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Posts Tagged ‘観念化’


『資本主義からの逃走』
「日本語の曖昧さを観念化と概念化で見定める」


   


     6月 2nd, 2010  Posted 1:43 AM

概念と観念
私は「情報」や「環境」という現代最も重要なキーワード、
その曖昧さを再検証すべきと主張しています。
その再検証によって、
観念化と概念化を明確にすることができると判断するからです。
では、
概念化と観念化についてもその差異性と同意性を確かめておきます。
これも英語訳で取り囲んでみると、
差異性と同意性が分かります。

● 概念=(concept, idea, notion)
● 観念=(idea, concept, sense)

同意性は、concept, idea
差異性は、概念のnotionと観念のsenseだということです。
そこで、キーワードそれぞれについて、
次の差異性で検分していくことができるものと考えます。

■ 概念的にとらえるには、notion=意図・理解・見解
■ 観念的にとらえるには、sense=思慮・分別・感覚

さて、
こうした差異性を踏まえてキーワードを取り囲んで熟考します。
そうすれば、意味性の深度が必要だということに気づくはずです。
私はデザインをする対象に対して、
簡単に「コンセプト」立案と言う場合には、
すでに「コンセプト」=概念に直結している単純性に持ち込むことは、
デザイン実務、特にデザイン造形を狂わせるものと考えてきました。
しかも、すでに「常識語」であり、なんら検証しないままの
日本語そのものを再検証すべきだと提案しておきます。


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『資本主義からの逃走』
「日本語が曖昧になって現代認識の観念化を誤るかもしれない」


   


     5月 31st, 2010  Posted 7:17 PM

曖昧さ検証へ
私は次の言葉も、「情報」のように曖昧にしていると考えてきました。
福祉
機械
環境
人間
病院
医療
科学
しかもこうした言葉は、「現代」・「現代の問題」を抱え込んでいますから、
大学や行政でも、とても重要視される言葉です。
にもかかわらず、私は、こうした言葉が曖昧になってきたのは、
おそらく三つの理由があったのではないだろうかと推測しています。

■ まず、国際的に「英語」表記が拡大し、
 グローバル用語と日本語との対照訳語、その意味性に距離観がある。
 しかし、その検証を放任している。

■ すでに日本語として確立している言葉だけに、
 現代的意味性がどれほど付加しようと、
 こうした現代性を引き出してまで検証はしない。

■ 既知の意味性、その認識がすでに常識であるために、
 最も通用する、という大錯覚があるにもかかわらず、
 ラングでありパロールとして社会的、絶対的な信用語としている。

私は、すでに日本語として既知認識となっているこうした「言葉」こそ、
その意味性には慎重でなければならないと考えてきました。
特に、現代問題の核心となっている「言葉」は、まず概念よりも観念に直結しています。
したがって、デザインワークの前提には、
「コンセプトワーク」・「コンセプトメーキング」という段階があります。
あくまでも「コンセプト」ですが、
これは必ずしも「概念」で捉えるだけでは不十分です。
私は、「コンセプト」は日本語になっていると思います。
Conceptとコンセプトには距離観があります。だから「概念」より「観念」です。
コンセプトには「概念+観念+問題意識」が不可欠だと考えます。

「環境」という言葉を事例に
たとえば、『環境』という現代、最重要な言葉においても、
「環境=Envilonment」というわけにはいきません。
それは「環境」という言葉には、
日本語になるまで中国からの連綿とした歴史があります。
なぜなら、東洋では「元史・余闕伝」から周囲論という意味、この言葉から始まります。
そして西洋ではヒポクラテスの時代に、
「空気・水・土地」から生態論へ移行して意味の集約に入ります。
この二つの文脈から、「環境=Envilonment」この等式には無理があるようです。

曖昧さの利点と欠点
結局、現代問題の核心となる「日本語」、
そして国際的な英語の訳語としての隔たりと
漢字での表記意味の正確さを対照化するべきと考えます。
そこで、私はこれを「近さの概念」=トポロジー的概念として捉え直す、
その数学的手法も熟考方法になると確信してきました。
その具現化の応用も適用し、評価を受けてきました。
あらためて、日本語の曖昧さの利点と欠点に、
実は「観念」から「概念」
そしてコンセプト・Conceptの文脈があると結論化しています。


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