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『医療で日本の未来をみることは出来るだろうか』


   


     3月 26th, 2014  Posted 12:00 AM

私はプロのデザイナーですが、医療とデザインを考えてきました。
したがって、今年早々の課題も、医療とデザインの関係を
またあらためて熟考することでした。
しかし、今年に入って重要な人を二人も失い、
私自身、医療以前に「老病死」の前に突きつけられた思いです。
失った二人とも、「病」に倒れて逝きました。
その「病」への対抗策がデザインではありません。
デザインはその対抗策・手法の医療、背景の医学を支援します。
すでに私も「老」の時代の中で生をつないでいるだけであり、
老は必ず、病死への過程そのものと言っていいでしょう。
少なからず、私の生も最大20年も無いことと推定しています。
同世代が、延命治療を願ったことを知りました。
自分の延命治療のためには病院建設まで考えていたらしいのです。
それほど彼は現代医療そのものを組織変更まで願ったのでしょう。
もう一人は、一緒に食事をしてぴったり3ヶ月目に逝きました。
年下であり有能な人間として社会的な立場と発言力がありました。
それだけに年上の私に真剣に師事することを申し出る人物でした。
私にとって2050年は、存在しない年月ですが、
私なりの理念と思考をデザインから医療に配置し直したいのです。
なぜなら、「日本の未来を医療がひらく」ことは無いでしょう。
医療にそれほどの力があるはずがありません。
もし、現代の医療にその力、すなわち制度があったならば、
私は少なからず重大な人物を失うことはなかったと愚痴ります。
デザインから医療と日本とその未来をみるとき、
「日本の未来が医療を進化させる」具合であってほしいのです。
日本の未来を支援するすべての領域が「医療」の基盤を、
創出して進化させてくれることを祈るばかりです。

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