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「身障者・差別用語タイトルの絵画」


   


     1月 21st, 2012  Posted 12:00 AM

イタリアではルネサンス期の頃、
フランドル地域(現在のベルギーとオランダ)に一人の画家がいました。
ピーテル・ブリューゲルです。
私は彼に特別の感慨がある画家です。
決定的には、カナダのトロントのオンタリオ美術館で出逢いました。
ここにはブリューゲルの小作品があり、
彼が当時の身障者たちを詳細に描いていることを知りました。
以来、ブリューゲルを徹底的に追いかけました。
一般的には「農民の生活」と「キリスト教の訓話」を描いていますが、
彼の絵にはどこかに必ず身障者が描かれています。
1568年制作といわれるこの絵画も題名は「足萎え人」とかの名辞ですが、
本当は「○○○たち」という差別用語が本来の翻訳題名でした。
私は私自身を「○○○」と自称することには、
言葉の文化があるからと思ってますが
今はそのような用語は使えません。
身障者を名指し的あるいは集団を
社会的な差別用語で呼ぶことは駄目かもしれません。
しかし当然、日本でも紹介されたこのような絵画の翻訳語が、
今は差別用語だから変更するということなどは、
なんだか平準化するだけの制度でしかないと私は指摘しておきます。
私はある団体と徹底的に闘ったことがあります。
相手方が私の情報量を公開するとのことで引き下がりました。
ともかく、この絵画はまさしくこの時代の写真だったと、
とらえても構わないでしょう。
当時、戦争、さらにこの地方は水が良くなくてこうした身障者は、
すぐに足が切断される医療しか無かったことを伝えています。
私が、「哀しみにデザイン」という自分の車椅子デザインのために、
ブリューゲルの絵から学んだことはいっぱいありました。
最近、自分が学んできた絵画や音楽を
なんとか書き残したいと思うことしばしばです。

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