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『アライアンスとして語るべきアンビエント』


   


     7月 19th, 2017  Posted 12:00 AM

2010年9月だったと記憶しています。
奈良女子大学で「人間情報学会」、私は基調講演をしました。
それは当時、阪大の副学長N教授(日立出身)が提唱し始めた未来社会へ、
「アンビエント・アライアンス」を私はデザイナーの立場で、
その源流から情報空間、環境情報へのコンテクストを研究し発表しました。
ところが最近大きな見識間違いがありこれは誤解が蔓延すると危惧します。
だから少なからず、情報:当然コンピュータが介在する空間・環境には
音楽との大きな関係を私は「プロ」として記述しておきます。
何しろ、人間情報学は余りにも専門的であり、
2010年前後は、「多分、おそらく」という漠然感があっただけです。
今では、もはやマルチメディアもユビキタスも溶解し、
AI・IoT・VR・BigDataが登場。
しかし、それらの具体像でのAudio性、
Visual性はホンの一部が問題視の状態。
さらにこの分野にデザインが関与するとなれば、
現在の特に大学や大学院での教育分野ではほとんど無理だと断定します。
アンビエントというのはその源流には3人を登場させなければなりません。
エリック・サティとジョン・ケージ、
この二人にはコンピュータは無縁です。
しかし、もう一名のブライアン・イーノは、確実にコンピュータの起動音、
これに関わってきたのですから、
彼を起点として過去と現在には現代音楽家が、空間・環境・音楽が統合。
コンピュータや光:レーザー光線はクセナキスやシュトックハウゼンなど
建築空間的なイベントまでが源流です。
私自身、車椅子生活になったときに、
周囲からは思い切って一番やりたいことをと支援されたのです。
30chのプログラマブルコントローラーとスピーカーシステムまでを、
ギリシアの現代音楽祭に提示しましたが、
デザイナーであるということで、ミュージシャンと区分されたのです。
現代も見えず、まして未来は彼らになかったのでしょう。
それこそ、アンビエント・アライアンスは、
ようやくAIとIoT、VRとBigDataが見えてきたのです。
ともかく、アンビエントという言葉だけを
それもデザイン界から知識見識無しには、
決して語るべきではないのです。
なぜなら、アンビエントはアライアンスがコンテクストだからです。

* 「ビデオアート・現代音楽・オーディオの統合化をめざす」
* 「デザイン対象としての空間に出逢う」
* 「Ambient=情報空間に向かうMedia Alliance」
* 「アイドル・キャラクターのメタ・アンビエントへのコンテクスト」
* 「バーチャルアイドルが示唆している超情報化の予感」


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『資本主義からの逃走』
   「Ambient・情報空間への系譜」


   


     9月 15th, 2010  Posted 12:00 AM

無音環境
TACETという小休止という形式があります。
オーケストラ演奏での楽章演奏間で、一端休み時間を設けるという形式です。
TACETは「無音」になります。
この無音時間を4分33秒とした楽曲を提示したのがジョン・ケージ(1951発表)でした。
それは音楽シーンに無音状況=無音環境も音楽環境ではないか、
という様々な議論が開始されました。
これは日本的、禅宗思想「成すがまま」が全面的な背景だという解釈も可能です。
無音環境とは、音楽環境の音楽が、必ずしも劇場空間で演奏されるものではなくて、
あたかも休憩時にロビーやその空間と同等のものであってもかまわないという提案は
1920年には提案されていました。
「家具の音楽」がAmbient源流
「家具の音楽」(1920)とまで題名とされたエリック・サティでした。
この楽想の系譜は、やがてロックにまでつながっていきました。
ブライアン・イーノは、ずばりAmbient=音楽環境(1970)へと理論と実践曲が生まれました。
そして、現代、情報環境は音楽環境の系譜をプロットしています。
Ambientという呼称が引き継がれています。
これまで、「情報化の潮流」は、
ニューメディア・ハイパーメディア・マルチメディア・ユビキタスなどのキーワードによって、
マイルストーンが構造化されてきました。
クラウド、そしてアンビエントへの系譜が文脈化されるでしょう。
そして、問題は、アンビエントの次のキーワードが何になるかということです。
ユビキタス→クラウド→アンビエントという系譜が、
資本主義を終焉させる要因になると私は確信していますから、その次のキーワードを探します。


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