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「プラチナ釉薬とセラミックスをデザイン主導」


   


     3月 17th, 2012  Posted 12:00 AM

2050年から地球環境が怪しいと気づいていた企業。
20世紀末にそのことに懸命だったのが、エルメスでした。
それはエルメス本来の皮革製品開発が困難になると予想していたようです。
したがって、この企業は画然としたブランド企業ながら、
環境ビジネスへのベンチャー企業投資や特許申請は大変なものでした。
それは陶磁器にも表れていました。
陶磁器は本来はどんな形態でも造り出せる粘土です。
しかし、セラミックスはこの粘土をアルミナにして
粘土性能を否定した新技術・未来技術です。
これに日本各地の陶磁器産地は注視すべきだと私は考えてきました。
ただし、彼らは装飾絵柄にこの材料を使っていました。
エルメスには、独自の模様=パターンがあります。
「シェーヌダンクル」=錨の鎖というパターンであり、
商品アイテムではブレスレット・ネクタイなど、
いわばブランド表現を代弁する代表的なパターンになっています。
そして、エルメスの陶磁器で注目したのは
プラチナ釉薬によるこのパターンでした。
私の狙いは、表面処理としてプラチナの鏡面光沢を使えないだろうか、
というテーマ設定でした。
私は、最も先鋭的な陶磁器製品開発は
エルメスではないかと常に見つめてきました。
それはプラチナよりも、
青の至って陶磁器の歴史性では当たり前のモノが
昨年進化して商品化されました。
この14日に
私は産地・「福泉窯」とKz-aritaというブランドで発表しました。
産地にて、今回の発表からさらに貿易商品化を考えています。
これは何も有田焼産地だけではなくて、
日本の特に陶磁器産地は、伝統的工芸産地になっています。
ところが伝統的工芸産地は、
伝産法(私は悪法と考えてきました)に呪縛されていることもあり、
私は根本的な革新はデザイン導入だと考えています。
伝産法(伝統的工芸品産業の振興に関する法律)というのは
沖縄返還時につくられた
本来は沖縄再興と地元の伝統工芸活性化をねらっての法律でした。
これに対して私には根本的な考え方があります。
それこそ、「シェーヌダンクル」な意味を与えています。
プラチナはじめセラミックスの未来技術を
デザインが主導すべきではないかと考えています。
私は、陶磁器に限らずいわゆる日常の「器」、
それは「食器」から「家具」に至るまで、
相変わらずの形態可変に終始しているデザイン、デザイナーは、
すでに20世紀から今世紀に入ってきていないとさえ思っています。
特に、次世代デザイナーには、もっと旧態たる「モノづくり」への
大きな姿勢・態度をその知見=美学性と知識性で変革してほしい、
それが教育者でもあるので強調しておきます。

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「地方都市の産業活性化策定は金太郎飴」


   


     11月 27th, 2011  Posted 12:00 AM

かつて名古屋市立大学時代には、
名古屋市の教職員だったので、
「名古屋市2010年計画」の策定に加わっていました。
当時は、「企画」なのか「計画」なのかから、
詰め寄って議論をしたことがあります。
福井時代にも、そして、御用学者的にも国の政策策定、
こうしたことに関わってきましたが、
私の極めて正確無比な言動ゆえに、今ではすっかり、
そうした政策策定には関与していません。
ただし、企業の戦略策定はプロとして関わっています。
理由は簡単です。
地方行政や国家行政はいい加減なことがあまりに多い、
これが私の結論です。
しかし、企業ではそうはいきません。
最も、企業コンプライアンスをいい加減にしている、
そんな企業も最近は見受けられるようなりました。
でも、私にはこのような企業は「やっぱり」なんです。
ところで、「名古屋市2010年策定」は今もその展開、
進行結果の報告がありますから、評価しています。
ところが最近、幾つかの地方都市の2020年から2050年など、
そうした「地方行政政策策定書」、
特に「産業活性化」をいくつか読む機会がありました。
どこでも、項目がすべて同じ=金太郎飴であり、
「企画」なのか「計画」なのかも定かではないのです。
ひょっとして大手広告代理店、銀行系のシンクタンク、
そして大学教授という学識人の委員会だと、
「このようないい加減な策定案」が最もらしく文案に
なってしまうのでしょう。
特に、3.11以前の策定案ならば、もう即刻に書き直すべきです。
「スマートグリッド」・「クリーンプラン」・「再生エネルギー」など、
幾つかの術語がコンセプトになっていて、
その定義が脚注に書き込まれています。
プロとしての判断では、この定義は間違いだらけです。
TVのコメンテーター=評論家といわれる人たちの言説も、
間違いだらけが特に最近は目立っています。
「だから、わが国はシステムが壊れてしまった」。
私は相当に怒らざるをえません。
私は少なからず「商品」という具体物で勝負してきました。
さらに、「地方行政」には、自分たちのふるさと再生、
地方産業の活性化政策で、ブランディングとかマーケッティングとか
グローバリゼーションというキーワードがとても氾濫しています。
ところが、
「デザイン」という言葉が全く無い政策案もあって驚愕です。
それは、地方行政ではいまだに「デザイン」に信頼が無いのか、
あるいは「デザイン」を付加価値程度にしか認識が無いのでしょう。
とても「いい加減な言説」には、徹底的にプロとして言説で抵抗します。


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