7月 14th, 2014 Posted 1:22 AM
昨夜は、このニュースに仰天し悲しくて泣きました。
今年に入ってこれで3人の盟友を失いました。
三人ともまだまだの年齢でしたから、ひたすら無念です。
タケフナイフビレッジを創立してきた第一世代・10人の一人です。
第二世代が20名になり「親方」と彼らは呼ばれるようになりました。
彼が癌ですでに手遅れだったという報告で、
私は、変わらずに「たかだか病になんか負けているのは駄目だ」、
「技術を継承させるにはまだまだだ、君の技術・技能を信頼してる」
これが彼に伝わったとき、親方の前で大泣きしたそうです。
「言われたら、病どころじゃないな」と言って、
毎日現場で第二世代を見まもってくれていたと聞き、
さぞかし、私はこの30年、彼らとの姿勢を変えませんでした。
そして、みんなが大阪大学の私の研究室にも来てくれて、
大学内のレストランで食事をし、彼とは冗談を言い合っていました。
(きっと、かなり辛いだろうに・・・)と思いながらも、
彼は私がいつもながら、そして第二世代にも厳しく接していました。
結局、3週間前に現場ではもう無理の体になってしまいました。
年齢は私の一つ上でしたが、
「病気と思うな、病だから、気はモノづくりに」と激励だけでした。
刃物職人ではなく「ナイフ作家」として見事に成長してくれました。
彼らしい、素晴らしいナイフを私に創ってくれました。
シースも自作するまでになってくれていましたから、
第二世代への私からのテーマ刃物を見せたかったと思います。
行きたくても行けないので、弔電と献花を送りました。
親方衆と身内だけで密葬の通夜を送り、葬式ですが、
北陸のみんなに「盛大に見送ってほしい」と伝えて、
彼には、「冥府の道、その先導役を」と役割を与えました。
盟友達が冥府の世界に逝ってしまっています。
私は無念さで、もう憚らずに泣いてしまいます。
合掌です。
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11月 23rd, 2011 Posted 12:00 AM
ポップコーンの甘い香り、
今では日本の映画館の香りになっています。
私がニューヨークの映画館で体験したとき、
この香りいっぱいに、これがアメリカ!という印象でした。
その時に観た映画がコッポラ監督「タッカー」でした。
しかもそのタッカーというのは親友デザイナーの名前であり父上でした。
1988年にTucker Viemeisterはニューヨークのデザイン団体、
弱冠40歳の議長でした。その時、この映画が封切られました。
その会議に友人として参加しました。
そしてパーティで彼の両親を紹介されました。
父上がプレストン・トマス・タッカーで、
「タッカー・トーピード 」の設計者でした。
この車が果たした役割で現代にも通じている代表例、
それは次の三つが重要なことです。
- リアエンジンというエンジンの配置。
- ディスクブレーキの採用。
- シートベルトなどの安全対策でした。
映画を観ていただければ、この自動車が消滅した理由は明らかです。
たまたま、Facebookで親友は「父の誕生日」を示しました。
ところがリツイートが多く、私もこれをシェアしました。
日本でも、「タッカー・トーピード 」ファンが多くいました。
そこで私はあえて、このブログに取り上げました。
資本主義の怖さ、社会心理の嫉妬などがこの車の誕生にあります。
そして、この車メーカーそのものが消滅してしまうのです。
おそらくこれは資本主義の悪弊が伝統になる最初の事件でしょう。
日本が再生するとするならこうした悪弊を断絶する国家になるべきです。
先般、ブータンの若き国王がわが国に期待し希望したこと、
それは資本主義の革新であり、その先導役を願ったのだと解釈します。
「タッカー・トーピード 」は消えた自動車ですが、
米国でも映画となって語り継がれていたということです。
コッポラ自身が今もこの車を所有していると聞いています。
是非とも、この映画を知らない方には観られることを薦めます。
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