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『カラーバーが性能表示を明示している』


   


     12月 6th, 2014  Posted 12:00 AM

電気に関して最も初期に知識化するのは、二つの法則です。
電荷の法則である、オームの法則と、
磁荷の法則、クーロンの法則があり、
多分、そのことはすぐに忘れられてしまうのですが教わります。
私はオーディオをデザイナー職能の対象にしていたために、
この二つの法則はいつでも側にある気がしています。
電子部品は、ほとんどがアノニマスデザインですが、
なかなか興味深いモノが沢山あります。
いわゆる抵抗器というのは電流と電圧を制御する部品にすぎませんが
この部品は存在が美しいモノだと思っています。
オーディオ工場に駐在することが正当だと思って社会人デザイナーを
スタートさせた私は、電子部品すべてに取り囲まれていました。
そして、最も驚いたことは、回路図を簡単に書き上げて、
そのワーキングサンプルを作成する現場では、
抵抗器にあるカラーバーで、その抵抗値を諳んじている人が多く、
しかも、回路実装での、分圧や電流制御を簡単に決定する
そんなエンジニアたちと仕事をすることができたことです。
美大卒の私が、回路図を覚えることができたのは、
こうしたエンジニアたちが、私がほしいという電子回路を、
それも簡単に造ってもらうことができたからです。
たとえば、ヘッドホンの自重と側圧=両耳を押す測定器や、
両耳の感応測定器などは、自分仕様を造ってもらっていました。
ともかく、そんなときに彼らは抵抗器のカラーバーを
見るだけで、抵抗値は分別し、分圧や電流値を決定していました。
カラーバー表現の有効性を目の前で覚えることができたのです。
この小さな抵抗器にはカラーバーが入っているだけですが、
これは装飾されたパターンでは無くて、明確な表示ですから、
デザインされているということです。
そういう意味では、アノニマスデザインの一つだと言えるでしょう。


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