『LPの音は聴覚という触覚感覚でありそのためのしつらえ』
12月 4th, 2016 Posted 12:00 AM
今、LPレコードプレーヤーが舞い戻ってきたようです。
LPレコードの見直しがブームになってきていると聞くと、
とても嬉しいことと無念なことが交差する自分です。
Aurexに必死だったまだ20代の私には、
無論Aurexのマーク・ブランドアイデンティティから、
その当時は、アンプ・スピーカーと一連すべてのデザイン担当。
その中でのLPプレーヤーでは、このSR-370です。
特に、この筐体である人造大理石は、川口工場で製造していて、
その試作を二台持って川口市から横浜の磯子工場まで、
手でぶら下げて持ち帰りましたが、途中で雨が降り、
両手への重量はもう手がしびれきってしまうほどの重さでした。
ともかく、プレーヤーは共振防止が最大の問題であり、
人造大理石での試作に試作で、やっと出来たモノを持ち帰るとき、
これだけの重量なら、もう筐体振動はゼロになったけれど、
この重さ、そして当時の給料では買えないモノを設計していました。
無論、ターンマート、アーム、ヘッドシェルはシリーズそのままは
絶対に変えてやると意気込んでいました。
今でもオークションに出てきますから、一台は所有しています。
さて、なぜLPがまたブームということでは、
正直、「そういうことではないんだがな〜」って思うこと一杯あります。
無念なことは、当時はすべてのレコードメーカーから試聴版は私宛てでした。
そして、3000枚のLPを150枚だけにしてしまったことは無念です。
最高のカートリッジは「エレクトレットコンデンサー」であり、
すでにヘッドシェルもマグネシウム合金も試作、
当然ながらリード線もすべて商品化はしていました。
アナログの音、それは聴覚への触覚感覚だということです。
つまり、指先と同じ触覚感覚が研ぎ澄まされているべきだという結論です。
* 『Beogram9000でアナログ感を鍛え直すべきか』
* 「SZ-1000・私のオーディオ最終作だから」
* 『カートリッジの性能をさらにアップさせるために』
* 『ターンテーブルマットはガラス素材にたどりついた!』
* 「カートリッジデザインのフィニッシュワーク」
Tags: Aurex, LP, LPレコードプレーヤー, SR-370, アーム, アナログ, アンプ, エレクトレットコンデンサー, オークション, カートリッジ, スピーカー, ターンマート, ブランドアイデンティティ, ヘッドシェル, マーク, マグネシウム合金, リード線, レコードメーカー, 人造大理石, 共振防止, 川口工場, 川口市, 指先, 磯子工場, 筐体, 筐体振動, 聴覚, 触覚感覚, 試聴版
Posted in ConsilienceDesign, 企望を「までい」具現へ, 祈望から企望へ
目次を見る