3月 5th, 2015 Posted 12:00 AM
出張すれば必ず「加湿器」をホテルに要求しますが、
海外ではhumidifier=ヒューミディファイアーという発音になります。
自宅の加湿器は、進化するのとデザインの優れたモノが出れば、
ついつい買い求めてきてしまいました。
要は、部屋が乾燥することに最近、私は敏感になっています。
特に、オーディオ機器では気にしていますから、
加湿器の性能の進化をデザイナーとして気にしています。
当然、医療や入院ともなれば、その病院や病室の乾燥度はもっと
真剣に考えられるべきだと思っています。
昨年は、そのこともあって自宅をリニュアルしました。
簡単なのはどこかに水を張って湿度計で確認をすればいいわけです。
ところが、私がかなり真剣にそれも精製水を自分で薬局にまで行って
買い求めました。びっくりしました。500mlで157円でした。
なぜここまで真剣になりしかも、湿度計でともかく69%の湿度保持、
これはヒュミドール=葉巻入れボックスのためでした。
なにしろ、葉巻はモノによっては1本9000円程度のものもあるのです。
毎日のごとくヒュミドールに湿度計で確認をして、
この精製水で乾燥度を制御しています。
そんな時に、若手の家具製造の専門家と話をしていて、これは
絶対に語り継ぐべきだということがあります。
例えば、船箪笥は必ず浮いているはずですが、現代のモノは
船箪笥風に過ぎず、絶対に沈んでしまいます。
桐箪笥も本来は火事の時に水をかければ燃えないと言われますが、
現代は環境が異なり、可燃性でかなり高温になるために燃えます。
おそらく、医療用ではメディカルコードという電線やタップがあり、
これに等しい、ヒュミドールの発想が自宅環境内には絶対に必要。
このことを私は精製水を見ながら、
機器類と自然との最適性=乾燥度を考えてしまいます。
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11月 26th, 2012 Posted 12:00 AM
車椅子になって、まず不便極まりなかったのが鉄道でした。
ある政治家秘書の方と陳情に行ったことがあります。
その後、扇千景大臣が視察して3年後に、
新幹線ホームにエレベーターが設置されました。
だから、車椅子の者にとっては結構便利になりましたが、
これからの高齢社会を考えると、
駅ホームとエレベーターの設置数はもっと増加させるべきでしょう。
しかも、日本人マナーはすこぶる悪くて、
障害者も妊婦も優先されるわけどころか、
階段を使うより楽だから、
平然とエレベーター利用者は数多いと言っていいでしょう。
ガラスで封じ込められたユニット的機器としてのエレベーター、
そのデザインは、醜悪な形態言語になっています。
そして、エレベーター機構技術が
進化しているとは言い難いと私は思っています。
透明で機構や実装構造が見えるというのは、
それなりの技術成果かもしれませんが、
機構整理されたデザインにまで完成度はありません。
まず、地震になれば、エレベーターは停止させなければなりません。
駅構内やホームが火事ということはほとんどありえないでしょうが、
火事には使用不可能となる機器システムです。
私は、まず、公衆が利用・使用し、
駅が所有するエレベーターの「記号性」を問い直しておきたいと思います。
この透明化された機器システムが「意味していること」と、
「意味されている」存在性を再考すべきだと提案しておきます。
それは、公的なモノである性能性・機能性・効能性、
こうした「意味作用」が
エレベーターの造形言語は何であっただろうかということです。
おそらく、この造形言語を追い求めれば、
新たなエレベーター技術を進化させる革新的な発想を
造形言語の意図からうながすことが出来ると確信している次第です。
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4月 5th, 2012 Posted 12:00 AM
アメリカ映画では、
車がメチャクチャに破壊される場面が多いものです。
私はそうした映画を観る度に、
これほど車を破壊する場面が登場するのは、
ある種、現代文明への破壊情念がどこかに潜んでいる、
そう思うことしばしばでした。
しかし、今回の津波の状況では車が押し流されて、
おそらく大変な交通事故があったと思います。
先般訪ねた石巻でもまだまだ瓦礫となっている車の残骸を見ました。
私は工業デザインの世界にいますから、
教え子はじめカーデザイナーはとても身近な存在です。
私自身も車は大好きですから、
新車の話題は人並み以上に興味を持っています。
安政の大地震や大津波の記念碑には
「決して船で逃げるな」との記載が残っています。
今回の津波でも、
「車に乗っていて流された人」はどれだけ多かったことでしょうか。
デザイナーとして、自然災害に対して、
車、そしてエレベーターは不要どころか、
そうした災害に対して何も対策が無いことは大きな問題だと考えています。
「逃げ込めば絶対に命を守ってくれる」
車とエレベーターがテーマだと考えています。
特に、エレベーターは地震や火事の時には、
逃げ込んではいけない場所になっています。
私は逆転の発想が必要だと考えています。
火事や、地震のときに「カプセル」となって命を護ってくれるモノに、
エレベーターや自動車のデザインが必要だと主張しています。
それは、もはや車で海に飛び込んでも絶対に助かってしまう自動車、
そんな自動車が設計実現されるべきでしょう。
そしてそういう技術は日本が生み出すべきと考えています。
新たなエレベーターこそ、日本列島に必要不可欠のモノと考えています。
3.11で学び直し、
さらに進化させるべきモノとして車とエレベーターは
その代表だと考えています。
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