅子の持ち主になり、なおかつ、注目されない限り、
社会的な存在性を失います。
40余年もデザイナーであると、
まるで予言者のごとく見えて来るものがあります。
たとえば、この企業名ではダメだとか、
商品名が時代遅れだとか、
パッケージがダサいとか、
とどのつまりは、経営者がダメだ!とかが見えてきます。
Musical chairsを考えれば、自ずとわかることですが、
椅子取りゲームの音楽が始まります。
リズミカルで、軽快で、それだけに、
急停止するだけの即応性が必要です。
リズミカルであるというのは、
時代性の流れに身を任せることが出来るのです。
急停止する即応性は、
経営センスにいつでも、「軽やかな信念」が必要です。
「軽やかな信念」はどうすれば鍛えることができるのでしょうか?
私は自分の生涯をかけて
この「軽やかな信念」の鍛錬をしてきたと思っています。
だから、「軽やかな信念の無い」リーダーには
牙を剥くことにしてきたことも事実です。
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Posted in 企望を「までい」具現へ, 祈望から企望へ
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2月 15th, 2011 Posted 12:00 AM
何が「企業」か。
営為組織をなぜ「企業」というのでしょうか。
「企」とは、つま先立ちしている形象。
「業」はぎざぎざやでこぼこであり、困難さや苦労を象形しています。
合わせて、苦労を超えて善の奉仕仕事という意味にまで昇華されています。
まさに人の「業」という報いを生じる基となる善悪までの意味(仏教用語)があります。
ブランドブーム、ブランドデザインブームはまったく軽薄で安易な流行でした。
ただ「儲けたい」という経営手法でしかありませんでした。
「信用される者」=儲のはずが、つま先だって、転んだ企業が増えました。
しかも、不景気脱出の手法というノウハウ本やブランドプランナーなどまで出現しました。
私は、企業はその成り立ちからのC.I.から企業ブランドが成立するという論理と経験値があります。
たとえば、企業名の成り立ちには、次のような分類が可能です。
● 創立者や創業地場からの名辞
● 企業内容や企業理念からの統語的や略語的な伝達名辞
● 商品名をそのまま企業名への名辞
私の名前はKAWASAKIゆえに、海外での日本製を表現する認知度があります。
私のメガネが話題になったとき、川崎重工の製品と報道されたことまであるほどです。
ある著名な創立者が、最も失敗したのは「自分の名前を企業名」にしたという話もあります。
しかし、日本では当然ながら創立者名の大企業が多く、
それが日本製であることを明示しているのは蓄積されてきたブランド価値と言ってもいいでしょう。
ただし、信用・信頼を失った場合には企業存続まで危機になります。
私の経験値では、ずばり商品名が企業名というのが「ブランド認知」は確実度を持っています。
したがって、ブランドブームを煽動する評論家はこのことを主張していますが根本は違っています。
社名を上記のように三つに分類しても、
すべての共通項は、「企業」ということばに集約されています。
理念あっての企業
それはなぜつま立ちして過去・現実・未来まで見ようとする組織だろうかということがあります。
そして、人間の営為の根本にある「業」=欲望の善悪判断です。
この二つを「理念」として整理し共有する組織こそ企業であり、
その識別が「ブランド」に他なりません。
そして、その識別は「何をその企業が社会に対して果敢」であるのだろうか、その評判です。
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Posted in 070 「企業C.I.とブランド」, 資本主義から逃走せよ!
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4月 30th, 2010 Posted 12:01 AM
Identification
バブル時期に、C.I.ブームが起こりました。
C.I.=Corporate Identificationの流行でした。
当時、私はふるさと福井で活動をしていました。
そのブームは、「企業イメージアップ」ということで、
企業名の変更や企業マーク・ロゴのデザイン変更や刷新を図り、
名刺や社屋までの視覚的デザイン印象を一新するという流行でした。
北陸の企業にもそのC.I.ブームが来ていました。
毎月、売り込みが10件以上あるという銀行から相談を受けました。
その売り込みはほとんどが広告代理店が中心の、いわば、
企業広告手法だったのです。それは大きな誤解でした。
無論、私はその導入以前の問題点を指摘しました。
そして、改めて「Identity」・「Identification」をまとめ直しました。
エリクソン
基本に選んだのは、E.H.エリクソンでした。
彼の「自己同一性」が自分のC.I.デザインをやる上での
基本的な思考を支えてくるました。
特に、福井のTV放送局は、福井放送FBCと福井テレビftvでした。
ftvは開局時、大学1年の時に、ロゴタイプで私のデザインが選ばれていました。
今は変更されています。
福井放送は福井時代にロゴタイプをやり直して、今も使われています。
そして、当時は福井放送に関わりました。
TVとラジオの放送をじっくりと見直す経験ができました。
マクルーハン
H.M.マクルーハンがラジオについて語っている一説は今も当てはまります。
「ラジオはホットメディア」という指摘です。
つまり、マスメディアでもラジオ放送は、
一方的ながら聴取者からのはがきでの双方向性を
DJスタイルで確立してきたわけです。
それは、ラジオのIdentificationはTVとはまるで異なっていたということです。
私はMedia Integrationの基盤にIdentificationとの連動性は不可欠です。
だから、メディアとしてのラジオ番組のコンテンツは音のコンテキストなのです。
コンテキストはタイムラインで聴取するということが、
基本=Identification要因なのでしょう。
今、Ustreamの面白さは、タイムラインでのつぶやきという双方向性があるからです。
デジタルTVのリモコンには、カラーボタン(青・赤・緑・黄)があります。
自分もデザインしていますが、
この機能を運用したTVは、決して「ホットメディア」どころか、
死んでいると言っていいでしょう。
このリモコンのカラーボタンを使用するTV番組など皆無です。
IntegrationとIdentificationが、
密接に連動していることに気づいていないTVメディア、
そのメディア企業価値観に「多様性はやはり皆無」なのです。
IntegrationとIdentificationは連動しています。
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Posted in 025「Media Integration」, 資本主義から逃走せよ!
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