kazuo kawasaki's official blog

Posts Tagged ‘キーボード’


「知財権・意匠権改変の対象となった商品開発」


   


     11月 25th, 2011  Posted 12:00 AM

一枚の鏡にすぎない存在。
私が新しいキーボードとして商品化しました。
名称は「COOL LEAF」。
米国での商標権では、これだけが認められました。
商標登録直後に、日産から「LEAF」という車種の発表、
これにはやはりという思いとやられたという思いがありました。
狙っていたのは「SMART LEAF」でしたが、
SMARTはあらゆる分野での流行的な冠詞的表現になっています。
さて、この商品開発には大きな三つの背景意図がありました。
まず企業戦略としての「ビジネス・デザインモデル」という思想。
素材開発と実装技術での新たな製品化と商品化。
既存のキーボードの徹底的な革新でした。
そしてデザイン上の問題では「意匠権の確立」が可能かどうか。
冒頭に記したように、「一枚の鏡」にすぎません。
しかし、荷重センサーと静電センサーにより、
仕組まれたLEDでキーボード表示文字が発光します。
したがって既存の意匠権によって、文様や表示が、
形態化されているかという審査に対応可能かという問題です。
しかし
これは特許庁の意匠権が知財権を進化させていく基本に合致しました。
よって、知財権の中での今後の意匠権、その代表例になりました。
特許庁がこれからの知財権を講習するときの三つの例の一つです。
意匠権確立になりましたが、
クライアントであるメーカーは、5人の弁理士によって登録されました。
これは私のデザイナー人生でも最初のことでした。
それでも、
意匠権を中心とした権利獲得範囲は狭いという意見も残りました。
このキーボードが一般化するまで、まだ多少の時間は必要でしょう。
けれども現在のキーボードは、
清掃後の便座上のバクテリアが5倍いると言われます。
こうした不潔性の解消には平板状がキーボードになることは明らかです。
まだMac対応製品が商品化されていませんが、
これが普及し出せば、キー入力ディバイスは平板になるはずです。
そして、私が問題と考えるのは、
革新的な実装=Configuration Layoutと、
新素材=この鏡面はナノテクでの2000枚のPET素材積層です。
こうした実装と新素材は、
必ず「かたち」での性能と機能を一新します。
「かたち」の一新こそ、デザインによる革新です。
この場合の知財権としての意匠権をも変革することが、
これからのデザインのあり方の大きな一つだと思っています。

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「ショックドクトリンを日本が一新」


   


     5月 11th, 2011  Posted 12:00 AM

私デザインの商品化は今年です。
昨年、製品開発をしてきたモノの商品化。
まず、スポーツ用サングラス。
これには大きな目論見がありました。
3プライスビジネスモデルでの
メガネフレーム販売ショップに向けてある狙いがありました。
メガネフレームデザインはすでに25年以上関わってきました。
この領域マーケットとはまったく異なったユーザー相手でした。
私にとって、競合というより競争相手は、
世界的に勝負してきたのは海外4社しかありません。
それ以外の商品はメガネフレームとは認めること不可能です。
改めて3プライスビジネスモデルマーケットのフレームは、
商品デザインだけであり、フィット性能は無残なモノばかりです。
顔面や耳殻周辺とのフィット感が皆無だと判断してきました。
だから、メガネフレームの二極化している市場をさらに分離し、
なおかつ性能と機能の統合感を創り出したいと思ってきました。
しかし、まるでメガネ業界と言っても市場特性は別物でした。
それは想像していたことでしたが、
これはBOP-Businessへ展開していくことを目指しています。
すでにこれを目指したレンズやフレーム製品が登場してますが、
私も開発に関わってきましたがまったく納得出来ないモノです。
さらに新たなメガネ性能を、素材やレンズから解放し大革新です。
メガネフレーム機能のDesign by Japanを目指しています。
Made in Japanを変革する新たな産業姿勢だと確信しています。
すでに、「日本のモノづくり」=Made in Japanを
私は Business Design Modelにしていきたいと考えてきました。
その代表として、素材開発・実装開発してきたキーボード、
このアイテム分野でも今年は試すことができそうです。
製品開発からやっと商品発売されますが、世界市場相手です。
そして決定的になってきたことは、「ショックドクトリン」は、
まさしく「災害資本主義」に向かっているようですが、
私の意図、目標、目的は、ポスト資本主義市場へのデザインです。
日本の復興政策には、日本デザインドクトリンがあります。

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5月4日Staff Blog


   


     5月 4th, 2011  Posted 10:00 AM

5月4日

iPad用にキーボードを
セレクトしているのは、
折畳み式のREUDOと、
タッチパッド付Riitek Rii 。
移動に合わせて使い分けている
BOSS(川崎和男, Kazuo KAWASAKI)

キーボードと言えば、ようやく発売
となりましたCOOL LEAFも、ぜひ
チェックください。こちらです。


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『資本主義からの逃走』
「 Media Integration・形式のデザインは内容を一新・10」


   


     5月 2nd, 2010  Posted 12:01 AM

形式
私は特に「形式」に焦点をあててMedia Integrationを考えてきました。
「形式」ということは、
それこそアリストテレスからカントにまでもどって、ということになります。
しかし、私はデザイナーとして、
とりあえずは、
「形式のかたち」、あるいは「かたちの形式」として考えます。
しかも、この二通りをMediaの統一統合性に、
日常的なデザイン活動の下敷きにしています。
この下敷きの上の紙にスケッチを描いてると想像してください。
「形式のかたち」も「かたちの形式」も、
いづれも、かたちを別称していくことにします。
私はとりあえず、次の呼び方を与えておきます。

●形式
●形相
●形体
●形態
●形骸
●形容

です。
それは、具体的な製品それぞれにこれらの言葉を与えていくと、
私には観えてくることがあるのです。

かたちは「内容」=容はかたち
それは、総称する「かたち」には、
こうした言葉に回帰することが「内容」になっていることです。
デザインという営為は、
まさしく、この回帰した内容を外観化しているのでしょう。
式=識・相=総・体=対・態=替・骸=概・容=様なりです。
言葉あそびだと一括されそうですが、
もし、感覚的に一瞥で外観を捉えたときの印象は、
この位相に当てはまっているでしょう。
まさしく、
Media=Tool・Media?Toolのかたちが統合化されるのは、
「かたち」が「内容」をすでに決定しているのではないかと思うからです。
最近作であるCOOL LEAFは、
形式の古典的な解釈・アリストテレスである、
質料=materiaと形式=formaに回帰した、
「キーボード」という形式と内容をIntegrationさせたモノでした。


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