12月 28th, 2018 Posted 12:00 AM
私が東京で独立後、身体を壊してふるさと福井に戻ったのは、
昭和56年の豪雪でした。
まだ30歳であり、ふるさと福井から再度のスタートでした。
その時、私は手紙を筆で雁皮紙に書いていました。
仕事など何にも無いふるさとで、春になるのを待ちながら。
そんなときに、福井県庁で小松芳香教授とお目にかかり、
「金沢美大で工業デザインを学びました、
今後、伝統工芸をデザインしたいんです」と伝えました。
教授は、「君は古今和歌集と新古今和歌集を読んだかね」、
「いいかい、漆はこうなるんだ・・・」とかそんな話を延々と聞きました。
その時の会話で朱印と白印についても話題がおよびました。
私は学生の頃、主任教授であった米田教授の手伝いで自宅に伺い、
先生の描いた色紙に落款を押していました。
この落款を押す作業から多くのことを学んでいたのです。
私はそんな色んな思い出もあり、何度か落款を手に入れています。
中国での、ラピスラズリでの白印と朱印の落款はとりわけお気に入りです。
そして、今も手紙は筆で奉書紙に書くことも多く、
署名の終わりには
白印と朱印を押して締めくくります。
私の没後には、絶対に高額になると言えば、ワイフに笑われます。
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9月 4th, 2016 Posted 12:00 AM
車イスの身体になり、
父からの要望と、すでに東京で体調が最悪で、
福井にUターンしました。 一年ほどの療養から、
自分は福井県下の伝統工芸にインダストリアルデザイン、
その導入を目指している時に、美大の教授であった故・小松芳光先生と
偶然にお目にかかりました。その時に、先生に質問をしました。
「先生、伝統工芸にデザイン導入をしたいのですが?」、
「それなら、君は古今和歌集と新古今和歌集から
もう一度マルセルデュシャンまでをやり直しなさい」と指示を受け、
(古今和歌集?新古今?マルセルデュシャン?)
(何だ?それ?)でしたが、
「素焼きで杯をつくるだろう、それを割ると破片が出来る」
(んーーー?)「まさに、マルセルデュシャンだね」(?)
「その破片に漆を塗って、それを硯にして書をしたためる」
このような指示を受け、ともかく古今集、新古今から
後拾遺和歌集に出逢ったのです。
その残されていた書の文字は判読が出来て「美しい書体」でした。
それが自分で探していた書体で藤原行成でした。
彼の書体では、ウ冠、辶、氵、にんべん、扌、などの書体に
自分はこれを臨書したいと思っています。
藤原行政が生きた時代は平安時代であり、そんな時期の書体を
「美しい」と感じ取ることができるというのは、
まず、これを感得出来る幸運さと
書体部位に潜んでいる漢字形態=漢字部位の美しさを
自分デザインの部位、「寸は尺よりも長し」を生涯携える
表現者として、大切に大事にしたいと思っています。
小松芳光先生からの指示が今では自分に染み渡っています。
* 『花嫁と独身者たちへのデジタルアッサンブラージュ』
* 『伝統工芸産地を補助金漬けから開放し法律の改正が必要』
* 「生涯最も使うアルファベット『K』」
* 「ヘルベチカは文字の結論になっている」
* 「六古窯・越前焼ー若い才能が復元から再興を始めだした」
Tags: Uターン, インダストリアルデザイン, ウ冠、辶、氵、にんべん、扌、, マルセルデュシャン, 伝統工芸, 体調, 先生, 古今和歌集, 寸は尺よりも長し, 導入, 小松芳光, 平安時代, 拾遺和歌集, 指示, 新古今和歌集, 書体, 最悪, 杯, 漆, 漢字形態, 漢字部位, 生涯, 療養, 破片, 福井, 素焼き, 美しい, 美しい書体, 美大, 藤原行成, 車イス, 部位
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