『資本主義からの逃走』
「原子力、強化されている未体験のトラウマ」
6月 17th, 2010 Posted 1:00 AM
光景へのトラウマ
「風景」とは、古来四つの要素がもたらしてきたものだということを
中国古典書で知りました。
・日食による暗黒
・月食の光と影
・宇宙を切り裂いて飛ぶ彗星
・雷鳴と風雨
この四つは、自然から受ける恐怖体験だったと思います。
恐怖体験が、自然への畏敬、その始まりだったと思います。
この「風景」には、神が居るという信仰だったはずです。
私が、原子力発電所のある風景を光景と呼ぶのは、
原子力という核融合、核分裂という巨大な力は、
あっけなく自然、そして風景の構成要素のイメージをも
破壊している印象があるからです。
まさしく、「光景」は「生と死」・「天と地」での
人間存在を一瞬にして「無」とするのです。
今、私たちが原子力へのとめどない恐怖は、
「風景」から受け止めてきた畏敬をも押しつぶすことのイメージが
ほとんど未体験のトラウマになっているのでしょう。
この未体験のトラウマが強化されているのは、
明確に、ヒロシマ・ナガサキの記憶に他なりません。
未体験のトラウマから逸脱するには、
相当のリハビリテーションと意識変革が要求されているということです。
Tags: トラウマ, ナガサキ, ヒロシマ, リハビリテーション, 光景, 彗星, 恐怖, 日食, 月食, 核分裂, 核融合, 無, 畏敬, 雷鳴, 風景, 風雨
Posted in 032「景観にある原子力」, 資本主義から逃走せよ!
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