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『1949.2.26日から生きている=死んでいく私』


   


     2月 26th, 2015  Posted 12:00 AM

私が交通被災に遭って車イス生活になったのが、28歳の時でした。
半年、救急病院で手術をし、転院してリハビリを受けました。
その病院で、統計データを見せた担当医は、私に、
「データ上では、確実に、40歳までが君の寿命」と言われました。
(こんなことを患者に伝える、お前はバカか!・・・)
それなら、いち早くこの病院を出ようと、
たとえ熱があっても体温計をゴマかしてリハビリ訓練をしました。
私の予測道理に米国のベトナム戦争傷兵脊髄損傷者の訓練で、
半年でリハビリ病院を出て、赤坂でデザインスタジオを開設、
しかし、父の命令で福井に帰り、40歳までをと・・・
気づいたら40歳になり、運良く毎日デザイン賞を受賞していました。
(あの嘘つきドクター!)と思っているどころか、
47歳で逝ってしまった母を考えて、47歳で大学人になりました。
2049年には100歳ですが、2050年以後の予測までを読んでいます。
66歳になってしまった私ですが、
やり残していることは、まず、デザイナーとしてやり遂げたい、
したがって、大阪大学を退官時の作品集「川崎和男Design」を出版。
出版社には、とんでもない、もう一冊作品集を出すと言っています。
結局、大阪大学大学院医学系研究科に転籍して、
今春からは正式に「コンシリエンスデザイン寄附講座」を新設です。
3.11の復興、範原発(脱原発は論理・言語論としても間違い)、
南海トラフ対策、そして2020年の東京オリンピックは観たい、
これが生きている=死んでいく私のとりあえず2050年までの計画です。
生まれて生きていくのは死んでいくことを明確に認識しています。
66歳ゆえに時間の体感経過速度はあっというほど光陰矢のごとし、
当然です。
66歳ともなれば、一年は66分の一で過ぎ去ります。
恩師は93歳で逝かれました。100歳を約束しました。
真正面で死を見つめて、それも3度も観てきた経験がありますが、
これから66分の一で過ぎ去る一年間にやれるだけやるだけです。

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