3月 14th, 2012 Posted 5:37 PM
3月14日
本日
BOSS(川崎和男, Kazuo KAWASAKI)と
九州佐賀県の福泉窯との
コラボレーションブランドである
Kz-aritaより
新しいコーヒーカップとティーカップ、
それぞれのセットを
発表しました。
「Kz-arita Coffee & Tea Cup Sesies」
2年という開発期間をかけてやっと、
世に送り出すことができました。
感慨無量です。
その中の目玉商品はこちら、
PMR(Platinum Morphological Reflection)
ソーサーのグラフィックパターンが
プラチナ釉薬仕上げのカップの面に映り込み
見る角度によってその反射パターンに変化が起こります。
革新的な技法を導入したデザインです。
まだ、川崎は仕上げに満足していませんが、
福泉窯のみなさんの技術が追いつくでしょう。
もうじき販売を開始する予定です。
「Formal」
五行思想のシンボル図象の龍を配置した
伝統的な引用表現となります。
「Casual」
白銀比(1:1+√2)を基に計算した
造形プロポーションが奇麗です。
先ずコーヒーカップの
「CASUAL」「FORMAL」から
予約注文を受付しております。
商品は、
3月末から4月上旬に順次発送となります。
・特設ページ
・予約注文受付
また、Kz-aritaの第1弾商品
ステッキシリーズも好評発売中ですので、
興味のある方は是非ご覧ください。
「Kz-arita Stick Series」
・詳細はこちら
今後の展開は、
新たなデザイナーを起用し、
川崎はプロデューサーに徹すると発言しています。
お楽しみにしてください。
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3月 14th, 2012 Posted 3:45 PM
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有田・福泉窯より「Kz-arita」新商品発売
Coffee & Tea Cup Set
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■ 予約開始:2012年3月14日(水)
■ 詳 細:特設ページ、プレスリリース
■ 問い合せ:福泉窯
ステッキに続く「Kz-arita」第二弾、コーヒーカップが発売されます。
基本セットの「Casual」、五行思想のシンボルを配置した「Formal」、
陶磁器表現に革新性を狙った「PMR」の3種類を是非ご確認ください。
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3月 14th, 2012 Posted 12:00 AM
デンマークの有名陶磁器ブランド・ロイヤルコペンハーゲン。
このメーカーの商品には、
伝統的でありかつ世界的な標準品になっています。
中でも著名なモノは「ブルーフルーテッド」シリーズでしょう。
加飾されているのは草花のディフォルメであり、
陶磁器としては最も簡潔なブルー色を基調色としています。
ボーンチャイナへの釉薬としての青は
とても率直な釉薬として酸化性の標準的な管理が容易です。
果たしてこのシリーズがなぜ、
国際的な標準品なのかを確認しておく必要があります。
ポイントは、コーヒーカップ、ティーカップは、
口径や高さ、そしてソーサーとカップの関係は伝統的です。
この伝統性に、安心感があります。
加飾された草花のディフォルメ模様は
すでに一般的な認識性は獲得済みです。
ディフォルメされている描写性には
正確性が無いことも標準化容易いのだと思います。
そして、この商品は贈答品としての品格があります。
日常的に陶磁器は割れますが、
その補充性は世界中どこでも可能という流通性を持っています。
しかし私の予想では、
この商品はすでに「問題児商品」への傾向が生まれています。
したがって、加飾ディフォルメはそのままに、
色を青から黒などへと展開を始めています。
つまり、この製品はデンマークという
モダンデザインが一般に最も普及している社会性に支援されていますが、
このブランドの将来性は
いかに革新されていくかを注視していくべきでしょう。
私は、そろそろこうした陶磁器のデコレーション=加飾性や、
陶磁器材料が革新される時期が来たと判断しています。
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3月 13th, 2012 Posted 3:20 PM
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3月 13th, 2012 Posted 12:54 AM
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3月 13th, 2012 Posted 12:00 AM
「ウェッジウッド」は英国では
コーポレート・アイデンティティによる企業経営のお手本でした。
C.I.を根本にした企業ゆえに、ものづくりは無論のこと、
労使関係から顧客管理までが理想的な企業だったと評価しています。
この企業のC.I.が世界的な
企業経営でのC.I.戦略に適用されてきたと思います。
しかし、2009年、この企業が経営破綻しました。
私は大きなショックとともに、
資本主義経済社会の終焉を
この企業の商品展開そのものの時代が終わっていく実感を感じました。
「アストバリー」と呼ばれる商品シリーズがあります。
現代おそらく最高の陶磁器技術によって最も高額な商品だと思います。
フルセットで1000万というほどの陶磁器です。
22金仕上げのこの商品は、すでに美術工芸品です。
商品価格で高級品というのは、私の美学性では相容れないことですが、
ティーポットが50万円、ティーカップ・ソーサーが25万円、
この市場価格というだけの陶磁器表現だろうか、
このことを詳細に検討してみる必要があります。
そうしてもっと重大な問題は、
陶磁器産業そのものが現代性を失ってきているという現実です。
これはわが国の陶磁器産業・伝統的陶磁器産地の
経済的な生き残り方を見い出す必要があります。
これまでの陶磁器有名ブランドさえも
ブランド価値を怪しくしているのです。
むしろエルメスの陶磁器が世界中の陶磁器技術を、
ブランド存続価値に見事に取り込んでいます。
したがって、私もこのアストバリーは
一つづつコレクションにして、詳細な検討をしてきました。
日常使いには緊張させられるほどのモノです。
けれども、この商品を所有し使用して、
その傍に私の陶磁器へのアイディアや発想、
そしてプロトタイプを置いて比較することが実務だと思ってきました。
このアストバリーから見えてくるのは、これだけの技術であっても、
その商品価値は世界的にも見限られたのでしょう。
ある意味で、
陶磁器の新素材開発・釉薬・焼成・仕上げなどを革新しなかったことです。
すでに陶磁器は一方ではセラミックス技術や、
釉薬での化学反応だけではなく電解質内変化など、
もっと陶磁器産業の根本変革が
あることに到達してこなかったからと考えます。
私はその革新をデザイン手法で導入したいと思っています。
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3月 12th, 2012 Posted 11:16 PM
3月12日
阪大修士修了生との晩餐。
それは京都にて、
社会人として
いよいよ旅立つ二人。
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3月 12th, 2012 Posted 12:00 AM
お茶なら、一般的には焙じ茶と番茶があります。
私は金沢美大時代に、加賀棒茶に出会い、
それ以来、日常のお茶は加賀棒茶です。
そしてそのお茶碗は、私が最も信頼している陶芸作家、
若尾利貞先生からいただいた鼠志野です。
おそらく岐阜県の美濃産地は
日本で最も陶磁器技術を集約した産地だと私は思っています。
若尾先生との出会いは、
NHKの「作家を訪ねる」という企画で出会いました。
当初私は、陶芸家には独特のトラウマがあって
このインタビュー役を断りました。
そうしたら、若尾先生も、
デザイナーで大学人ということで断られたらしいのです。
それだけに番組の若いディレクターは、
なんとしても会わせることが収録効果になると思ったとか。
ともかく、美濃に出かけ先生のアトリエである先生の窯を訪ねました。
色々話をしているうちに、お互いの美学性が一致してそれ以後、
すっかり先生と打ち解け合いました。
そして先生から、このお茶碗をプレゼントしていただきました。
鼠志野の技術を復活されて、
その評価は国内ではなくて海外で認められました。
それで日本でも陶芸作家として
トップランクの先生になられたという経歴です。
鼠志野は陶器ゆえに「貫入」があります。
「貫入」とは素地と釉薬の焼成と冷却の収縮率差で
陶器の使い始めには水漏れがしますが、
使い込んでいくうちに目地は埋まり
使いこなしそのものが陶器の味わいになります。
この茶碗はおそらく私の形見になる愛用品です。
そして、鼠志野から学んだことが
私の陶磁器への基礎的な知識になっています。
私は、素地である粘土、焼成、釉薬はもとより、
この「貫入」を技術進化させたいと考えています。
いつも日常生活での「一服のお茶」に和まされますが、
それを支えてくれる「器」こそ、
デザイン対象化していくモノへの基本的な眼差しだと思います。
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3月 11th, 2012 Posted 9:30 AM
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3月 11th, 2012 Posted 12:00 AM
私の生涯において、交通被災で車椅子生活はまさに想定外でした。
しかし、東日本大震災と福島原発事故は今なお私を打ちのめしています。
10ヶ月間、私はひたすら「復興計画デザイン案」を書いてきました。
そして、自分が障害者になった以上に
これほどの「哀しみと悲しみ」に対峙したことはありませんでした。
とてつもないほどの記録を読みました。
とてもデザインという職能では、
この復興に立ち向かえないと何度も思い知らされてきました。
1000年に一度というなら、
その事を体験せざるをえなかった自分の生涯に位置づけること、
それが「行学」としての
デザイナーの生き様だと自分に言い聞かせてきました。
当初から、私は「真手」=までいという東北地方の言葉を
タイトルにしようと思いました。
ふるさとでデザイン実務をした者ゆえの発想だったと思います。
政府を信じない、大企業を信じない、
学者を信じない、東京流発想を信じない、
これは現代地方の奈辺意識だと確信しています。
地方でデザイン活動をしてきたからこそ、
東京からの発想を持ち込んだところで、
特に、被災地の信頼は受けられるはずがないと思っています。
そしてここに掲げたデザイン計画は
「壮大」でなければならないと考えてきました。
これが資金的にも技術的にも可能ならしめる組織・企業はどこかと考え、
自分なりの選択で持ち込んでプレゼンテーションをしてきました。
このブログタイトル「までい」とは、
真摯に、地道に、真剣に、誠実に、という東北の言葉です。
私自身、残された時間、体力はすでに視界に入ってきました。
技術的可能性を持って、いよいよ現地に入って、
「制度設計案」のプレゼンテーションをする段階になりました。
私自身の「真手」さで、このプロジェクトの実現に、
一人のデザイナーとして向かう決心と覚悟です。
これから、この計画の実現への
困難さや可能になったことをここで記録していきます。
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