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「K7デッキのテープ配置とビートルズ」


   


     6月 7th, 2017  Posted 12:00 AM

K7というのはフランスでは、「K:カ・7:セット」テープを表します。
そして、カセットテープとビートルズの登場は同時期でした。
K7とビートルズが同一時期なことが生活での音楽シーンを変えたのです。
一般的には、カセットテープが平面から垂直に至るまでの
技術進化が困難だったことは知られていません。
私はAurexのデザイナーとしてオーディオ担当だったので、
カセットテープが垂直になるこの技術進化に、
相当に深くデザイナーとして関わっていました。
まだようやくカセットテープが斜め配置時に、
マリオベリーニのデザインでこのデッキが登場した衝撃は忘れられません。
ここまでのデザイン提案が見事に商品になりました。
もの凄く大きなショックでした。
それは当時カセットデッキでのテープを垂直にするエンジニアまでも脱帽。
その商品化はYAMAHAでした。
YAMAHAのオーディオ機器が決して売れないと言われていた木目は、
逆に大ヒットになりました。
しかし、当時若かった私ともう一人の若手エンジニアで猛反対した素材、
それはベリリウムのスピーカーコーン。
それこそ、今でも使っている馬鹿メーカーがありますが、大問題素材です。
いわゆる環境ホルモン問題を何ら解決していません。
ところでマリオベリーニのデザインは私にとっては夢の造形デザインでした。
彼のスタジオには大きな発砲フォームのモデル製作器があるとのことでした。
最近では次世代デザイナーは、彼の造形デザインを熟知していません。
これは工業デザインにとって大きな問題だと私は思っています。
いわゆるデザイン知ったかぶりする連中に分かるでしょうか?
このデザイン造形の美、造形デザインでの美です。
すなわち、造形デザイン・デザイン造形は「美しいモノ」づくりであり、
それは「コトづくり」デザインを設定するということです。
「コトのデザイン」が優れていても
モノのデザインに美しさが無ければそれはデザインとして失敗であり、
ましてデザイン受賞できるモノでは無いということです。
このK7デッキのデザインが象徴的です。

参考:Aurex 私デザインは5060

* 『K7の最高機種デザインはAurexデザインだった』
* 『ビートルズに出会った世代の幸運さ』
* 「メディアアイテムの変遷が青春時代だった」
* 「ヘッドホンにはヘッドホンアンプ必要なり」
* 『スマホは使用感だけでは技術進化は見えない』


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『オープンイヤーホンの新しいあり方は再考すべし』


   


     6月 14th, 2015  Posted 12:00 AM

正直に言うと、オーディオとデザインを比べると、
私はオーディオの方が面白いと思っているくらいですし、
もし、教育としての講義をするなら、オーディオの講義をしたいほどです。
したがって、デザイナーでオーディオ担当とか言われると、
何と言っても、
オーディオからデザインを語るべきだと主張したくなります。
ともかく、私が美大に入学したときには、
オーディオ装置などは持っていなくて、
オープンリールにデッキとヘッドホンで、
それなりのHi-Fiを楽しんでいました。
美大卒で主任教授に言われるままというか、
当時は、教授指定の企業に就職。
行きたく無いと言えば「卒業はさせない」と言われる始末でしたが、
私が東芝でAurex担当になれたのは、
教授は私の未来まで見通しておられたのでしょう。
自分が大学人になって、
よく分かるのは本人以上に才能を見抜いていることです。
東芝で、空間音場と局部音場は、徹底的に仕込まれたと思っています。
医学博士で本来なら医師なのに、総研のオーディオ研究部隊を率いていた、
K氏には、クラシックでしかも楽譜で
特にピアノソナタで音響を叩き込まれました。
当時、ロックだビートルズだなどと言おうものなら、
怒鳴られたものでした。
「まず、ピアノ曲で音を覚えろ」と言われ続けましたが、
それは正解だったと思っています。
私の局部音場論は、電磁波空間と聴覚を
再検討させられたULTRASONEですっかり変わりました。
丁度、これからの季節は、
オープンエアーでBluetoothのイヤーホンをと、
私はワイフにも使わせたくて、選びぬいていました。
これはほとんど出張中、移動用で車中や機中で使うためのものです。
しかし局部音場、つまり、耳へのカナル型での聴覚と電磁波の関係は、
これからもっともっと研究を進めるべきことと思います。
私が局部音場に拘っていた当時は、
KOSSやSENNHEISERは一つの大きな手本でした。
ヘッドホンのデザインでは、モノの自重と側圧、
そして頭部や顔面装着性を学び直しました。
この経験が眼鏡フレームのデザインその基礎になっていると思っています。
デザイナーとして、
私は最初にオーディオを専門にデザイン設計出来たことは幸運でした。
なんと言っても、オーディオは私の自宅で、
最も考えた空間でなければならいというほど、
私には必須であり、現在のTV環境は7.1ch、
車を選ぶにあたっても、最高の音響システムであり、
今は、電磁波空間と聴覚の再考動機を与えてくれた、ULTRASONEと
このオープンイヤーであっても、音質を聴き比べてしまいます。
最近、ヘッドホンスタイルを見ますが、音質はもっと真剣に聴くためには、
できる限り、最高のヘッドホンを選んでもらいたいと思います。

「ヘッドホンにはヘッドホンアンプ必要なり」


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