それだけに記憶と制御を、
効率や合理性を、
経済性で決定評価する
限界のなかで
様式化したモノでしかない。

なぜなら、
これまでのコンピュータは、
人間の体験を 、
わずかに情報化して
蓄積させた記憶と、
そのデータベースを
背景にした
制御の機能化を
形式化した経過の
産物でしかなかった。

すなわち、
言語機能の再定義を
包含させる人間の能力、
言い替えるなら、
知性の進化を
歴史的に見つめ直すことと
未来に向って知性を
育成させる手法の開発、
そうした意欲を
喚起させることである。

問題は、
止揚のベクトルの作用空間、
その設定ではないだろうか。

したがって、
コンピュータ技術に対する
楽観的理想論と
悲観的現実論を
止揚させるチャンスが
大きいと判断できる。

が、
現在はまだこの技術に
相当の知恵を
差し向けることが
可能である。

この技術に、
今後の世界観が
ゆだねられることは
歴然となってしまった。

人間と機械系に
「言語」を
介在させる技術が
コンピューティング
テクノロジーである。

基層としてのデザインこそ、
未知の記憶への
創造にちがいない。

それは、
時代が形象化する
プライミングイフェクトとして
消費の波に
風化することのない、
歴然とした時代の
形見となると考える。