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Posts Tagged ‘欲望装置’


『花嫁と独身者たちへのデジタルアッサンブラージュ』


   


     8月 17th, 2016  Posted 12:00 AM

哲学というと「機械について記せ」ということが浮かびます。
それは美大時代に哲学という一般教養の試験問題だったからです。
その正解が何であったかということよりも、
次に思い浮かぶのは「独身者たちの機械」とか、
それを題材にした大ガラス作品を芸術の一ジャンルというより、
芸術とは何か?を聞くよりも「何が芸術か」という接し方を教えられた作品。
「彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも」という理解困難さです。
大ガラスは二分され、上部は花嫁であり下部は独身者たちの機械という対比。
これはコラージュより明らかにアッサンブラージュという形式でした。
少なからず花嫁と独身者は女と男であり、社会構造での人間の欲望装置。
花嫁と独身者たちの機械を結びつけているのはチョコレートです。
あたかも、女性が男性への恋の手続きとしてチョコレートは
独身者である男達のチョコレート粉砕の機械になっていることです。
自分は「デジタルアッサンブラージュ」を提案しています。
その根幹には、
これまでの芸術が幾たびも才能あるアーティストによって、
芸術作品は社会構造への訴訟を繰り返す表現で裏切りを重ねたことでした。
そして最も重要なことは、これまでのアーティストは、
まったく「デジタル」、まさにデジタル文明を知らなかったことです。
しかし数学者たちが気づく以前に点は限りなく正方形に近づいているとか、
色の多様性はアナログ的な理解よりもデジタル的な解釈が先行していたこと。
おそらく、デザインとアートの差異性から、
デジタル的な大ガラスの実体は自分にとっては、液晶画面に映し出されて
しかも動いているというデジタル性を語り切る必要性があるのです。
その表現性には主観性を残すことはあり得ないのでしょう。
デジタル機械としてマルセルデュシャンが、レディメイドを残し、
アッサンブラージュを残したこの大ヒントを引き継ぐことで、
「デザインとは何か」が終焉し、
「何がデザインとなるか」というデザイン解答を用意したということです。

* 『マルセルデュシャンの立体化からアッサンブラージュ』
* 『デジタルな火と水を傍らに置く重大さ』
* 『「アプロプリエーション」という芸術手法はデザインに非ず』
* 「モダンデザインへ、ロシア・アヴァンギャルドから」
* 『介護看護環境のためのデジタルアッサンブラージュ』


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「限り無い物欲を離れたくも・・・」


   


     5月 18th, 2013  Posted 12:53 AM

もう物欲などまったく不必要だと自分では確信しています。
しかれども、私は「モノづくり」を天職としてきました。
それは、モノ=物欲に向かわせる職能だと思っています。
だけど、物欲についても徹底的に自分の物欲で、
その作用点・方向・大きさを検分してきました。
すなわち物欲のベクトルを自分で実験をしてきたことになります。
一方で、
私は「デザインは欲望装置=物欲の刺激装置にあらず」を、
積極的に果敢に書き、述べてきたことも事実です。
物欲ベクトルとデザインベクトルを対象にして、
その対峙化・対照性・対決性までそれなり詳細に考えてきました。
ところが、私の物欲ベクトル、このコントロールが、
完全破壊される物欲領域はどうしても抹消できません。
この物欲領域は正直もう抹消する時期だと充分に分かっています。
その一つがオーディオです。
かなり自分の周囲を整理しなければならないと思っています。
これまでも、もう使わないと言い聞かせて、
できる限り、スタッフに配ってきたりしました。
ところが、ヘッドホンの新機種が出ると、
なんとしても、「その音」を自分の耳で確かめたくなります。
また年齢が加算されれば「聴覚の衰え」も分かります。
これも新製品の技術とその品質性、無論デザインも気がかりです。
ヘッドホン・アンプも、とうとう限界を知り、
通常のデジタル対応プリメインアンプでこそ分かるはず、
こんな物欲を相当に自分で押さえ込んできました。
理由は二つあるのです。
なんといっても、オーディオの物欲は消去決定しました。
もう一つは、
ワイフは新製品をプロのデザイナーだから見逃してくれます。
しかし、オーディオに段々とインテリアがその色になりだすと、
怖い存在です。
最近は、ショッピングはいとも簡単ですから、
私には最適な環境になっています。
これが私の最大の敵だと思います。
大きな段ボールが郵送されてきて、ずばりとばれます。
ともかく、今、このヘッドホンとアンプは、
多分最適な頭部音場空間を私に与えてくれるのです。
この物欲ベクトルは、必ず、整理し消滅させる時期です。


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