『鏡映は冥府に降りていることゆえに「何がデザイン?」』
4月 14th, 2016 Posted 12:00 AM
「鏡の背後には冥府への階段がある。」by 宮川淳
自分はこのフレーズを美大生の時に読んで以来、
それが現代美術へのひとつの大きな入り口になっています。
彼のデビュー作であった「アンフォルメル以後」は
今なお自分のアートからデザインに向かう姿勢の一つです。
まず、「芸術とは何か」という問いかけのその結語は、
この質問は、ただ、表現の再生産でしかなく、
「何が芸術か」という結語から、
彼はあくまでもデザインへの懐疑へ。
自分は、「何がデザインか」を常に問いかけ続けてきました。
しかし、未だにデザインは大きな懐疑=問題解決ではなくて、
「装飾」と同義だということです。
最も具体的には、オリンピックエンブレムデザインの公募や
政党マークの公募に現れています。
表現の再生産を、宮川淳は「鏡」にそのイマージュを重ねたごとく、
それこそ、ルネ・マグリットの「複製禁止」を見て、
ここに明らかな表現の再生産を破壊させられていると受け取る、
その知性がまだまだ育成されていない現実を知る必要があるはずです。
ユニバーサルデザインといえば済まされている思考、
インクルーシブデザインはエクスクルーシブの反対、
スペキュラティブデザインという問題提起での真の答え方、
全てに自分は「デザインとは何か」という、
再生産されてすまされている
「デザイン思考」の低レベルな思考停止の実際を
冷笑して見せることが出来るのです。
もし、鏡の前で自分の左手を挙げれば、
鏡映された自分は右手を挙げていることには気づきません。
だから冥府に降りる前に、「何がデザインか?」なのです。
*『鏡の背後を熟知するため、あるいは解放をめざす』
*『インクルーシブデザインの間違いを正す=KK塾』
*『表現としての美術とは?、教えられた宮川淳』
*『AとしてのB・対・BとしてのA、という連語考察』
*『AppropriationーDesignに紛れ込んできている危険性・1』
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Posted in ConsilienceDesign, 企望を「までい」具現へ, 危機解決をめざすデザイン実務
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