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『ロボットデザインには基礎学が必要』


   


     4月 8th, 2014  Posted 12:00 AM

コンピュータ技術の進化が顕著に表れたのはロボットでした。
あるいは、ロボットの進化がコンピュータの応用領域を拡大、
こうした見方も可能です。
私の世代にとってのロボットは「鉄人28号」でした。
しかし、ロボット学者の多くは「鉄腕アトム」が具体的でした。
「鉄腕アトム」を創りたいという学者たちの活動を知っています。
私にとっては、デザイン対象にロボットがあります。
日本のロボットは「メカノイド系」=機械のようなモノと、
「ヒィーマノイド系」=人体のようなモノに二分されます。
私はこの区分には、ロボットという名前の問題があると思って、
「ノーメンクレター」と名辞したことがあります。
これは欧州中世時に、領主が召し使いの職能名にした名前です。
領主が、「あの人は誰?」とか、「これはどういう意味?」、
こうした質問に正確な情報を与える存在を呼んでいました。
だから、私は「ノーメンクレター」=情報伝達者こそ、
これからのロボットでなければということをデザインモデル化を
「舞」と「踊」で創ってきました。
そのためには、ロボットの歴史的な代表玩具、
その意匠をライターシリーズにしたモノまで収集しました。
収集することは、集めていないモノを知ることに繋がります。
収集出来ないモノには何があったのかを知ることで、
私は、ロボットデザインという領域には、
基礎学となるポイントがあるということで、もう15年程、
「ロボットデザイン基礎学」を体系化したいと考えてきました。
当然、「舞」と「踊」は、ロボット動きを決定しています。
それは「形態論」と「身体論」に結びついてきました。
この体系化に、ロボットの「安心」と「安全」があります。
ようやく、
この「ロボットデザイン基礎学」を主張できるようです。

「ロボットが『心』を持っている?かどうか、ということ」
「心を持つロボット表現として、『泣き出す表情』


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