10月 7th, 2013 Posted 12:00 AM
新人デザイナーの頃、インプリンティングされたことは、
デザイナーの生涯に大きな興味と専門家知識を磨きます。
素材テクスチャが磨かれました。
ブラジリアン・ローズウッドという木目の工業化でした。
印刷会社の職人さんから自然物の木目を感覚でデザインすること、
この誤りを強く指摘されましたから、
その後の自然物素材の工業化では常に実物検証に徹してきました。
これは、私自身の知識と感覚を合一化する有効なプロ意識を育成。
したがって、例えば、皮革製品については「見立て」が可能です。
この10年にわたって地球環境の悪化は自然物皮革を破壊しました。
特に顕著な実例はクロコダイル皮革の大変化です。
自然物のクロコダイル皮革テクスチュアが狂ってきました。
まして、その工業化=型押しという技法では大間違いが横行、
にもかかわらず、その市価設定まで間違ってきています。
したがって、自然物、いわゆる本物までの見立て誤りも増加です。
たとえば、高級ブランド腕時計のベルトまでを見抜けます。
高級時計特にスイス製については言及すべきことがあります。
ともかく、これは一方が本物で正確なノートカバーです。
そして、もう一方は工業製品としてのブリーフケースです。
この工業製品、型押しでのクロコダイル製品は、
デザイナーまたは企画者がクロコダイルテクスチャに対して、
知性と感性を失っていることを断定することができます。
これは、自然物のテクスチャだけの話ではありません。
日本の企業意識、大企業病とベンチャー企業オーナー意識までが、
すこぶる破壊されているということにも繫がっています。
その評価を確認する方法は景気と連動しています。
すなわち、景気指標の「株価変動」が表していることです。
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1月 7th, 2013 Posted 12:00 AM
私の学生時代は、「デザイン理論」の著作は数少ないものでした。
したがって、私はほとんどデザイン論理を成立させるために、
可能な限りの建築論を読みあさりました。
建築論文募集にも応募していました。
落選ばかりしていました。
そして出逢うのが、建築家・菊竹清訓の「代謝建築論」と、
「機能主義理論の系譜」は一つのバイブルでした。
特に、「代謝建築論」の「か・かた・かたち」論は、
今なおその論考を私なりに深度をもたせるべく展開を試みています。
「か・かた・たち・ち・かち・かたちは、いのち・きもち」、
さらには、「つち・とち・まち」にまで至りました。
そして、現在執筆中の「形と性能」についても、
「かたち」と「性能」を一旦分離すれば、
自ずと「か・かた・かたち」論の展開が可能です。
か=化、ち=値、かた=型、たち=質とすれば、
か+たち=化+質は、工業化によって性質を与えますから、
そのまま、化質とは工業化された性質が「性能」となります。
「性能」は使用価値性の根幹になるでしょう。
もう一方では、
かた+ち=型+値は、意匠化によって形態を与えて、
単純には嗜好的な価値観、すなわち所有価値観を訴求することができます。
私は、
「機能美」や「美しい形態は機能に従う」を率直には認めていません。
それは、自分自身のデザイン、とりわけ形態の美を目標とするとき、
必ずしも機能主義と美学性が統合されるから、
美の創出が出来るというわけでは無いという経験があるからです。
今、こうしてこのBLOGで、メモ記述しているのは、
論文作成の構成・プロットづくりを図解から求めようとしているからです。
私は、「デザインとは何か」という問いかけでは、
デザインの定義性が曖昧になって、
即、機能的デザインとか機能美にデザインが、
結合・融合・統合されることにすこぶる抵抗があります。
むしろ、まず、技術仕様による性能があり、
そのデザイン成果が社会的な存在性に効能が生まれます。
そして、性能と効能が統合されるときに
機能を宿らせることができるというのが経験値です。
「化質」こそ、性能となり、「型値」こそ、形態。
「化質」=かたち、「型値」=かたちに、
「形と性能」の構造(関係)が記号化するという思考に至っています。
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