kazuo kawasaki's official blog

Posts Tagged ‘企業留学’


『生涯最後の車の選定は楽しくもあり、悲しくもある』


   


     9月 10th, 2014  Posted 12:00 AM

車の免許証を獲得するには若い時にはいろいろありました。
しかし、車イスになってから、本格的に車をそれなりに持ち、
福井時代は運転手付きであり、最高の運転技術に護られていました。
これまでどれだけの車種に乗ってきたでしょうか!
今ではこのSL500が最後の車になるかと思ってきましたが、
車の性能・機能は時代的進化とともにあり、この大阪に来てからは、
車サービス体制に恵まれず、最終の車種選定をしようかと
考えるようになってきています。
車イス使用ゆえに車の稼働コントロールは変換しますが、
国産での部品選定チェンジを余儀なくされています。
海外の障害者用メーカーの車種は輸入すら難しいのが現実です。
工業デザインを職能としていますから、カーデザイナーも育成。
その全てが、企業留学で海外にて今も駐在研修と開発をしています。
私は6万キロ走れば十分であり、乗り換えることにしてきましたが、
この車はお気に入りでしたが、情報系対応は遅れています。
それでも自分の人生の最期にまでと思って持ち続けるだけでも・・、
しかし、新たな車種ということになれば、元スタッフにも相談中。
名古屋時代の車サービスは万全でしたが、大阪は最低の対応でした。
だから、自分の生涯において「男の子なら、コレ!」があります。
しかし、情報対策と性能パフォーマンス性からの判断には
どうしても差があり、カーデザインの難しさを知ります。
老齢になれば、掌中の乾燥度がかなり変化しますから、
車の運転には年齢制限が法律的にも必要だと私は思っています。
信念としては障害者は左ハンドルであるべきであり、
障害者乗車マークは法律毎マークもデザインしました。
四つ葉マークをデザインしました。
今はともかく、いくつかの車種候補を検討し始めています。
愛車というモノにはオーディオのごとく、必ず機械であっても
応えてくれるコトがあるものです。
カーデザイナーもデザインの教育者として育成してきましたから、
人生の最期の愛車選びと、この車にはとても感謝しているのです。

11月20日Staff Blog
「障害者マーク」
「10年使用すると、そうだったのかということ」
「カーオーディオはもっと進展するはず」


目次を見る

『「トリタン」というフィラメントの明かりを今も求めている』


   


     9月 9th, 2014  Posted 12:00 AM

私はオーディオの世界、Aurexブランドで決定的な商品化、
それはエレクトレットコンデンサーイコライザイーでした。
SZ-1000は今なお、オークションで取引されています。
そのデザイン後にはおそらくとんでもないデザインをし始めました。
が、そろそろ企業留学直前に交通被災を受けて、東芝を去りました。
入院直前には、Aurexブランドで真空管アンプを追いかけ、
上司たちから、えらく叱られたものですが、
それは「真空管の明かり」と音響空間に強い憧れがありました。
パワーアンプは入院直後に一台出来上がったので、
今も、この真空管を持っていますし、いつかは創りたいのです。
「トリタン」の明かりは、人類が求めた技術と音響の明かりです。
真空管は高校の物理でそれなりにこの構造には感嘆していましたが、
プロになるとすでにトランジスターの時代でしたが、
私が辿り付いていたのは、真空管の発明は持ち続けることでした。
音響を突き詰めていくと、トリタンの赤い灯りが頼りになります。
今やデジタル音源に浸りながらも、真実、真空管というこの発明は
人間の根源を照らし出していたのかも知れません。
この大型三極管GE VT-4C/211sは、最も美しい真空管です。
最近は中国製まであるようで信用できかねますが、
この真空管と合わせるべきトランスでのパワーアンプは6台必要。
高音・中音・低音を左右にしたアンプです。
そんなことが、私のダンディズムの極限だとさえ思っています。
人間が創り出すモノに完璧なことは無いのです。
モノが壊れて当然であるからこそ、逆に、人が壊れていくことを
もう一度確認と認識をしなおさなければなりません。
私は、真空管からトランジスターになった技術のコンテクストを
自分の生涯には信念として貫きたいと思っています。
それが、オーディオからのダンディズムだと明言しておきます。

「SZ-1000・私のオーディオ最終作だから」


目次を見る

「今年2本目論文仮説の図解紹介」


   


     1月 6th, 2013  Posted 12:00 AM

東大経由で、自動車技術系論文誌からの依頼論文。
今年最初に提出予定です。
まだ、作成途中ですが、
私は論考全体の概要はいつも図解表現をしてしまいます。
与えられたテーマは、「形と性能」です。
そして、デザイナーにその考察を求められているわけですから、
当然、「形」デザインから「性能」を、という依頼意図はみえています。
私自身は、カーデザインを自分の作品として持っていません。
が、カーデザイナーは教育し、
自動車企業には教え子がデザイナーになってます。
ヨーロッパに企業留学している連中もいます。
無論、車は趣味の対象ですから、
これまで、「男の子として」それなりの車は所有し使用してきました。
運転手がいてくれた時期もあります。
ロングリムジンからスポーツカーまで10数台は乗ってきました。
現在はベンツ550SL、一台だけになりました。
ワイフと二人だけの外出用です。
さて、この論文の思考下敷きは「製品記号論」ですが、
最も強調しておきたいのは、ガソリン車からハイブリッド車、
そして、電気自動車へと車両動力系がまったく変わってしまいましたから、
基本的な性能は、空力特性や走行・運転・収納などは当然ですが、
情報社会において車は、情報機器・情報装置に変身しています。
さらに、デザイン対象としては、
か+たち=化+質とかた+ち=型+値という漢字語句から読みとる、
性能・機能・効能と関係、
すなわち、構造論も重大だと思っています。
したがって、
多分、図解などや資料まとめで一挙に書き上げようと思っています。
今年の仕事始めは、論文や編集、「ことば」からスタートしています。


目次を見る