『作品集ようやく束見本ができたが・・・』
3月 10th, 2014 Posted 12:00 AM
自分の作品集には、デザイナーとしての意見を言わないこと。
これは同業の親友デザイナーから言われてきたことです。
本当は、阪大を退官するときに出版予定でしたが、
最近の図書出版の綿密な構成に不満があったので、延期しました。
正直、現代の図書印刷は市価との兼ね合いもあって安易です。
この安易さというのは出版関係にすら技術が残っていません。
技術的な仕様の要求を強めれば、決まって回答は、
・コストが上がる、
・時間がない、
・もうその技術はない、
このような答が返ってきますし、スタッフも同じ口実になります。
私が最も忌み嫌うことです。
私が始めて「デジタルなパサージュ」を出版したときには、
布張り表紙、銀箔落とし込み圧着印刷、活版印刷にしました。
それは図書出版が安易にすでにDTP化されている書籍には、
かっての図書印刷が追いついていないことを示したかったのです。
今ではすっかりDTPでPC編集ばかりですから、
図書の文化的な位置づけが「安モノ」に変わってしまっています。
それなら電子本で充分です。
だから著作者が安易な印刷に自分の思想を乗せている本には、
その著作者の文化程度、美学意識、図書崇拝度をみます。
そういう意味でも、私のほぼ35年間の作品集です。
私はこの作品集は「図鑑」でありたいと考えてきました。
特殊印刷では3D印刷を表紙写真に拘りまた。
さらに、私以外の執筆者も選びました。
出版社には私は厳しく接していますからそれなりの完成度、
作品集=書籍としてのあり方を突き詰める覚悟です。
一応、4月出版をめざしています。4冊目の作品集です。
Tags: 特殊印刷、3D印刷、図鑑、電子本、PC編集、DTP化、活版印刷、圧着印刷、、銀箔、布張り表紙、「デジタルなパサージュ」、もうその技術はない、時間がない、コストが上がる、図書出版、作品集、
Posted in 企望を「までい」具現へ, 危機解決をめざすデザイン実務, 未分類, 祈望から企望へ, 資本主義から逃走せよ!
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