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『資本主義からの逃走』
      「情報のトポロジーへ・1」  


   


     9月 24th, 2010  Posted 12:00 AM

トポロジーからの造形発想
「トポロジー」という言葉は、本来の数学術語から、
レトリックとして、意味の拡張があります。
それは、現代社会・現代時代、情報化の根幹に関わっていると私は判断しています。
高校時代に出会った言葉にいまなおとらわれている次第です。
私が大学人の道に入っていっていくとき、恩師と相談した要の用語でした。
いくつかの理由がありますが、代表的には次のようなきっかけでした。
■ プリンストン大とALIAS社で開発されていた光造形システムに出会ったこと
■ 光造形で点・線・面の数学的定義が特に造形思考が大転換という直感・これは現実になりました。
■ デザインもトポロジーのように意味の拡大や拡張していくという平行例示となる。
■これこそ、社会的学識・知識・意識への学際的な社会的職能性を変革すること、これも現実化。
などなどです。以上の例示は私だけのデザイン作品にとどまっていません。
受け止められる才能や資質、特にセンスは限定されています。
大学人になることを後押ししていただいた
哲学者中村雄二郎先生に示唆されたこととが根本にあります。
それは、学際化を臨床的、つまり学際性を最も端的に表すデザインこそ、
情報とトポロジーの接合部があるかもしれない、ということでした。
具体的に見つかったのは、「人工臓器・原子力エネルギー・ロボット」であり、
現在はその統合的・根源的なコンピューターとロボティックス医療機器です。
情報とトポロジーの学際思考の具現化
そして、不思議なことは、「十牛図」に出会いました。
これが今私に、「情報とトポロジー」を結び付けようとしてくれています。
昨日、舞踊家・西川千麗さんと京都大学名誉教授・上田閑照先生と対談することができました。
対談後に、「情報とトポロジー」は、さらに私の中で強力に結びつきました。
私のトポロジー思考のデザイン化は、
海外でいわば応用というより「オーガニック空間論」とかで、模倣されています。
これはあまりに大きな誤解があるために、米仏中心に活動を開始しています。
これは情報とトポロジーが遮断されたデザイナー思考に偏向し過ぎているからでしょう。
私は、格別に「情報としてのトポロジー」と「トポロジーとしての情報」、
この四句分別は昨夜、上田先生に講演控え室で個人教授していただきました。
なぜ、「色即是空」があり、「空即是色」、
さらには「身心脱落」があり「脱落身心」があるかという、現成公案手法でした。
私は、「トポロジー」が歴史的には、
無論、数学的発想だったことが形態に連合していたことに最も興味があります。
しかし以後、社会学などにこの術語の引用や転用が起こり、意味が拡張しました。
この拡張化に心惹かれることはなく、いわば数学的な発想が形態化していたことです。
数学がコンピューター運用、つまり情報学での数学解析が再構造化されてきたコンテクストから、
私は、光造形システムで、「トポロジーのような形態」造形を試みてきました。
これは明らかに、これからの「情報」が「トポロジー」なる数学思考そのものを、
学際的に、さらに進化を形態的、形態論に新たな核心をする証左になるものと私は断言できます。
しかも、この「情報とトポロジー」は具現化されていくことが次第に明確になってきました。
象徴的には、「エネルギー思考」や「情報伝達手法」の計画がすでに手元に届いています。


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